イタリア半島の長靴の先にくっつくように浮かぶ、三角の島シチリア島。イタリア20州の中では最大の州となります。
この島は地中海の真ん中に位置し、冬は温暖、夏は暑くて乾燥している典型的な地中海性気候です。そして立地的に戦略的な要所ということもあり、古くから幾多の民族の侵略を受けてきました。
シチリアの食文化も、そのような地理的、立地的背景の影響を受けながら発展してきました。
乾燥した土地でも栽培しやすい、柑橘類、ナッツ類が多く食され、ギリシャからはオリーブ、ワイン、ハーブが、スペインからはトマトやナスが、アラブ諸国からはスパイスや加工技術、そして海からは新鮮な魚介類がもたらされました。
様々な食材がミックスしたバラエティに富んだ料理、それがシチリア料理の特徴です。
今回は日本の家庭でも作りやすい食材を使ったシチリア料理をいくつかご紹介しようと思います。
いわしのシチリア風オーブン焼き(2人分)
いわし ー 6尾
塩・こしょう ー 適量
パン粉 ー 1カップ
玉ねぎ ー 1/2個
アンチョビ ー 2枚
にんにく ー 1/2片
松の実 ー 10g
レーズン ー 10g
EXVオリーブオイル ー 大さじ3
<作り方>
1 いわしは開いて塩、こしょうをする。
玉ねぎ、にんにく、アンチョビはみじん切りにする。
レーズンは水につけて戻す。
2 フライパンに、オリーブオイルをひきにんにくとアンチョビを弱火で炒める。よい香りがしてきたら玉ねぎを加え、しんなりしたら松の実とレーズンを加えてソテー。玉ねぎがうっすら茶色く色づいたらパン粉を加えて混ぜ合わせ、冷ます。
3 開いたいわしに2を俵型に握ってものを適量のせ、くるりと巻いて楊枝でとめる。
4 200度に余熱したオーブンで15分焼く。
かじきのシチリア風トマトソース(2人分)
かじき ー 2切れ
玉ねぎ ー 50g
白ワイン ー 大さじ2
トマト水煮缶 ー 1缶
ケッパー ー 大さじ1
レーズン ー 10g
松の実 ー 10g
薄力粉 ー 少々
オリーブオイル ー 大さじ1
パセリ ー 少々
塩・こしょう ー 各少々
<作り方>
1 かじきは塩、こしょうをふる。
玉ねぎはみじん切りにする。
レーズンは水につけて戻す。
2 かじきの水気をふき、薄く小麦粉をつける。
フライパンにオリーブ油を熱し、かじきをこんがりと焼き、取り出す。
3 同じフライパンに1の玉ねぎを入れて炒め、しんなりしてきたら白ワインを加えて、アルコール分が飛ぶまで煮る。
トマト缶を加えトロリとするまで煮詰め、レーズン、ケッパー、松の実を加える。味をみて塩、こしょうでととのえる。
4 皿に2のかじきをのせ、3をかけ、上にパセリをあしらう。
まぐろと赤玉ねぎのシチリア風甘酢マリネ(2人分)
まぐろ赤身(刺身用サク) ー 200g
塩 ー 少々
薄力粉 ー 少々
オリーブオイル ー 大さじ1
白ワイン ー 大さじ2
〜マリネ液〜
赤玉ねぎ ー 1個
オリーブオイル ー 大さじ1
A: 砂糖 ー 大さじ1
A:塩 ー 小さじ1/4
A:白ワインビネガー ー 大さじ3
<作り方>
1 まぐろはキッチンペーパーで水気をふき、1センチ幅に切り、塩、こしょう、薄力粉をまぶす。
2 赤玉ねぎは薄切りにし、オリーブオイルを熱したフライパンでしんなりするまで炒め、材料Aを加え、さらに炒め合わせる。
3 2のフライパンをきれいにし、オリーブオイルを熱し、1を両面こんがり焼く。
4 ボウルに温かい2と3を合わせて、余熱がとれたら冷蔵庫で冷やす。
いかがでしょうか。
どれも手に入りやすい食材ばかりです。
この夏、冷えた白ワインと一緒にお家でシチリア気分を味わってみてはいかがでしょうか。