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PITTI IMMAGINE UOMO96(ピッティ・イマジネ・ウオモ)2020年夏~SNAP第四弾~

大きなトレンド変化はないが、よく見ると…

ピッティ・ウオモに集った洒落者SNAPの第四弾をお送りします。全体を見渡すと、昨年から大きな変化はないものの、いかにもSNAPを撮られたい、派手過ぎる人は減少している傾向にあると思います。スポーティで快適だけど、エレガントに見える着こなしやアイテムが人気のようです。それでは早速行ってみましょう!

トップバッターは、ピッティSNAPの人気者であるスクアリツィさん。ボルドーのダブルのジャケットに、台襟のないいわゆるイタリアンカラーまたはデカ襟のシャツを合わせ、1980年代を偲ばせます。これに上品なパンツやオデコ靴を合わせると、本当に日本では80年代のコスプレになっていまいますが、彼はオフホワイトのコットンパンツ、スエードのタッセルモカシンで今どき感を出しているのです。

ピッティ・ダンディは本当に白パンツが好きですね。清涼感や清潔感を如実に表現でき、さらに、他のアイテムで冒険してもバランスを取ってくれるのがその理由でしょうか。こちらもチェックでダブルのジャケットに、ウォレットチェーン、髭にサングラス、イエローラバー・ソールのダブルモンクシューズと攻めていますが、白パンツのおかげで派手に見えないのです。しかし、電話しているだけなのに、仕草がサマになりますね。

スカイブルーのボタンダウンシャツの袖のまくり具合や、パンツの裾丈が絶妙です。パンツは短すぎると子供っぽく見えてしまいますから。シャツの裾をパンツに入れ、細いレザーベルトで絞めている点も品があります。涼しげで爽やかな夏のカジュアルのお手本と言えましょう。ただ、腰のベルトと時計のベルトの色合わせをしているのに、サンダルが黒なのは……と考える著者は古いのでしょうか。

白シャツに黒パンツというものすごくシンプルな色合わせながら、存在感があるのは彼女のスタイルのよさ。といっては元も子もないのですが、腰回りをフィットさせて着用するこのパンツを、上手に穿きこなすのは難易度高いのは事実。シャツの裾をアウトすれば普通に着こなせそうですね。

こちらの女性二人も本当に素敵です。同じロングワンピースでも花柄と白レースという個性がまったく異なる色柄ながら、どちらも華麗で涼しげで、美しい。風になびく裾のドレープは素材と仕立てがよくなければ出ません。

アロハシャツにミリタリーパンツ、ナイキのスニーカーという組み合わせは、ぱっと見では単なるカジュアルスタイルですが、全身でグリーンやイエロー、オレンジをリンクさせています。アロハシャツは難しそうですが、色を拾い合う、という点は参考になります。

こちらの方もインパクトが強いのですが、白と緑の2色しか使っていないからただの派手派手で終わらないのです。とはいえ、髭、サングラス、パナマ帽の三点セットは強烈です。

大きな変化を感じさせないピッティSNAPですが、同じジャケットでもディテールを見ると変化は当然あります。たとえば、右から二番目の方のボタンはこれまでのホーンやプラスティックからメタル製に。ラペルはワイドになり、パンツも腰回りがゆったりしたプリーツ入りへと完全にシフトしています。

ワーク&ミリタリーというのはメンズファッションの定番です。こちらはカーキのシャツとパンツのセットアップで登場。上下で揃えると本物のワーカーやコンバットとなってしまいますが、パンツの裾をまくり、素足にローファーで何とかタウンファッション感をキープ。

カラフルなボウタイ、本物の花を挿したブートニエール、パナマ帽とジャケットをグリーンで合わせるなど、かなり趣向を凝らした装い。英国クラシックをベースに色で遊んだ、かなり高度な着こなしで、すぐに真似できないスタイルといえましょう。着る人の個性が求められます。

続きは後日公開します!

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