LIFESTYLE 26 May 2021

コーヒーに合うイタリアン焼き菓子の作り方・レシピ


イタリアでcaffè(意: コーヒー)と言えば、基本的にはエスプレッソを指します。 朝はバールや家で一杯、ホッと一息したい時や食事の後にゆっくりと、またはほんの短い時間がある時にさっと飲んだり、おしゃべりに花を咲かせながら楽しんだり、caffèはイタリア人の生活の一部となっています。

濃厚で苦味のあるエスプレッソの相棒といえばビスコッティが定番です。この固くて小さな焼き菓子をエスプレッソに浸して食べると、苦味の中に甘みがふわりと広がり好相性!の一言です。

エスプレッソカップ

エスプレッソマキネッタイタリアで買い求めたエスプレッソカップとマキネッタ(イタリア語でマシンの意味)

ビスコッティの歴史は古く、中世の十字軍の時代に遡ります。元々は長い遠征の為の携帯食として作られました。ビスコッティは「二度焼いた」という意味で2回焼く事により保存性を高める工夫から生まれたお菓子なのです。
イタリア全土には地方ごとに数え切れないほどの種類のビスコッティが存在しているそうですが、今回はビスコッティの元祖と言われるラスクの様な「バイコリ」、たった3種類の材料で作れる可愛らしいビスコッティ「アマレッティ」、ビスコッティといえばまず最初に思い浮かぶ形状の「カントゥッチ」のレシピをご紹介します。

バイコリ(15枚分)

バイコリは「小さなスズキ」で魚の形を表しているそう。
ヴェネツィアの郷土菓子のバイコリには、かつて海運で栄えた時代にパンを二度焼きして保存性を高め、航海に持って行った歴史があります。
保存性は抜群なので、多めに作って瓶に入れて保管することをお勧めします。

<材料>
薄力粉 ― 30g
強力粉 ― 70g
ドライイースト ― 2g
砂糖 ― 15g
牛乳 ― 50ml〜
卵白 ― 1/2個分
バター ― 15g

それぞれの材料

<作り方>

1 全ての材料をボウルに入れて滑らかになるまでこねる。

こねたもの

2 温かい場所かレンジの発酵モードで1時間ほどおき、2倍程度になるまで発酵させる。

発酵させたもの

3 コッペパン型に成形する。

コッペパンの型にしたこねたもの

4 濡れフキンをかぶせ、温かい場所に30分程おく。

温かくしたもの

5 180度のオーブンで15分焼く。

オーブンで焼いたもの

6 粗熱が取れたら薄切りにする。

パンのスライス

7 160度のオーブンで15分程焼いて水分を飛ばす。

再び焼いたスライス

ラスクよりも甘さは控えめでずっと素朴な味。 イタリアでは朝食にもよく出され、ヌテラやピーナッツバターをたっぷり塗って食べます。 薄くて軽いので食べ過ぎ注意の美味しさです。

アマレッティ(15個分)

アマレッティビスケット

ピエモンテの郷土菓子で、名前は「苦い」という意味の「amaro(アマーロ)」からきています。 本来はビターアーモンドで作るのですが、日本では手に入らないので代わりにアーモンドリキュールを少々加えます。 とても簡単で少ない材料で作ることができるので気軽に作れます。 ザクッとした食感は独特でクセになりますよ。

<材料>
アーモンドパウダー ― 75g
砂糖 ― 75g
卵白 ― 1/2個分
アーモンドリキュール(あれば) ― 少々

アマレッティのそれぞれの材料

<作り方>

1 ボウルにアーモンドパウダーと砂糖を入れ混ぜ合わせる。卵白は8分だてに泡立てる。

アーモンドパウダー、砂糖と泡立てた卵白

2 全ての材料を混ぜ合わせる。

アーモンドパウダーと砂糖と泡立てた卵白を混ぜたもの

3 直径2センチ程の手で丸め、真ん中を軽く潰す。これを15個作る。

丸形の15個アマレッティベース

4 170度のオーブンで15分焼き、粗熱が取れたら粉糖をふる。

焼きたて15個アマレッティ

カントゥッチ(25本分)

カントウィッチビスケットとエスプレッソ

ビスコッティを代表するカントゥッチはトスカーナ地方の郷土菓子。 噛んだ時のカリッという音が歌の様なので「Canttucci(意: 小さな歌)」という名前がついたそう。 噛んだ音も音楽に例えてしまう粋なイタリア人に感化され、ついつい食べる度にカリッと良い音を立ててしまいそうですね。

<材料>
卵 ― 1個
きび糖 ― 50g
オリーブオイル ― 大さじ1
薄力粉 ― 120g
ベーキングパウダー ― 小さじ1/4
アーモンド  ― 40g
くるみ  ― 40g
チョコレートチップ ― 40g

<作り方>

1 ボウルに卵ときび砂糖を入れ、混ぜ合わせる。
2 1にオリーブオイルを加え、混ぜ合わせ、続いて薄力粉とベーキングパウダーを合わせたものをふるいにかけながら加える。
3 全体をさっくり混ぜ合わせ、まだ粉っぽいうちにアーモンド、くるみ、チョコレートを加えて混ぜ合わせる。
4 粉っぽさがなくなったら、オーブンシートを敷いた天板の上にのせ、手にオリーブオイルをつけ、10センチ×25センチを目安に成形する。
5 180度に余熱したオーブンで15分焼き、取り出し、冷ます。
6 5を1センチ幅に切る。
7 7の断面を上にして150度のオーブンで30分焼き、取り出し冷ます。

エスプレッソと一個アマレッティ

どのお菓子もエスプレッソとの相性は抜群です。 シンプルで手に入りやすい材料で作られているので、是非挑戦してみてくださいね。Buon appetito!

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WRITER PROFILE
高木あゆみ

横浜・青葉台と東京・浜松町での料理教室『ahhouse』を主催。食品メーカー、書籍、出版向けのレシピ開発及び撮影、イベントでのクッキングデモストレーション、食材セミナーなどを行っている。季節の野菜やハーブを使い和食、イタリアン、エスニックなどをミックスしたボーダレスな料理を得意とし、食卓には様々な国籍の料理が並び、海外向けのレシピ開発の仕事も多い。二男の母、朝5時に起きて息子のお弁当を作り、ランニングをするアクティブ派。自分にとっての心地よさを何よりも大切にする。ブログhttp://ahhouse.wordpress.com