AUTOMOTIVE

AUTOMOTIVE

3億8000万円の800馬力スーパーカー、パガーニ・ウアイラ ロードスター BCデビュー!

パガーニ史上最も高価なウアイラ ロードスターBCとは?

イタリアに本拠地を置く自動車メーカー「PAGANI AUTOMOBILI S.P.A.(パガーニ・アウトモビリ)」が2019年8月18日に開催された第69回「Pebble Beach Concours d’Eleganc(ペブル・ビーチ・コンコース・デレガンス)」で、パガーニ史上、もっとも高価な限定版モデル「Huayra Roadster BC(ウアイラ ロードスター BC)」を発表しました。ちなみにBCとは同社の最初の顧客であるベニー・ケイオラ氏のイニシャル。

同車は、ウアイラのオープンバージョン、ウアイラ ロードスターの軽量高性能モデル。ウアイラは2011年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2011で発表。ゾンダの後継車に位置づけられるスーパーカーで、車名のウアイラとは、南米大陸に吹く風に由来しています。

​その価格は邦貨換算にて約3億8000万円というプライスタグ掲げられ、「ワンオフ」ではないクルマとしては「自動車業界中」でも相当に高価な部類になります。台数限定で、その数は40とされます。

ウアイラ ロードスター BCに採用されるエンジンはAMGから供給を受けた6リッターV12ツインターボで、出力は800馬力。これはクーペ版のウアイラBCに比較しても11馬力高い出力となり、その価格を正当化する要素の一つでもあります。
ウアイラ ロードスター BCは、オープンモデルにも関わらず「クーペよりもスパルタン」ということになります。が、パガーニいわく、コーナリング時における横方向のGは「最大1.9」。それだけのグリップを(メカニカルグリップ、ダウンフォースにて)発揮するということを意味し、市販車でもっとも高いレベルのGを誇るとされるブガッティ・シロンが「1.5G」ということを考えると、ウアイラ ロードスターBCの数値には大きな価値があるといえます。

そのスタイリングは、ゾンダの正常進化と呼べるもの。エアロダイナミクス性能を磨き上げるとともに、カーボンとチタニウムを組み合わせたモノコックフレームを新開発した。車両重量は1250kgに抑えられました。

すべてにおいて最高級レベルを追求したウアイラ ロードスター BC

ロードスターBCのすべてのコンポーネントは、わずか1,250kg(2,756ポンド)。洗練された腕時計のように、その中にはパガーニ・アウトモビリが誇る究極のデザインとテクノロジー、そしてエンジニアリングの技巧が凝縮されています。

一般道とレーストラックのどちらでもドライバーが運転を楽しむことができる地上高を維持しながら、時速280kmで500kgのダウンフォースを目標に設計されました。これを達成するために、チームはあらゆる運転条件における、内部のエアフローシステムと外部の空気力学的を追求したシルエットとのバランス調整にフォーカスしました。

フロントはパガーニV12エンジンに必要な熱交換を保証すると同時に効果的なダウンフォースを生み出すよう改良された一方で、リアは空気の抽出をすることで常に圧力を中心に保ち、リアウイングが平均的な道路速度でも非常に効果的です。

さらに、ダイナミックサスペンションと組み合わされたエアロダイナミクスシステムは、特定の運転条件に合わせて空力設定を適応させることで車体の安定性を強化。

ロードスターBCは、チタニウム排気管6本出しの新排気システムがパガーニ12気筒エンジンを鳴らすスリリングな瞬間に、最大のコントロールを提供します。パガーニ・アウトモビリ初のエグゾーストシステムは、ブロウン・ディフューザーの原理を活用し、さらなるダウンフォースを生み出すためにキャタライザーから2本のエグゾーストパイプを完備しています。

シャシーにはカーボンファイバーとカーボンチタンを基本とした新しくエクスクルーシブな複合テクノロジーを採用しています。これにより、パガーニ・アウトモビリの今日までの最新技術に比べて、ねじり剛性が12%、曲げ剛性が20%増加。

