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エスプレッソという呼び名の秘密|阿部バリスタのコーヒータイムズ | イタリア カフェ

エスプレッソはイタリアで誕生したコーヒーであり、現在では世界中どこの国でも飲むことができる、インターナショナルなコーヒーのひとつ。1906年にミラノ万国博覧会が開催された際にお披露目となったコーヒーなのですが、当時からエスプレッソとよばれていたわけではなく、その特徴を表すものとして後に名づけられたようです。

エスプレッソといえば、まず「できあがる時間が非常に速い」という特徴があります。それは抽出方法が他のコーヒーと異なるためです。

例えばドリップコーヒーの抽出方法は「ろ過抽出」。フィルターに詰めたコーヒーパウダーに適温のお湯をゆっくりとかけ、蒸らしながら時間をかけて抽出していきます。

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一方、エスプレッソの場合は「圧力抽出」。フレッシュフルーツジュースを作るのと同じで、スクイーザーでレモンを絞る感覚と似ています。最大の利点は「すばやく淹れたてのコーヒーが提供できること」「量が25cc前後で美味しいうちに早く飲み終えられること」。そのことから、イタリア語でエスプレッソ(ESPRESSO)=「急行列車、速い」と名づけられたのでしょう。英語だとエクスプレス(EXPRESS)ですね。

また、エスプレッソ(ESPRESSO)の活用形でエスプレッサメンテ(ESPRESSAMENTE)という言葉もあり、「特別に、あなたのために」などの意味を持ちます。皆さんも「私のために・・・」エスプレッソを淹れてくれるお店を探してみてはいかがでしょうか?

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【初出:この記事は2017年10月9日、初公開されました@AGARU ITALIA】