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夫婦別姓?事実婚?イタリアの結婚事情

イタリアでは近年、結婚に対する考えが変わってきています。教会での高額な結婚式より、役所でのシンプルな挙式。離婚・再婚や外国人との結婚もどんどん増えています。

そして増加しているのがCoppia di fatto (事実婚)です。2016年に同性婚が導入されたさい、事実婚の法律が改正されました。事実婚でも同性婚と同程度の権利が認められるようになりました。

事実婚でなにができる?

・獄中のパートナーとの面会
・パートナーが病気・入院の際の対応
・健康上の問題、または死亡した際の対応の代理人として指名できる
・パートナーの後見人として任命されることができる
・生き残った同居人に未成年・障害者の子どもがいる場合は、3年以上共通の住宅に引き続き滞在できる
・賃貸人が死亡しても、賃貸契約を承継する権利
・パートナーが不法行為で死亡になった場合の、損害請求賠償請求ができる
・別居後の困窮に際して、扶養を受ける権利

事実婚でできないこと

・別居後の維持費
・パートナーの相続遺産に関する権利
・遺族年金

そして、実際には、事実婚の届けも出さずに、同居を続けるカップルも多くいます。その場合には、上記の事実婚のような権利はありません。
これだけ権利が保障されるのなら、なんで結婚する必要があるの?となるのもよくわかります。
子どもがいても問題はなく、「子どもには、可能であれば両親や他の家族の愛情を受けて、教育されて育つ権利がある」とされているので、婚姻関係になくても親として扶養をする義務は当然あります。事実婚で生まれた子どもと、法律婚で生まれた子どもにも区別はありません。
なにより、離婚が日本のように紙切れ一枚!とはいかず、「弁護士を立てて半年別居して・・と」と時間もお金もかかって大変なのです。
「親は結婚しなさいと言うけれど、私は事実婚でいい」という声はよく聞きますね。日本もこんなふうになるのかな?

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イタリアの結婚観について説明するイラスト

各国の子供の苗字に関するルールを説明したイラスト

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