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いまさら聞けないイタリア基礎知識「ローマの地下鉄編」

Katsuya Takahashi

2025.09.10


いまさら誰かに聞きづらいイタリアに関するモノやコトについて、こっそりご紹介する企画の第6弾。


今回のテーマは「ローマの地下鉄」について。

イタリア最大の都市ローマに、なぜ地下鉄が3路線しかないのか。

そこは、ローマならではの深い理由があるのです。


地下鉄は、ローマ観光には欠かせない交通手段。
地下鉄は、ローマ観光には欠かせない交通手段。

ローマの人口は大阪市とほぼ同じ


イタリア好きはもちろん、多くの人がその名を知っているイタリア最大の都市ローマ。
その人口は275万人(2025年1月現在)といわれています。
この人数は、大阪市の人口とほぼ同じ。


ただし、大阪市の面積225.3㎢に対して、ローマは1,285㎢と約5.7倍の面積を誇ります。
そんな大都会のローマですが、街を走る地下鉄の路線数が3路線と極端に少ないのです。
ちなみに、人口数がほぼ同じの大阪の地下鉄は、新交通システムのニュートラムを含めて9路線。


ではでは、なぜこんなにも路線数が少ないのでしょう。
その理由は、ローマが古代から栄えたから。
ローマでは、地下を掘削すると、あちこちから考古学的価値の高い古代遺跡が発掘。
そのため、遺跡の保護を最優先し。破損・損傷させないために、地下鉄の建設を最小限にしているのです。


遺跡を避けながら地下鉄を建設するのは、相当困難なこと。技術的にも経済的にも負担が大きいことから、このような決断をしたようです。
また、後からできたC線は遺跡への影響を最小限にするため、A線・B線とは異なる技術で建設されたそうです。


「M」のマークが地下鉄入り口の印。赤色がA線、青色がB線、緑色がC線を意味しています。
P「M」のマークが地下鉄入り口の印。赤色がA線、青色がB線、緑色がC線を意味しています。

そうした理由のため、必要最小限の路線と長さにとどまっているローマの地下鉄。
ただし、ローマの有名な観光スポットを巡ったり、お散歩するには十分な交通網。
ローマを旅する際はぜひ地下鉄に乗車して、地下に埋まっている遺跡のパワーを感じながら、旅を楽しむのもいいかもしれませんね。




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