CULTURE

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【PASSIONE CALCIO!】Vol.01 | カルチョが映し出す、イタリアのカルチャー。

 スタジアムで見知らぬ人と肩組みながら。あるいは、バールに集いワインやビールを片手に。誇らしげにチャント(応援歌)を合唱するサポーターの姿を、イタリアで週末を過ごした方なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
 この国の人々の暮らしとは切っても切れないもの、それが「カルチョ(イタリア語でサッカーの意)」です。学校でも、職場でも、老若男女問わず、ごく当たり前にサッカー談義に花咲かせる日常がそこにはあります。
 私たち日本人からすれば、時に異様にも映るサッカーへの熱狂。実はその根底には、中世からの都市国家間対立の名残り、社会的階級の差、南北格差問題などが複雑に絡んでおり、ライバルクラブとの試合ともなれば、代理戦争の様相を呈することもしばしば。たいていのイタリア人は自分の愛するクラブを持ち、親子3世代で“おらが町のクラブ”に忠誠を誓うことも珍しくないと言います。
 世界5大リーグに数えられる「セリエA」は、中田英寿、本田圭佑など名だたる日本人選手が挑戦したことで、日本でもお馴染みでしょう。セリエにはAからDまでカテゴリーが存在し、総クラブ数はなんと300以上。もちろん、同じ数だけ存在するホームタウンやサポーターの雰囲気も千差万別です。そこで「PASSIONE CALCIO!」では、イタリアに深く根付くサッカーにフォーカスを当て、各地のクラブチームを、歴史やその土地の文化とともにご紹介していきます。頭の片隅に入れておけば、いつか街角でふと知り合ったイタリア人と意気投合できる、かもしれません。どうぞお楽しみに。

文:M.E

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