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イタリアに嫁いでわかったこと~家族の絆は、長寿の秘訣~

中野生まれの私がイタリアに嫁いで最初に驚いたこと

ローマ人の主人と結婚して15年。ミラノで暮らしているヴィランテイ牧野祝子です。東京・中野で生まれ育ち、ファッションやコスメの仕事をしていましたが、イタリア人と結婚し、数年ローマに住んだ後は上海に10年。4年前にイタリアに戻りました。現在はミラノに家族で住み、パルマ近くのフィデンツァヴィレッジというアウトレットで仕事をしています。

今ではすっかりイタリアの生活に慣れた私ですが、イタリアに来てから今まで毎日のように感じていることがあります。それが家族の仲の良さ。

イタリア人の義母の手料理

結婚してすぐの頃。当時妊娠していた私に気を遣ってか、10分離れたところに住んでいる義母は私に毎日のように会いに来てくれました。それも手作りのお料理を持って。お腹の子供の栄養、もしくは自分の息子の食事を心配していたのか、実のところはわかりませんが、イタリア語があまり分からなかった私は、戸惑うような、嬉しいような。今考えてみると、家族という単位を大切にするイタリア人の義母は「当然の事」をしてくれていたのだと思います。

知り合いの家に行くと、テイーンエイジャーの男の子がお母さんやおじいちゃんにべったり、なんていう姿を見て、以前はびっくりしましたが、最近ではそれが当然だと思うようになってきました。 慣れとは怖いものです。

シチリアの夕日

言い争いや喧嘩がたまにあっても、なんだかんだ言って仲の良いイタリアの家族。バケーションは家族と過ごすのも、いつの間にか当然の事となり、今年もまた例年のようにシチリアで休みを過ごしました。

シチリアの海

シチリアでは、毎日ほとんど何もしない毎日。お婆ちゃんと娘と一緒にお食事の用意。主人のご兄弟の家族も一緒です。決まっているわけでも無いのに、誰かが買い物に行って、誰かが料理をして。ただ、決まっているのは、お婆ちゃんがメニューを決め、みんなでテーブルにつくということ。

イタリア人は家族の絆を大事にする

「うわ、マザコン」は「うわ、イタリア人」に

知り合ったばかりの時は、週に一度必ず両親に電話をする主人をみて、「うわ、マザコン」と思ったのですが、彼の周りの友人は一日数回お母様に電話をすると聞いて、びっくりしました。今は、大きくなった娘が毎日のように義母に電話をしているのを見て「うわ、イタリア人」と思ってしまいます。

どうやら家族が大切な理由は、これが社会の中で生きて行く中で、家族が一番コアになる、団体の「単位」であるからのようです。家族が安定しないと、社会も安定しない。仕事もうまく行かないし、全ての人間関係がうまく行かない、というのが考え方の根底にあるよう。実際に家族の中で重要な夫婦関係を見ても、離婚率はイタリアでは1000人中0.91人。日本では、1.77人。フランス、イギリスなどの他のヨーロッパの国々は 2人程度で、アメリカではなんと 3.6人のようです。

美味しい食事と楽しい会話そして夫婦の中の良さ。適度に仕事をして、人生を楽しんで。長寿のイタリアの長生きの秘訣は家族の絆にあるのかもしれません。

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