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いまさら聞けないイタリア基礎知識「ワインのボディ編」

Katsuya Takahashi

2025.08.14

いまさら誰かに聞きづらいイタリアに関するモノやコトについて、こっそりご紹介する企画の第3弾。


今回は、イタリア料理には欠かせないワインの「ボディ」について。

イタリア以外の国のワインにも関係する「ボディ」のことを知ると、食事がもっと豊かになること間違いなしです!



ボディって一体なんのこと?


ひと口にワインと言っても、赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインなどなど、いろいろな種類があります。
さらに、同じ種類のワインでも、多彩な味わいが楽しめるのも魅力のひとつ。


そんなワインですが、よく「フルボディ」「ミディアムボディ」「ライトボディ」などと分類されているのを耳にすると思います。
この「ボディ」とは、ワインが持つコクや厚み、重厚感や力強さ、そして渋みといった味わいの特徴を指す言葉なのです。


また、ボディで分けられるのは赤ワインのみ。
白ワインやロゼやスパークリングワインは「極甘口」「甘口」「やや甘口」「やや辛口」「辛口」「ごく辛口」と分類されることがほとんどです。


ちなみに、ワインの味わいについて「男性的」「女性的」「骨格のしっかりした」など、人に例えることが多かったことから、ワインの個性を表現するのに「ボディ(身体)」という言葉が使われるようになったと言われています。 


「ボディ」で分類されるのは赤ワインだけ。
「ボディ」で分類されるのは赤ワインだけ。

3つのボディの違いってなに?


さて、それでは赤ワインのボディには、どんな違いがあるのでしょうか?それぞれの基準や特徴をご紹介します。



フルボディ


味が濃く、渋みや苦味が強めの重厚なワインが「フルボディ」。
口当たりは軽くても余韻が長く感じられるものや、余韻が徐々に強く感じられるワインもフルボディに分類されます。
日本語で表現するなら「重たいワイン」。香りは強く複雑で、色も濃く、いかにも濃厚な印象です。
フルボディは、熟成期間が長く、アルコール度数が高いのも特徴です。
ワインの味が重厚なので、ステーキやビーフシチューなど、しっかりとした味の料理と相性がよいです。



ミディアムボディ


「中間の」という意味の「ミディアムボディ」は、フルボディとライトボディの真ん中の存在。
フルボディよりは濃くないけれど、ライトボディよりは味わいがしっかりと感じられます。
フルボディより熟成期間が短く、渋みと苦味は程よい感じ。比較的幅広い方に受け入れられやすいボディです。
フルボディよりもアルコール度数が低く、渋みや苦味が抑えられているのが特徴です。
また、ピッツァやトマトソースのパスタなど、トマトソースを使った料理などと相性がよいため、イタリア料理にピッタリです。



ライトボディ


3つのボディの中で、1番あっさりとしているのが「ライトボディ」。
熟成期間が比較的短いため、苦味や渋味は少なく、ブドウ本来のフルーティな味わいが特徴的です。
香りは、フルボディのような複雑でふくよかなアロマではなく、フレッシュなタイプ。
苦味や渋味が苦手な方やワイン初心者の方でも飲みやすい。さっぱりとした赤ワインなので、和食との相性もピッタリです。


同じボディのワインでも、生産者やブドウの品種などによって、味わいはいろいろ。
同じボディのワインでも、生産者やブドウの品種などによって、味わいはいろいろ。

ワインのボディの見分け方ってあるの?


ワインのボディの見分け方には、明確な基準がないのが実情。
あくまでも生産者や流通業者が、アルコール度数やぶどう品種、熟成期間や味などを総合的に判断して決めているのです。


味の感じ方や好みは人それぞれ。
しかも、ワインの良し悪しとボディはまったく関係ありません。
なので、ボディは、あくまでワイン選びの「目安」として、自分の好みに合ったワインを見つけるのがおすすめです。
さぁ今晩、おいしい食事と一緒にお好みの赤ワインを楽しんでみませんか?




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