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【レシピ】パスクア(復活祭)のお祝い料理カザティエッロ(リング型パン)と子羊の蒸し煮

イタリアでクリスマスと並び重要な行事「パスクア」

日本でも少しずつ春の訪れを感じますが、イタリアではパスクアと呼ばれる復活祭が終わるころに、本格的な春が訪れます。パスクアは「春分の日の後の最初の満月あと」の日曜日と決まっており、毎年日にちが変わります。2020年は4月12日(日)となります。

木製のテーブルの上に植物と緑のクロスが置かれた春のイメージ

日本ではパスクアと言われてもあまりピンと来ないかもしれませんが、イースターのことは聞いたことがあるかもしれません。十字架にかけられ処刑されたキリストが、3日後に復活した出来事を祝う日で、クリスマスと並び重要な行事とされています。この復活祭をイタリアではパスクアと呼びます。パスクアの前には、街中に復活の象徴である卵の形のチョコレートやうさぎや卵のディスプレイがあふれ、カラフルに彩られます。そしてこの日をはさんで4日ほどは会社も学校もお休み。家族や親戚が集まり、ランチを一緒に楽しむのが一般的な過ごし方です。またパスクアの次の日はパスクエッタ(Pasquetta)といい、ピクニックをするのが定番です。

今回はパスクアで必ず食べられる、卵が丸ごと乗ったリング型の総菜パン「カザティエッロ(CASATIELLO)」子羊を使った煮込み料理のレシピをご紹介します。

カザティエッロの作り方

材料(4人前)
A:強力粉 — 200g
A:ドライイースト — 5g
A:塩 — 5g
A:オリーブオイル — 大さじ1
A:ぬるま湯 — 120ml
たまご — 3個
食紅(赤・緑)ターメリック — 各適量
溶き卵 — 少々
〜トッピング〜
サラミ・プロセスチーズ(5ミリ角に切る) — 適量
オリーブオイル・黒こしょう(粗挽き) — 適量

テーブルの上に並べられたカザティエッロの材料イタリアではトッピングは生ハム(コッパ)や生ベーコン(パンチェッタ)とチャーシュー(チチョリ)など、チーズはハードタイプのパルミジャーノチーズやグラナパダーノチーズなども使われます。

<作り方>

1.容器(使い捨てのプラスチックコップがおすすめ)に生卵を割らずに入れ、それぞれの色の食紅とターメリックを溶かした水を注ぎ入れる。一日置いて卵を染める。

卵を染める様子

2.大きめのボウルにAの材料をすべて入れて混ぜ合わせ、生地が滑らかになるまで10分程こねる。

ボウルに入った生地

3.2をひとまとめにしてボウルに入れてラップをし、温かい場所で2倍程度に膨らむまで50〜60分ほど発酵させる。(一次発酵)

寝かして膨らんだ生地

4.ガス抜きをし、生地を長方形に伸ばす。

長方形に伸ばされた生地

5.オリーブオイルを塗り、黒こしょうをふり、サラミとチーズの順に手前から散らす。

具をのせた生地

6.手前から巻いていき、軽く転がしながら生地を伸ばしていく。

丸められた生地

7.生地をリング型に入れ、つなげる。

丸い方に入った生地

8.生地にくぼみを作り、染めた卵をのせ、生地にしっかり密着させ、生地に
溶き卵を刷毛で塗る。

染めた卵をのせた生地

9.200℃のオーブンで30分程焼き、粗熱がとれたら型から外して出来上がりです。

完成したカザティエッロ

カットされたカザティエッロ

ラムとポテトの蒸し煮の作り方

材料(4人前)
ラムチョップ – 8本
じゃがいも – 5〜6個。 
タイム(又はローズマリー) - 4〜5枝
にんにく – 1株
コンソメスープの素 – 1個
塩、こしょう – 少々

<作り方>

1.ラムは軽く塩、こしょうする。
2.じゃがいもは皮を剥き。3〜4等分にする。にんにくは1株をバラバラにして、薄皮を剥く。
3.厚手の鍋にラムを並べて、じゃがいもとにんにくをのせて、タイムを散らして軽く塩、こしょうをする。
4.3に水1カップとコンソメスープの素を加えて強火にかける。アクが浮いてきたら取り除き、弱火に落として蓋をして30分程、蒸し煮にする。蓋を開けて、汁気が殆どなくなるまで煮る。

完成した子羊とポテトの煮込み

今年の春はパスクア定番料理を作り、イタリア気分で楽しんでみてはいかがでしょうか?

高木あゆみさんによるイタリア料理レシピはこちら

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