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Netflixで配信!ゼロカルカーレ新作アニメ「世界は僕を切り裂けない」

イタリアの大人気漫画家、ゼロカルカールの新作アニメ「世界は僕を切り裂けない」がNetflixで公開されました!


ゼロカルカーレについてはこちらの記事をチェック👇

ブックフェアではいつも長蛇の列ができる人気作家です。イタリアではゼロの愛称で呼ばれています。

今回のアニメのテーマは「難民」

なかなか重いテーマなのですが、コメディです。ゼロカルカーレの妄想は、今回のアニメでも暴走しています。ちなみに、アニメの声優も本人が担当しています。早口のローマ弁が聞き取れたら、イタリア語上級者です。

イタリアの難民問題

イタリアには2022年だけで、数万人の難民がたどり着いています。そして、彼らを収容する施設は、イタリア中にあります。その施設を巡る地域の対立が今回のアニメのテーマになっています。


この施設を維持するべきだという人たち、イタリア人のためのイタリアをと主張し、難民を排除すべきだという人たち。そして、その二つの対立をあおるメディア。


難民施設を無くすべきという人たちにも、反対する理由があり。そこには若者の高い失業率、地域格差、薬物の蔓延など、イタリアの社会問題が深くかかわっています。


例えば、ゼロの幼なじみのチェザーレ。薬物依存から復帰しても、行き場がない彼は、愛国運動に自分の居場所を見つけます。信頼している親友サラもこの問題を扱うメディアに登場したことにより、騒動に巻き込まれていきます。


人気マンガ家となり、メディアで自分の意見を主張できると同時に、メディアから利用される立場にもなったゼロの苦悩は深まります。問題について発言したい、でも‥と板挟みになる彼。深刻な問題ですが、頭の中がだだ洩れになっているようなゼロの世界は、いつも通りとっちらかって面白いです。すぐ脱線するんです。


わたしの好きなキャラクターはサラ。名言がたくさん出てくるんですよ。

施設を存続させたいと行動を起こしても何も変わらない政治家の態度や、対立をあおって、視聴者の関心をか応答するメディアの問題なども指摘されます。


決して、白黒と一言では片づけられないこの問題。ゼロの出した答えは?現在のイタリアを知るためにおすすめです!