「5日間でアマルフィ海岸の魅力を満喫できる旅のプラン」シリーズ。
前回の「Day1カプリ島ボートツアー」はお楽しみいただけましたか?
第2回目の今回は、アマルフィ海岸の街々へとご案内します。
黒味を帯びた凝灰岩、オリーブやレモンの林、青々とした木々が特徴のソレント湾側とは異なり、ソレント半島の南からスタートするアマルフィ海岸は、断崖がそそり立ち、端から端までは約30km。立ち止まらず車で移動して2時間半ほどかかります。全部の街をくまなく見ようとすると何日あっても時間が足りませんが、今回はさまざまな顔を持つアマルフィ海岸の魅力を1日で満喫できるルートをご紹介します。
関連記事:エキスパートが伝授する、アマルフィ海岸の楽しみ方:Day1カプリ島ボートツアー

旅を組み立ててくれたのは、前回に引き続きアマルフィ海岸のエキスパートであるSorrentoVibesのGiuseppe(ジュゼッペ)さん。アマルフィ海岸を巡る方法は、海からと山からの2つあります。前回、カプリ島をボートで巡るツアーをご紹介したので、今回は専用車を利用して陸路8〜9時間でアマルフィ海岸の魅力を発見していきたいと思います。どんな街に出会えるのか、早速スタートしてみましょう!
8:00〜 ソレント出発
少し早起きした朝8時、アマルフィ海岸を熟知する英語が堪能なジュゼッペさんおすすめのドライバーが、専用車でお泊まりの施設までお迎えにあがります。夏の早朝は交通渋滞も比較的少なく、快適な旅をスタート!

3名までならメルセデス・ベンツ・Eクラス(€430*¹〜)、乗客4名以上はメルセデス・ベンツ・ミニバン(€470*²〜)。WiFi完備で、ペットボトルの水もサービスとして付いています。英語やイタリア語がネックとお思いの方もご心配なく。日本語サポートも可能なのでご安心ください。アマルフィ海岸の街々は、隣接していても育っている植物が異なるため、新しい土地を旅しているかのように感じます。

8:45〜 ポジターノ散策
本日、まず、最初に立ち寄る街はPositano(ポジターノ)。

街の入り口に車を停め、メインビーチであるSpiaggia Grande(スピアッジャ・グランデ)へ歩いていきましょう。街の中には「これぞ地中海!」という可愛らしい雰囲気の店やカフェが立ち並んでいます。
ポジターノは、サンダルや麻のシャツといったファッションが有名で、襟を立ててディスプレイされたシャツはとっても印象的。旅の記念に1枚購入して、イタリアの伊達男気分を味わってみてください。
10:15〜 アマルフィへ向けて出発! 絶景フォトスポット
1時間半ほどポジターノを楽しんでから向かうのは、アマルフィ海岸の名の由来となっている中心都市アマルフィ。車で30分ほどの距離なのですが、途中で是非とも立ち止まっていただきたい場所が2箇所あります。
1つ目は、昔からの地元らしさが存分に味わえる街Praiano(プライアーノ)。

この街からはポジターノやアマルフィ海岸から、カプリ島のファラリオーニまで眺めることができます。その景色はジュゼッペさん曰く「Pazzesca(パッツェスカ:クレイジーなほど素晴らしい)」のだとか。ドライバーが導いてくれるポイントにしばし車を止め、絵葉書のような絶景をお楽しみください。
そして、プライアーノから進むこと約10分、もう1箇所足を止めてみたいのが「Fiordo di Furore(フローレのフィヨルド)」です。

北欧にいるかのような岸壁に挟まれた浜辺から見える橋は、まるで夢の世界へと誘う扉のよう。ここでは、毎年、国際的な飛び込み選手権が行われるそうで、28メートルの高さから繰り広げられる華麗な飛び込みも見てみたいものです。
10:45〜 アマルフィ散策
ずっと眺めていたい紺碧の海ですが、あっという間にアマルフィへ到着します。

10世紀頃に建てられた街の中心にあるCattedrale di Sant’Andrea(サンタンドレア大聖堂)と、13世紀に貴族の墓地として建立された隣接するChiostro del Paradiso(天国の回廊)を見学した後は、アマルフィで一押しのドルチェを求め、現在5代目が経営する老舗パスティッチェリアPansa(パンサ)へ向かいましょう。
パンサのおすすめとしてジュゼッペさんがあげてくれたのが、アマルフィの食材を使ったPasticciotto al limone(レモン味のパスティッチョット)や、Ricotta e cioccolata(リコッタとチョコレートのムース)、そして、Delizia al limone (レモン味のデリツィア)。

