昨年に引き続き、2018年も毎月第1日曜日は、イタリア中の国立美術館・博物館の入場料が無料になります。事前予約が必要な場合もありますが、イタリア中の文化遺産に自由に入場することができる絶好のチャンスです。
ドメニカルムゼオとは
2014年に発足した「ドメニカルムゼオ(Domenicalmuseo)」は、自分たちの文化を守り、後世に伝えることを目的に、イタリア文化財・文化活動省(MIBACT)が発案したもの。これまでに国立美術館・博物館だけで1000万人以上の入場者を集めました。
今年も毎月第1日曜日には、イタリア中の450以上の美術館や博物館、考古学的遺跡やモニュメントなど、さまざまなイタリアの文化遺産に無料で入場することができます。
選択肢も盛りだくさん。あなたはどこを回る?
ミラノでは、ブレラ美術館、スフォルツァ城博物館、リソルジメント博物館、ミラノ市立近代美術館、20世紀美術館、考古学博物館、自然史博物館、水族館、ロンダニーニのピエタ美術館、最後の晩餐美術館など、そうそうたる顔ぶれが入場無料となります。
ローマでは、子ども向けのイベントが数多く企画され、その中で、フォーリ・インペリアーリ地区の一般特別公開も行われます。また、トラヤヌス記念柱の横からフォロ・ロマーノに無料で入ることもできます。ナポリでは、コロンブス新大陸発見以前のアートに特化した展示会など、無料で入場できる特別展もあります。
トリノでは、カリニャーノ宮やヴィラ・デッラ・レジーナ(レジーナ邸)にある王立博物館が入場無料。クネオでは、ベネ・ヴァジエンナ遺跡地区、セッラルンガ・ダルバ城が無料で入場できます。これらは、毎月第1日曜日にイタリア中で行われる機会のほんの一部なのです。
SNSが普及のカギに
MIBACTのWebサイトでは、詳細を検索できるように、毎月第1日曜日に無料公開される文化施設のリストが掲載されています。施設によっては、セキュリティ上の理由から入場者数の制限がある場合(コロッセオは1日3000人まで)や、予約が必要な場合があるので、調べてからお出かけくださいね。
この企画は、今年からSNSでも情報を公開しています。イタリア政府は、訪れた人に記念として、芸術、歴史、文化の名前でハッシュタグ(#domenicalmuseo)を使い、写真を投稿するように呼びかけています。この狙いがあたり、訪問者数の増加とともにハッシュタグも増加しています。SNSがイタリアの文化普及のカギとなっています。
イタリア文化財・文化活動省(MIBACT)のWebサイト www.beniculturali.it
Translated by Yasuo Asaki