甘いものが大好きなイタリア人。イタリアには沢山のスイーツが存在しますが、外せないのがチョコレートです。チョコレート菓子の歴史は、イタリアとは切っても切り離せない食文化と深い繋がりがあるのです。
コロンブスによってスペインに運ばれたカカオが、当時のスペイン皇帝からイタリアのサヴォア家にもたらされたのは16世紀のこと。当時は飲み物であったチョコレートを固形にしたのはイタリアが発祥という説もあります。
また、トリノでは、高価であったカカオにヘーゼルナッツを加えて固形にした「ジャンドゥイオット」が誕生し、チョコレートとヘーゼルナッツの組み合わせはイタリア全土で人気を博すこととなりました。恐らくイタリアで知らない人はいないヌテラも、チョコレートとヘーゼルナッツの組み合わせ。
毎年トリノではサンカルロ広場 を中心に『チョッコラ・ト』というチョコレートのお祭りが開かれるほどとなっています。
今回は手に入りにくいへーゼルナッツペーストの代わりにピーナッツペーストを使用し日本の家庭でも作りやすい「ジャンドゥイオット」のアレンジレシピをご紹介しようと思います。
いちごのジャンドゥーヤ風タルト(*直径14センチのマンケ型1台分)

〜生地〜
薄力粉 ― 110g
バター ― 50g
卵黄 ― 1/2個
水 ― 大さじ1と1/2
〜アパイユ〜 チョコレート ― 50g
ピーナッツバター ― 50g
生クリーム ― 75ml
卵 ― 2個
いちご ― 適量
ミントの葉 — 適量

<作り方>
1 薄力粉はふるう。バターは1センチ角に切る。卵黄と水を混ぜる。

2 型にバターを薄く塗り、薄力粉をはたく。

3 台に打ち粉をまぶし、バターと薄力粉を混ぜる。


4 全体がサラサラになったら中央をくぼませ、卵黄と水を流し入れる。

5 全体をまとめ、ラップでくるみ、冷蔵庫で1時間程休ませる。

6 生地に打ち粉をし、直径22センチ程に伸ばし、型に敷き込む。


7 はみ出した生地は切り落とし、底の部分はフォークで穴を数カ所あける。


8 オーブンペーパーをしき*おもりもしくは乾物の豆を入れて180度 のオーブンで23分焼き、オーブンシートとおもりを取りさらに4分焼く。

9 たねを作る。鍋にバターと生クリームを入れて熱し、沸いたらチョコレートを入れたボウルに加え、ゴムべらでしっかり混ぜる。


10 卵白にグラニュー糖を入れて泡立て、7〜8分立てのメレンゲを作る。卵黄を加えて混ぜ、9の一部を入れてなじませる。9 をメレンゲに一度に加え、メレンゲのだまがなくなるまでゴムべらでよく混ぜる。



11 8に10を8分目まで流し入れ、190℃に熱したオーブンで10分ほど焼く。粗熱を取り、型から外す



12 完全に冷めたら彩りよくカットしたいちごとミントを飾る。

*マンケ型とはキッシュを焼く際によく使用する型で底と上面の大きさが違うのが特徴です。タルト型でももちろん作れます。
*タルトの生地が膨らまないようにおもりを乗せます。乾物の豆は使用した後でも普通に調理できます。
サクッとしたタルト生地と滑らかなジャンドゥイオット風生地の組み合わせは抜群です。ぜひ手作りの味を楽しんでみてくださいね。