東京・横浜・大阪で6店舗のイタリアンレストランを展開するサローネグループ。そのフラッグシップがここ「サローネトウキョウ」です。東京ミッドタウン日比谷が開業した2018年3月、サローネグループを象徴するファインダイニングとして華やかにグランドオープンしました。
一度食べたらやみつきに。サローネグループオリジナルのパスタ、カラヒグ麺。
サローネグループといえば、広く知られているのが、「カラヒグ麺」の愛称で親しまれているオリジナルのパスタ。東京・浅草の老舗製麺所「浅草開化楼」の不死鳥カラスさんと、サローネグループ総料理長の樋口敬洋さんがコラボレートして開発したパスタ「低加水パスタフレスカ」は、生麺とも乾麺とも違う、この麺でしか体験できないもっちもちの弾力と心地よい歯ざわりが特徴。「一度食べるとヤミツキになる」と、多くの美食家から愛されています。
「サローネトウキョウ」のコースにも、もちろん「カラヒグ麺」が登場します。でもその前に。ランチ6皿、ディナー10皿からなるコースは、シェフの永島義国さんが本場イタリアで体験した料理へのオマージュで構成されています。ロンバルディア州、ヴェネト州、リグーリア州、エミリア・ロマーニャ州、トスカーナ州、シチリア州とイタリアの南北で研鑽を積んだ永島さん。星付きレストランの最新料理はもちろん、地産地消されている地元の食材や、地域に伝わる郷土料理も丁寧に拾い集めて来ました。
サローネ トウキョウ自慢の料理の数々
たとえば赤エビとひよこ豆の前菜。これはシチリア州では定番の食材の組み合わせです。これに、同じくシチリアのパレルモでよく食べられる粉末にしたひよこ豆のチュイル「パネッレ」を組み合わせて食感を加え、マジョラムを香らせ、秋を感じる熟した柿のスライスを合わせて、ガストロノミーなひと皿に昇華しました。
筆者がもっとも感動したのは、ウナギのパイ包み焼きです。永島さんが修業したリストランテのあるエミリア・ロマーニャ州のフェラーラという村は、ヨーロッパでは有名なウナギの産地だそう。「イタリア最長のポー川は、アルプス山脈から流れる水の綺麗な川で、アドリア海へと注ぐ汽水域では、最高品質のウナギが獲れると言われています」(永島さん)。
上質なウナギを湯引きしてから、じっくりと低音調理して、頭や骨まで煮詰めたこのひと皿は、ウナギのうま味を凝縮したような濃厚な味わい。思わずワインが進みます。
また、肌寒くなってきたこれからの季節にぴったりなのが、帽子型のパスタ・トルテッリを浮かべた温かいスープ。これはエミリア・ロマーニャ州では、リストランテから街場のバルまで、今も至る所で味わえる伝統料理。永島さんは、卵黄だけでつくったコクのある生地自体を楽しめるように、3つのトルテッリのうちふたつにはイノシシ肉の赤ワイン煮を詰め、ひとつはあえて生地のみで仕上げて、スープとのコンビネーションを提案しています。
そして名物の「カラヒグ麺」はカルボナーラに。と言ってもスタンダードなカルボナーラでは終わらないのが永島さん流。卵黄はコンフィにしてパスタの上に美しく散りばめ、黒胡椒はエスプーマにしてふんわりと香らせます。さらに永島さんの地元である新潟で採れた「八色しいたけ」とマッシュルームを、きのこのうま味が詰まったデュクセルにして加えました。
このカルボナーラは、ファインダイニングでしか体験できない最新技術が用いられていますが、実はステイホームしながら、自宅でも気軽に「カラヒグ麺」を楽しめます。日本全国からお取り寄せできるサービスがスタートしたのです。「独自に配合したセモリナ粉でつくるカラヒグ麺は、製麺所が手掛ける麺ならではのコシの強さを楽しめます。乾麺のスパゲティのように長さがあるわけではないので、パスタ専用の大鍋をお持ちでなくてもだいじょうぶです。一般的に、パスタは茹で時間が非常に大切ですが、カラヒグ麺は少々茹で過ぎても劣化しにくいので、ご自宅でもレストランと同じクオリティを再現していただけると思います」(永島さん)。
本格イタリアンをお店でも。おうちでも。
いち早く全店でソーシャルディスタンスに配慮してテーブル数を減らし、各テーブル間にパーテーションを設置したサローネグループ。安心・安全に配慮されたダイニングで本格イタリアンに舌鼓を打つか、おうちでカラヒグ麺のバリエーションをあれこれ楽しむか。
食欲の秋。リストランテで、ご自宅で、心ゆくまでおいしいパスタ料理を堪能してくださいね。
東京都千代田区有楽町1-1-2
東京ミッドタウン日比谷3階316
03-6257-3017
ランチ12時~13時LO
ディナー18時~20時LO
無休
*メニューは月替りのコースのみ。ランチ(5皿)\6000、ディナー(10皿)\15,000(税サ別)
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