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30歳を目前にイタリアへ移住!子ども服のオンラインショップを経営する小川美佳さんインタビュー

憧れの国、イタリアへ移住。イタリアのライフスタイルの実態とは

いつか海外で暮らしてみたい。多くの人が願う夢の一つです。
私たち日本人にとって、古代遺跡や美麗な建築、美味しい料理をイメージするイタリアは憧れの国。
旅行はもちろん、イタリアで暮らしてみたい! と思う方も多いはず。

では、イタリアでの暮らしというのはどのようなものなのでしょうか。
イタリア人男性と結婚し、イタリアで子育てをしながら、子供服・雑貨のオンラインショップ“Stellina”を営む小川さんにお話を伺いました。

ベビーカーを押すイタリアへ移住した小川美佳氏

小川美佳さん

広島県出身。東京外国語大学・大学院修了後、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)でのインターン等を経て中国電力(株)入社。結婚を機に、イタリアへ移住し、2018年子供服・雑貨のオンラインショップ「stellina」を開業。イタリア在住4年。イタリア人の夫と娘の三人家族。

飛行機の中で涙を堪えていた。イタリアで暮らし始めてからの日々

イタリアで暮らすことになったきっかけはなんですか?

当時、私は勤めていた企業での上司との関係に悩み、軽い鬱になりかけていました。そんな私を見かねて、学生時代からお付き合いしていた彼が、「イタリアで一緒に暮らそう」とプロポーズしてくれたんです。それまでは海外に住んだことは一度もありませんでしたし、当時はイタリア語も全くわからなかったので、新しい生活への不安から、飛行機の中では涙を堪えるのに必死でした。

イタリアに来た始めのころはどうでしたか?

イタリア語が全くしゃべれない状況で来たのと、こちらに来てすぐにフルタイムの仕事を始めたので、なかなかきちんと勉強する時間が取れず、最初は苦労しました。でも、夫はもちろん元小学校の先生である義母が、実の娘のように気にかけてくれたおかげで、色々教えてもらいながら比較的スムーズに語学の問題はクリア出来ました。

イタリアの子育て環境は理想的

まだ小さいお子さんがいらっしゃるということですが、お休みの日はどのようにされていますか?

休みの日には、買い物や近所の丘にハイキングに行ったり、湖に白鳥を見に行ったりします。イタリアは、どの街も自然が豊かでお出かけスポットが充実しているんです。

子育て環境について、日本とイタリアではどのようなところが違いますか?

イタリアには、「子どもは子どもらしく」するのが良いとする考え方が社会全体としてあり、子育てのしやすい、理想的な環境です。例えば、日本だと電車に乗った時赤ちゃんが泣いたらお母さんが周りにすごく恐縮してしまい、電車から降りるということがあると耳にしたことがあります。

でも、イタリアでは例え電車の中で子どもが泣いたとしても周りから冷たい目で見られるなんてことはなく、むしろみんなであやしたりします。エレベーターのない階段でベビーカーで困っているときは、すぐに通りかかった人が運ぶのを手伝ってくれたり。そういう、地域みんなで子育てするという雰囲気があると思います。

包み隠さず、他人に干渉せずの自由な気質囲まれて「本当にイタリアに来てよかった」

イタリア人の家族の一員になって驚いたことはありますか?

はい、一番驚いたことは、みんなとてもはっきりとものを言うんだなというところです。なんでも包み隠さずさらりと話すんです。

以前私が親戚に手料理を作ったとき、「ありがとう。でもあんまり好きじゃなかったな」って言われてびっくりしたことがあります。もちろん全く悪気がないので、最初はショックだったんですが、今はむしろそんな包み隠さないコミュニケーションを自然に感じますし、正直とても気に入っています。

イタリア人と結婚してよかったと思ったことはなんですか?

イタリアという国は私の性格に合っていて、日本にいた時より伸び伸びと暮らすことができています。

一人一人が自分のやりたいこと、自分の意見を言って、誰に流されるでもなく、他人にどう思われるか興味がない。いい意味で常識にあまりとらわれません。

そして、夫は私がやると決めたことをいつも応援し、全面的にサポートしてくれる人なので、本当に助かっています。私生活でよいパートナーに恵まれたことで、意欲的に仕事に取り組むことができています。

子供服・雑貨のオンラインショップを始めたきっかけはなんですか?

出産を機に、子ども服をあちこちで購入しました。たまたまかもしれませんが、品質に満足した製品の多くがイタリア製でした。そして、それらの製品の裏側には職人さんの並々ならぬ努力と苦労があることを知りました。

イタリアには、伝統的な手法・職人技術を代々引き継いでいる中小企業がたくさんありますが、ファストファッション全盛期の今、経営上の問題を抱えたところも少なくありません。私は、こうした素晴らしいメーカーを、日本社会にご紹介したい。そして、微力ながらもイタリアの産業振興に貢献したい、という思いで日本未上陸の商品を中心にセレクトしています。

卓を囲みイタリア人二人と一緒に商品を見定める小川美佳さん

おかげ様で、日本のお客様には大変喜んでいただいており、特にEurekaというハンドメイド子ども革靴ブランドは「子どもが脱ぎたがらない」「毎日保育園に行くときにEurekaを選ぶ」とメッセージをいただくことが多く、本当にうれしい気持ちになります。

机の上にイタリア語の本と並べられたさんが販売する革靴

イタリアでの暮らしの感想を教えてください

まだスタート地点に立ったばかりですが、大切な家族に支えられながら、本当に好きなことを仕事にできていることは幸せです。

30代の間にもっと経験を積んで、40代以降は地域や社会の役に立てるような事業を育てていきたいと思っています。

ありがとうございました

www.stellina.shop

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