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【kyahのイタリアンガイド】ピッツェリアの皮を被った極上イタリアン「ピッツェリア恭子パッシオーネ エ アモーレ」

厳選しまくった素材とさりげなくもエレガントな仕事が、自然派ワインと見事なアッビナメントを奏でる「ピッツェリア恭子パッシオーネ エ アモーレ」。ここはピッツェリアという看板だけど、質とセンスのいい料理を堪能できる下町のこだわりイタリアン。

イタリアの生ハムを巻きつけた前菜は、食感のセッションと脂の溶け具合が実にたまらなく、フランス直送の菜の花にブラータのリコッタサラーを削ったサラダは春の苦味や爽やかさが綺麗に伸びていく。素材に限界までこだわりながら、その後の仕上げも手抜きなしの前菜たち。

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なかでもイイダコの煮込みはオープン当時からのシグネチャーメニュー、歯ごたえ・味付けともにタコでここまで唸るのは鮨屋以外ではじめて。陽平シェフの仕事は、喋ることだけじゃないんです!

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ピッツァはカラブリアのスパイス クスルキを使ったものを。ビジュアルに反して辛くなく、味の奥行きを演出する役割りでいと嬉し! ピッツァイオーラの恭子さんは、様々な流派をマスターした使い手。これがどんくらい凄いかって言うと柳生新陰流と北辰一刀流で免許皆伝取るみたいなこと、と言って伝わるでしょうか?

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現地のイタリアンレストランの面白さは、自分の出しているものが大好きで「これ、ウメーだろ?そーだろ!お、じゃ、コレもつまんでみる?」みたいなスッピンの自己肯定力。忖度だらけの日本にいると、そういう底抜けの自己主張がたまらなく心地よく見える。陽平シェフのトークはこういう点でもイタリア。食べる歓びが笑いながら湧き上がってくる、そんな時間を過ごしてみませんか?

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ピッツェリア恭子 パッシオーネ エ アモーレ
東京都品川区戸越1-19-24

TEL.03-6451-3529

初出:この記事は2018年2月17日、公開されました@AGARU ITALIA