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イタリア女性エディターによるリポート「さまざまな顔をもつ都市ミラノの進化が止まらない!」

ミラノはこれから10年で多く変貌する

ロンバルディア州の州都ミラノ。新たな公的インフラ投資や、新しい科学センターに大学、そしてさまざまな芸術、文化への投資など…。今後10年で、ミラノの顔を大きく変えるプロセスが、次々とスタートしています。

ミラノの新興地区ポルタ・ヌォーヴァの高層ビル

ミラノの新興地区ポルタ・ヌォーヴァの高層ビル

新しいイタリアの国際都市ミラノへ

ミラノは常に進化し続けています。ポルタ・ヌオーヴァとシティーライフ、2つの新しい地区には、20億ユーロをかけて、1500万㎡を開発する予定です。2018年は、C40(温室効果ガスの排出削減、気候変動対策の推進を約束した、世界で最も影響力のある86都市間のネットワーク)によって提唱された「都市再興」プログラムに参加します。

今後ますます国際都市としての地位を確立するでしょう。その過程で近代化を促進し、公共インフラ整備を行い、文化スペースをさらに広げていきます。その計画は、ポルタ・ヌオーヴァの木々の図書館や、「ラゾーイオ」ビル、そしてガルファタワーの完成と続きます。スターバックスとアップルは、コルドゥージオ広場とリベルティ広場の顔を大きく変え、その間には3番目のシティーライフビルの建設が予定されています。

ミラノ南部のナヴィリオ地区には運河が残り、歴史を感じさせる

ミラノ南部のナヴィリオ地区には運河が残り、歴史を感じさせる

2021年に地下鉄が開業し、より快適に、効率的な街へ

古い駅の再利用から、新しい病院、高度技術集積、地下鉄開発と、ミラノの進化はとどまるところを知りません。ファリーニ、ポルタ・ロマーナ、ポルタ・ジェノヴァなどを含む7つの鉄道駅が再開発され、2021年に新しい地下鉄M4線(リネア・クアットロ)としてオープンします。

地下鉄は「リネア・ブルー」とも呼ばれ、総距離約15km、1年に3,000万人の車両通行量を削減し、汚染物質排出を2%削減。さらに、この新しいインフラのおかげで、リナーテ空港を含む新しい地域の開発が進みます。リナーテそばのイドロスカーロ公園はスポーツのメッカとなり、サン・クリストーフォロは、「健康都市」に。

ミラノ中心地と郊外とを結ぶ新たな地下鉄ラインによる交通網の発達により、郊外都市はより活性化することでしょう。

旧エキスポエリア(2015年に開催されたミラノ万博の跡地)は、国立大学の化学部(医学部を除く)のキャンパスとして再利用される予定です。

ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)はいつの時代もミラノの象徴

ミラノの象徴、ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)

さまざまなイベントがあり、もっと楽しく刺激的に

ミラノでの楽しみは、どんどん増殖中。パラッツォ・チッテリオには、ブレラ美術館の別館が新たにオープン予定。

旧エキスポ会場には、エキスポ・オープン・シアターができる予定で、ファッションとデザイン向けのイベントがさらに増えるでしょう。各シーズンごとに、「〇〇〇週間」が提案されます。春の「アートウィーク」、夏の「フォトウィーク」、秋には映画、冬は音楽のイベントが。

ミラノ近郊には大型ショッピングモールが続々と出現

その他にも、カッシーナ・メルラータには24階建て3棟のビルが建て直され、中には「メルラータ・モール」と呼ばれるショッピングセンターができます。

中心地では、ショッピングモール大手のウェストフィールドグループが開発に乗り出し、旧エキスポ会場近くと、チニゼッロのオーシャンの2つのショッピングモールの再開発にも参加します。

Translated by Yasuo Asaki