お祭りムードは春とともにやってくる。イタリアの仮装祭「カルネバーレ」
誰でも一度はどこかで見かけたことがある、怪しげな仮面をつけて、豪華な装いをした人々がヴェネツィアの街を行きかってえいる、ヴェネツィアの仮装の写真。
今年も仮装のお祭り「カルネバーレ」の季節がやってきました。
仮装のお祭り「カルネバーレ」はイタリア発祥の伝統的なお祭りで18世紀ごろから始まったと言われています。
キリスト教カトリックではキリストの復活祭の前に断食をする時期があるそうなのですが、その断食期間に入る前に楽しく騒いで食べたり飲んだり、いたずらしたりしよう。と始まったのが「カルネバーレ」なんだそうです。
カルネバーレの日程は、2月末から3月初めにかけてで、毎年変わります。
イタリアで仮装する人が多いのは、ハロウィンよりも断然カルネバーレです。
ここではハロウィンはまだまだ新しく、子ども・若者向けのお祭りといった感じです。
カルネバーレの伝統には敵いません。
大人が時間とお金をかけて仮装する、ヴェネツィアの仮装コンテストは世界的にも有名です。
残念ながら、カーニバルの時期にヴェネツィアに行ったことはありませんが、ヴェネツィアではクラシックな仮装衣装の貸し出しサービスがたくさんあるので、一度は挑戦したいものです。
とはいえ、他のイタリアの街のカルネバーレではもっとカジュアルに仮装を楽しめます。
私の住むトリノでも、毎年仮装パレードが行われます。
数台の山車と派手な仮装に身を包んだ地元グループが練り歩きます。そして、それを見に行く観客たちも、思い思いの仮装を楽しみます。
カツラだけかぶるなんて人も結構います。
かなりの年配のダンスグループが70年代風のピチピチの衣装に身を包んで、YMCAを踊りながら紙吹雪を撒き散らす光景には、なかなか元気をもらえますよ。
街中に舞い散る紙吹雪と美味しいお菓子
この時期にイタリア旅行をされたら、道に落ちているたくさんの紙吹雪に気づいた方も多いはず。
その紙吹雪は「コリアンドロ」と呼ばれます。
カーニバル時期になると、文房具店やスーパーの店先にコリアンドロの詰まった袋が売られています。これをパレードの山車に乗った人や、周りを行進する人々に投げつけるのです。それはもう本当にたくさん投げつけるんです!!
コートのフードがコリアンドロで満杯になるくらいといっても、決して大げさではないのです。
初めてこの光景をみたときは、「道にこんなに紙くずを落として!」と思いましたが、見慣れました。
お祭りですから。
カルネバーレのお菓子はキャッケレと呼ばれる、薄い揚げ菓子です。
粉砂糖をかけて食べるのですが、甘過ぎずパクパク食べられてしまう、なかなか危険なお菓子です。
日本ではなかなかない、伝統的な仮装のカーニバル。子どもから大人までみんな真剣に楽しみます。
仮装?好きの日本人には夢のようなお祭りなのではないでしょうか。
イタリア旅行をご計画の際は、「カルネバーレ」もぜひチェックしてくださいね。
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