“呼吸する靴”「GEOX（ジェオックス）」エルネスト・エスポジート氏の手により、更にファッショナブルな靴へ| カジュアルシューズ マリオ・ポレッティ・ポレガート

イタリアのカジュアルシューズとしてはトップの地位を確立しており、現在、世界120か国で展開中のシューズブランド「GEOX（ジェオックス）」。耐水性を保ちながら汗や熱を外に逃すという特許技術を使用した、快適な履き心地がその人気の理由だ。

2018年春夏シーズンからは、数々のトップブランドでデザイナーとして活躍してきたシューズデザイナーのエルネスト・エスポジート氏をアーティスティック・ディレクターに迎え、よりファッショナブルに、トレンド感の加わったコレクションが発表されるようになった。

エルネスト・エスポジート氏。この日はシューズイメージのライブペインティングも見せてくれた。

「今までさまざまなシューズブランドのデザインをやってきたけれど、GEOXでは何か違うことをやろうと思っているんだ。セクシーでビューティフル、なおかつ女性にとって心地よい、そんな靴を作っていきたい」と、2019年春夏コレクションのお披露目のために来日したエスポジート氏。

「東京とサンパウロが世界でもっとも進んでいる都市だと思うよ。ニューヨークより5年は先を行っているね」と言うエスポジート氏。「日本のみなさんに私のデザインしたGEOXが受け入れられるように、努力していくつもりだよ」

スタイルとテクノロジーが融合した最新のコレクションの一部を見てみよう。

続いて来日した、GEOXグループの創業者であり会長のマリオ・ポレッティ・ポレガート氏にも聞いた。

もともと、イタリア・トレヴィゾのワイナリーの三代目として家業を継いでいたポレガート氏。1990年代初めのある日、ワインの展示会のためにアメリカ・ネバダ州のリノを歩いている時に、運命を変えるアイディアを生み出すことになる。

マリオ・ポレッティ・ポレガート氏。

「そこは砂漠地帯でした。ラバーソールのシューズを履いていた私は、靴の中に熱がこもり足が蒸れ、とても不快な状態だったのです。そこで、持っていたアーミーナイフで靴底に穴を開けてみたのです」

その後、そのアイディアを元に開発したシューズは瞬く間に売り上げを伸ばし、創業10年足らずでミラノ証券取引所に上場。ラバーソールに通気口を空け、防水機能を持たせた“呼吸する靴”の特許は世界100か国で登録、現在、世界120か国で展開中だ。

「世界のシューズの95パーセントはゴム底です。防水性を保ちながら熱ムレを逃がす我々の技術は、世界で唯一であり、まさに靴の世界に革命を起こしたと言ってもいいでしょう」と、ポレガート氏は胸を張る。

エルネスト・エスポジート氏を迎えてのコレクションは、グローバル市場で「来店客を増やし、反響がとてもいい」という。「エスポジート氏の名前は、シューズが好きな女性なら誰でも知っています。彼が加わってからのコレクションは、タイプもカラーもぐっと増えて充実しましたからね」

日本人は、靴を脱いで自宅に上がるということを象徴として、足について伝わる教養や文化が深いところがヨーロッパ人との違いだという。

「GEOXはそういう日本の文化にとてもマッチする靴だと思います」

フィッティング風景。

フィッティングすると、他の靴との違いがすぐにわかるでしょう、というポレガート氏。

「現代の女性は忙しい。年中動き回る必要のある女性達に、GEOXのシューズの驚くべき軽さもぜひ伝えてほしいですね」

ファッショナブルで軽く、ムレないGEOXのシューズが気になったら、ぜひショップでフィッティング体験を。