パスティッチョットはプーリア発祥のドルチェで、クッキー生地の中にカスタードクリームを詰めオーブンで焼きあげたもの。アマルフィ地方では伝統的にアマレーナ(サワーダークチェリーのシロップ漬け)を加えて作られていましたが、最近は自家農園で生産されるレモンをふんだんに使用したレモン味が大人気なのだとか。
そして、アマルフィのドルチェと言ったらコレ!と言っても過言ではないのがレモン風味のデリツィア。削ったレモンの皮を加えたスポンジ生地を焼き、レモンクリームを詰め、リモンチェッロのシロップを染み込ませた上に、更にレモンクリームでコーティング!と、見た目も可愛らしいレモン尽くしの一品です。お目当てのレストランでランチをしっかり食べたい方は、持ち帰りにしてもいいかもしれませんね。
12:15〜 ランチ
ランチはカジュアルな雰囲気や軽食をお好みならトラットリア、豪華な料理を楽しみたいなら有名レストランなど、お客様の好みに合わせてSorrentoVibesがアドバイスをしてくれます。

ジュゼッペさんが、名前をあげてくれたのはこの3つ。アマルフィの中心地で、アマルフィの伝統的な料理が食べられる「La taverna degli apostoli」、プライアーノとアマルフィの間の海辺に位置する「Da Armandino」、 見た目にも美しい洗練された伝統レシピを味わいたいなら「Kasai」。どこのレストランに行くとしても、魚料理や柑橘類を使った料理がジュゼッペさんのお勧めです。
14:00〜 ラヴェッロ散策
ランチの後、陸路で来たからこそ、プライベートツアーの最終目的地として組み込むことができるのが「天空の街」とも言われるラヴェッロ(Ravello)です。ラヴェッロはポジターノやアマルフィ、プライアーノと違って山の上にあり、アマルフィ海岸の中でも特にロマンチックな街として有名です。

整備され、清掃も行き届いた街には、モザイクが美しいDuomo di Ravello(ラヴェッロ大聖堂)の他に、Villa Cimbrone(ヴィッラ・チンブローネ)やVilla Rufolo(ヴィッラ・ルーフォロ)といった美しい庭園を持つ邸宅があります。いずれも現在は宿泊施設となっており、おとぎ話の世界のような庭園だけでも訪問可能です。海岸沿いの街とはまた違う、「海よりも空に近い」町、ラヴェッロの魅力を味わってみてください。
17:00〜 ソレントへ到着&夜のお出かけ準備
8:00からスタートした専用車でのプライベートツアーは、ラヴェッロ訪問を最後に帰路に着きます。15:30頃にソレントへ向けて出発し、ドライバーが宿泊施設まで送り届けてくれます。その後は、夜のお出かけに向けて少し休憩です。
18:00~ Grand Hotel La Favoritaのテラス席でアペリティーボ
Day1に引き続き、今夜もイタリア式にAperitivo(アペリティーボ: 食前酒)を楽しみましょう。今晩のお勧めは、ソレント旧市街の中心にある「Grand Hotel La Favorita(グランドホテル ラ・ファボリータ)」のルーフトップテラス席「Terrazza Bellavista(テラッツァ・ベッラヴィスタ)」。

旧市街地にありながらも、ソレント湾を臨む絶景を楽しむことができ、その上、ドリンク類はお財布にも優しい価格帯で提供されています。ホテルは、ラグジュアリーな5つ星で、内装には陶器で有名なアマルフィ海岸の町、Vietri sul Mare(ヴィエトリ・スル・マーレ)などで作られたタイルを贅沢に取り入れた地中海式スタイルなので、敷地内に足を踏み入れるだけで気分を高めてくれること間違いなしです。
20:00〜 ソレントの海辺で夕食
グランドホテル ラ・ファボリータでドリンクを飲みながら夕日を眺めた後は、漁師町のMarina Grande(マリーナ・グランデ)へ降りていき、海辺でディナーを楽しみましょう。

おばあちゃんが作るような家庭的な料理を出す店から、洗練されたレストランまで幅広いチョイスがあります。どのようなお店がお好みですか? シンプルだけど本格的なトラットリア? それとも、海辺のエレガントなレストラン? ジュゼッペさんに問い合わせれば、お好みに合わせてアドバイスしてくれます! また、夏の間、特に週末の夜は予約を取るのが困難ですが、そんな場合もご連絡を。多くのレストランオーナーたちと友好関係があるので、予約が取れにくい場合も力になってくれます。
今回は、お客様のご希望でスケジュールなどの融通が効く専用車を利用したプライベートツアーをご紹介しましたが、一人旅などの場合はミニバンで行く相乗りツアー(8名様まで)もあります。ご自身の旅のスタイルに合わせて、SorrentoVibesにお問い合わせください。
SorerntoVibesのサービスを利用してみたいけれど、外国語での手続きが不安だ、という方もご安心を。Felicitàliaのお問い合わせフォームへ「ITALIANITY」と一言添えて、日本語でご連絡いただけば、予約支援を無料でさせていただきます。
また、別料金とはなりますが、イタリア政府認定の旅行添乗員免許を保有しておりますので、アマルフィ海岸、その他の地域を問わず旅行支援も承っております。お気軽にお問い合わせください。
それでは、次回のDay3では、2000年前のヴェスヴィオ山の大噴火によって灰に埋もれてしまった街「ポンペイ遺跡」と、ワインテイスティングを中心とした1日をご紹介します。歴史やワインの好きな方、お読み逃しなく!!
記事の中に出てくる情報や価格は、全て2025年6月現在のものです。
*1、2: 季節、人数、時間延長などにより価格は変動します。1