おいしくワインを飲みながら楽しめるお話をご紹介する「ワインに合うつまみ話」。
第4回目のメニューは、人によってさまざまな「スパゲッティの食べ方」のお話です。
あなたはスプーンを使う派?使わない派?
突然ですが、みなさんはスパゲッティをフォークに巻きつけるとき、スプーンを使いますか?使いませんか?
スプーンを使った方がソースが飛び散らないとか、巻きつけるスパゲッティの量を調整しやすいとか、便利な点もいろいろあると思います。
しかし、本場イタリアでは、ある地域を除いてスプーンを使わないのが主流です。
ではでは、その地域とはどこでしょう。
正解は、シチリアの一部。
しかも、シチリアでも全エリアがそうではなく、ほんの一部で定着しているスタイルだそうです。

ひと昔前は、日本でもおしゃれなレストランを中心に多くの人がフォーク&スプーンを使ってスパゲッティを食べていました。
諸説ありますが、このスタイルが日本に定着した理由として有力なのが、アメリカ映画の影響という説。
1970年代に大ヒットしたシチリアマフィアを題材にした有名なハリウッド映画「ゴッドファザー Part2」の劇中、フォークとスプーンを使ってスバゲッティを食べるシーンが描かれています。
まだまだイタリア料理が一般的ではなかった時代、この大ヒット映画の影響を受けて、日本でもフォーク&スプーンのスタイルが定着したのではないかと言われています。

ちなみに、フォークだけでスパゲッティを食べる地域の人、とりわけ北イタリアの人たちは、スプーンを使って食べるスタイルを「田舎くさい」とか「子供っぽい」などと揶揄することもあるとか。
多様性のこの時代、おいしく、そしてマナーよく食べていれば、どんなスタイルでもいいとは思います。
しかし、ルールがしっかりしたマナーとは面倒なモノ。
スパゲッティを食べるときにスプーンを使うのは、自宅で食べるときだけにした方がいいのかもしれませんね。
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