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「 全国イタリア料理コンクール Gran Concorso di Cucina 」の決勝戦へ

2023年12月11日、服部栄養専門学校で「全国イタリア料理コンクール Gran Concorso di Cucina」の決勝戦が開催されました。


この大会は、将来のイタリア料理界を牽引する若手シェフを育成しようと在日イタリア商工会議所が主催しているもので、今回で14回目となります。プロの料理人を対象としたイタリア料理コンクールとしては日本最大規模、今年は全国から約100人が参加しました。


2023年テーマは「PESTO を食べよう!」。ジェノヴェーゼが有名な“ペスト”ですが、イタリアでは様々な種類のペストが食べられています。王道もあり、オリジナルもありです。


「ペスト(pesto)」とはトマト、バジル、ナッツ、にんにく、チーズなどをすり潰して、オリーブオイルと混ぜ合わせて作るペースト状の調味料の事で、これさえあればパスタソース、グリルした野菜やお肉の上にかけるなど幅広く使えるのです。


一次審査を通過した8名で競われた準決勝を経て、栄えある最終ファイナリストとなったのは、トスカーナ地方のルッカでイタリア料理を学んだ経験のある紅一点のシェフ池邉 真喜さん 、そしてIl Sensoと高松市のイタリア料理店のシェフ津田 圭佑さんです。


決勝のテーマはイタリア国旗にちなんで、緑・白・赤の3色のペストとシチリア産の松の実を使って、1時間以内にパスタ料理を作ること。


池邉シェフは、カネロニという円筒形のパスタにそれぞれ3種類のペストを詰めて、シンプルな材料から全く異なる味を表現。女性らしいエレガントな仕上がりが高評価となりました。


池邉シェフが作ったパスタはこちら。


ジェノベーゼとリコッタチーズの組み合わせ
まろやかな口当たりがエレガントな味
ジェノベーゼとリコッタチーズの組み合わせ
まろやかな口当たりがエレガントな味
パンとミルクで作ったペスト 松の実がアクセントに
イタリアでは残ったパンを無駄にせずスープなどに加えます。その精神をペストで表現しています。
パンとミルクで作ったペスト 松の実がアクセントに。
イタリアでは残ったパンを無駄にせずスープなどに加えます。その精神をペストで表現しています。
フレッシュトマトと松の実、パンのペスト
フレッシュトマトを使った繊細で優しい味
フレッシュトマトと松の実、パンのペスト
フレッシュトマトを使った繊細で優しい味

一方津田シェフは、カネロニやスパゲッティーニなど、3種類のパスタを使用して食感の違いを出すなどの工夫をして、高い評価を受けました。


津田シェフのパスタはこちら。


ジェノベーゼのパスタ
クラッシュした松の実がアクセントになっています
ジェノベーゼのパスタ
クラッシュした松の実がアクセントになっています
白子を使ったペスト
濃厚なコクがあり、白子を使ったとは一見わからないところもミソ。カネロニに詰めて意外性があります
白子を使ったペスト
濃厚なコクがあり、白子を使ったとは一見わからないところもミソ。カネロニに詰めて意外性があります
フレッシュトマトと松の実のペスト
松の実がたっぷり入ってコクと香ばしさがあります
フレッシュトマトと松の実のペスト
松の実がたっぷり入ってコクと香ばしさがあります

気になる結果は・・・津田シェフの優勝!

結果は津田シェフの優勝となりましたが、どちらも甲乙つけ難いのが正直な感想です。

シンプルな材料から全く違う味が表現できるイタリアンの懐の深さ、そしてシェフの技量と想像力に改めて感心させられた時間でした。