この適用される材料の機械的特性、特にシャシーのねじり剛性と曲げ剛性の増加は、運転時のダイナミックレスポンスや危険な状態における安全性を高めることを可能にしました。

「素材にCarbo-Triax HP62およびCarbon-Titanium HP62 G2を採用するための科学的研究を経て、私たちは車両重量を大幅に減らし、機械的機能を最適化することを可能にするという驚くべき成功を達成しました。 この成果と共に、材料費が450%の増加している事実をオラチオ氏に報告したとき、彼の反応は『カスタマーはそれよりもさらに高く値する』というものでした」とコンセプト及び複合デザインの責任者フランシスコ・ペリーニは語ります。

590kwを誇るV12エンジンの魅力

メルセデス・ベンツのノウハウ、伝統、そして125年以上の技術的な歴史とメルセデスAMGの50年、さらにパガーニV12誕生のための知識的宇宙となったパガーニとの密接な20年間の協力関係。ドライバーをシートに密着させ、肩に跡を残すほどのパワーと弾力性を誇る全く新しいエンジン。最高出力800hp、最大トルク1,050Nm以上で、すでに回転毎分2,000rpm。このカテゴリーで最も優れたパワーウェイトレシオ(重量出力比)を誇ります。

パガーニV12は2つの新しいターボ、革新的なハイドロフォーミング成形、2つのスロットルボディ、4つのウォーターエア・インタークーラーを含む革新的な機能を搭載しています。その可能性を最大限に活用するために、ボッシュ社設計の洗練された電子システムにより支えられています。大事なことをお伝え忘れていましたが、この宝石のようなエンジンは、ハイブリッドシステムに頼ることなく、カリフォルニアの環境規制を含む最新の国際的二酸化炭素排出量とガス排出基準に準拠しています。

また、Xtrac社製の7速シーケンシャルミッションが搭載されたギアボックスは、パガーニV12エンジンのすべてのパワーと優れた反応性を道路運転に順応させることが可能にします。

モダンかつエレガントなインテリア

ロードスターBCに足を踏み入れることー過去のモータースポーツやグランツーリスモといった伝統へのトリビュートと現在と未来の姿というエレメントを融合させた官能的な経験です。パガーニのエレガントなスタイルは、カルボウッドや繊細にエンボス加工されたレザーなどの素材だけでなく、レーシングスタイル、4点式シートベルト、9チャンネルオーディオシステム、洗練されたアクセサリーといった仕様によっても表現されています。

SPECIFICATION
エンジン:パガーニV12 60度36バルブ+ツインターボチャージャー
排気量:5980cc
最大出力:590kW/5,900rpm
最大トルク:1050Nm/2000〜5600rpm
車両重量:1,250kg

パガーニとは?


イタリアに本拠地を置く自動車メーカー「Pagani Automobili 」。
創始者はアルゼンチン出身で、ランボルギーニに在籍していたデザイナーのオラチオ・パガーニ(Horacio Pagani )。1992年に設立されました。パガーニによって率いられる「モデナ・デザイン」社を母体とし、イタリア北部モデナの南東約10kmに位置するサン・チェザーリオ・スル・パーナロ(San Cesario sul Panaro )に本拠地を置きます。

問合せ
PAGANI AUTOMOBILI S.P.A.
Via dell’Artigianato, 5 – Vill. La Graziosa 41018 San Cesario sul Panaro (MO) Italy
Tel. +39 059 4739201 Fax +39 059 927377
info@pagani.com
https://www.pagani.com/

この記事を読んでいる人にオススメの記事はこちら
コモ湖を舞台にした欧州最古の自動車エレガンス・コンクール「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」が開催
フェラーリを特注できる顧客とは!? 世界に1台だけのワンオフ・フェラーリ | フェラーリ SP38(2018)
カーグラフィック元編集長・渡辺慎太郎が、マセラティの本拠地モデナを訪れてわかったこと

イタリアの情報が満載のメールマガジン登録はこちらをクリック