日本人が大好きな国のひとつ「イタリア」。
グルメやファッション、クルマなどなど、日頃から馴染みの深いものなのに「知らなかった・・・」ということも、いろいろあります。
そこで、いまさら誰かに聞きづらいイタリアに関するモノやコトについて、こっそりご紹介する本企画の第2弾。
今回は、みんな大好き「ピッツァ」について。
この記事を読んだら最後、ピッツァの口になること間違いなしです!
ピッツァ発祥の地はどこ?
モッツァレラとバジルとトマトソースという絶妙な組み合わせがたまらない王道の「マルゲリータ」をはじめ、さまざまな種類があるピッツァ。日本では「テリヤキチキン」や「マヨネーズ明太子」など、独自の進化を遂げたメニューも見られるピッツァですが、そもそも発祥の地はどこなのでしょう。
この件については諸説ありますが、イタリアのサルデーニャ島発祥というのが有力な説。
約3000年ほど前に作られた、丸くて平らなパン生地がピッツァの原型とされています。
また、現在のような具材が載っているピッツァについては、古代ローマ時代にフォカッチャに具材を載せて焼いたものが原型と言われています。
ちなみに、ナポリ近くのポンペイでは、8等分の切れ目が入った丸型パンの化石も発見。
イタリアでは、こんなに昔からピッツァの先祖が愛されていたんですね。

魅惑のトマトソースはいつから?
現在のようなピッツァが一般的になったのは、16世紀にインカからトマトが持ち込まれたことがきっかけと言われています。
当時スペイン領だったイタリアに、同じくスペイン領だったインカから持ち込まれたトマト。当初は、貧しい人たちのパンに乗せる具材として食されていたようです。
ちなみに「マルゲリータ」の名前は、19世紀のイタリア王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイアに由来しています。
1889年、ナポリを訪れた王妃に地元のピザ職人であるラファエレ・エスポジトが、イタリア国旗の3色(赤、白、緑)をイメージしたピザを献上。そのピッツァを王妃がとても気に入ったことから「マルゲリータ」と命名されたそうです。

イタリア2大ピッツァの違いとは?
ひと口に「ピッツァ」と言っても、具材も味もいろいろ。
さらに、ピッツァの出身地によっても、作り方や材料、そして定義が違います。
なかでも、イタリアの2大ピッツァといえば「ナポリピッツァ」と「ローマピッツァ」。
例えば、ナポリピッツァの場合、厳格な基準があり、協会が定めた基準をクリアしなければ「ナポリピッツァ」と名乗ることができないのです。
その基準として、生地の材料は80%以上の精製小麦粉がベースで、混ぜていいのは水と海塩とイーストのみ。また、直径は35cm以下で、厚さは4mm。生地は必ず手で延ばし、薪を燃料とした窯の床面で一気に直焼きするといった決まりがあります。
柔らかくもっちりとした生地に、シンプルなソースと具材が特徴で、代表的なメニューとしてマルゲリータやマリナーラなどがあります。
一方、ナポリピッツァと対をなすのがローマピッツァ。低温で時間をかけて焼き上げられ、サクサクとした生地が特徴のローマピッツァは、さまざまな具材を生地いっぱいに載せるタイプで、生地は麺棒で伸ばしたものを使用します。
4種類のチーズが載ったクアトロ・フォルマッジやキノコをふんだんに使ったもの、シーフード満載のメニューなども、ローマピッツァの定番です。


今回ご紹介したことを知っているだけでも、ピッツァの楽しみ方がワンランクアップするかもしれません。
さぁ、今夜ピッツァを食べるなら、ナポリピッツァ?それとも、ローマピッツァ?
ナポリピッツァの特徴
・生地が柔らかい
・空気を含ませるように形成するので、縁が厚い
・生地の材料は、小麦粉、水、イースト菌、海塩
・手で伸ばす
・薪の窯で高温で短時間で焼き上げる
ローマピッツァの特徴
・生地が薄い
・縁が薄く砕けやすい
・生地の材料は、小麦粉、水、イースト菌、塩、オリーブオイル
・麺棒で伸ばす
・ナポリピザに比べて低温で、窯に入れておく時間が長い
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