日本でイタリア料理といえば、絶対に欠かせないのがピッツァ。
子どもから大人まで、大人気のピッツァの中でも特に有名なのが「ナポリピッツァ」。
でも「どんなピッツァが、ナポリピッツァ?」と聞かれた時、意外と答えられないのも事実。
そこで今回は、ナポリピッツァの条件、そしておいしいお店を探す時の目印についてご紹介します。

ナポリピッツァって、どんなピッツァ?
ひと口に「ピッツァ」といっても、実は地域によって作り方はさまざま。
例えば、ナポリピッツァの場合「ナポリピッツァ」と名乗るには、いくつかの条件があります。
生地の材料は、基本的に小麦粉、水、酵母、塩の4つだけ。オリーブオイルは生地に混ぜずにトッピングで使用します。
また、生地は必ず職人が手でこね、くるくると回している伸ばします。その理由は、丸く均一に形成するとともに、生地の中の空気をふちに集めるため。そうすることにより、焼いたときにピザ生地のふちが膨らんで、具材がこぼれないようになるのです。
そして、薪窯で焼くのも条件のひとつ。外側はカリッ、中側はモチモチという特徴的な食感を出すためには、高温かつ短時間で焼きあげる必要があるため、薪窯で焼くのがポイントなのです。

コレがあれば、本場ナポリのお墨付き
せっかくピッツァを食べるなら、やっぱりおいしいお店に行きたいもの。「でも、行きつけのイタリアンレストランはないし・・・」という方に朗報!
おいしいピッツァ探しの、ひとつの目印になるのが「真のナポリピッツァ協会」認定店の看板。
本場ナポリの味を守るために創立された同協会は、ナポリピッツァの条件を満たすとともに、味の面でも厳しく評価。そんなジャッジを潜り抜けたピッツァのおいしさは格別なのです。
ちなみに、現在日本で認定を受けてるのは95店舗(2025年6月現在)とのこと。
もちろん、真のナポリピッツァ協会の認定を受けていなくても、おいしいピッツァを提供するお店はたくさんあるはず。
いろいろなお店やメニューにトライして、みなさんの好みにピッタリ合うピッツァを探す食の旅を、ぜひ楽しんでください。

真のナポリピッツァ協会ってなに?
「真のナポリピッツァ協会(Associazione Verace Pizza Napoletana、通称AVPN)」は、1984年6月にイタリア・ナポリで創立した非営利団体。会長のアントーニオ・パーチェ氏を筆頭に委員会が構成されています。
AVPNの目的は、大きく分けて2つ。ひとつは、ナポリに古くから伝わる職人の伝統技術を再評価し、ナポリピッツァの伝統の変化を防ぐこと。そして、もうひとつが、緻密な基準を作り、伝統技術を後世に伝えること。
特別な商標の保護を行うだけではなく、真のナポリピッツァの標章取得に係わる国際規約、そして「真のナポリピッツァ作りの国際ガイドライン」を作成し、伝統の味を守っているのです。
また、現在イタリアやアメリカ、日本をはじめ、世界63カ国に1000以上の店舗を認定。
さらに、プロのピッツァ職人になりたいという方のための基礎トレーニングを行うコースも用意。
ナポリ伝統の味を守るため、ピッツァのように熱く活動している団体なのです。

ここまで読んでいただいたみなさんは、すっかり“ナポリピッツァの口”になっていることと思います。
ランチタイムに、カジュアルに楽しむのも良し。ディナータイムに、ワインやビールと一緒に楽しむのも良し。
ぜひ、ピッツァを頬張るおいしい時間を、ゆっくりたっぷりご堪能ください。