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フィレンツェ世界遺産指定区域が拡張!ミケランジェロ広場やサン・ミニアート修道院などが新加入

コロナ禍のため昨年は中止となり、2年ぶりに開催されたユネスコ世界遺産委員会第44回にて、2021年7月28日から正式にフィレンツェの世界遺産指定区域が拡張されることが発表されました。フィレンツェの歴史的中心地区は1982年から世界遺産に指定されていますが、新たにアルノ川左岸の丘陵地全体が加わることにより、フィレンツェの世界遺産指定区域は530ヘクタール以上の広さになりました。

フィレンツェ世界遺産区域に新たに加わったのはこんなところ!

ミケランジェロ広場(il Piazzale Michelangelo)

ミケランジェロ広場(il Piazzale Michelangelo)

フィレンツェを訪れる人なら誰もが必ず立ち寄るミケランジェロ広場。まるで絵葉書のような美しいフィレンツェの町並みを一望できるスポットとして最も人気のある観光スポットです。ここが世界遺産に入っていなかっことの方が驚きではありますが、今年から世界遺産となりました。

ミケランジェロ広場(il Piazzale Michelangelo)

建築家ジュゼッペ・ポッジによって1869年に建造され、フィレンツェが生んだ偉大な彫刻家ミケランジェロに捧げられた広場で、広場の中央にはミケランジェロの傑作ダビデ像のレプリカが飾られています。

もし時間に余裕があり、天気の良い日なら、夕暮れ前に訪れることをお勧めします。青空からピンクの夕焼けへ、さらにイルミネーションに照らされた夜景へと移ろう美しい景色は見るものを感動させずにはいられません。

住所 Piazzale Michelangelo, 50125 Firenze FI

サン・ミニアート修道院(L’Abbazia di San Miniato)

サン・ミニアート修道院(L’Abbazia di San Miniato)

建築1000年以上という長い歴史を持つサン・ミニアート修道院。2018年には建造1000年記念を祝って一年を通してコンサートなど様々なイベントが行われました。

サン・ミニアート修道院(L’Abbazia di San Miniato)

この修道院はミケランジェロ広場よりさらに高い位置の、フィレンツェで最も高い場所にあるため、ここからの眺めは絶景です。また、大聖堂自体もトスカーナ州で最も素晴らしいロマネスク様式の建造物のひとつであり、イタリアで最も美しい教会のひとつとして知られています。

サン・ミニアート修道院(L’Abbazia di San Miniato)

教会に隣接するショップでは、僧侶たちがつくるハーブティーやリキュール、蜂蜜などが販売されているので、お土産を探しがてらのぞいみては。

住所 Via delle Porte Sante 34 50125 Firenze
URL: https://www.sanminiatoalmonte.it/

ポッジのランペ(le Rampe del Poggi)

ポッジのランペ(le Rampe del Poggi)

ミケランジェロ広場を建造したジュゼッペ・ポッジによって、1872年から1876年の間につくられた大規模な噴水と滝です。ミケランジェロ広場の下方に位置するランペは、250万ユーロを投じて2018年から一年かけて大がかりな修復が行われ2019年5月にはフィレンツェ市長がかけつけ修復終了記念イベントが行われました。それから2年後の今年、世界遺産に加えられたため、市民たちの喜びはいっそう大きいものとなりました。

ランペ修復のビデオはこちら

水はユリと貝殻が見える上部から出て、3つの洞窟へと流れ、長さ8メートル&高さ約5メートルの滝へと続き、さらに5つの洞窟へと流れ、最後にサンニッコロの塔のあるポッジ広場へとたどり着く壮大なスケールです。

ローズガーデン(il giardino delle rose)

ローズガーデン(il giardino delle rose

ローズガーデンはミケランジェロ広場を建設したのと同じ建築家ジュゼッペ・ポッジによって1856年に建造された庭園で、京都とフィレンツェの姉妹都市を記念して1998年にはローズガーデン内に日本庭園も造園されました。現在、庭園には350種類ものアンティーク・ローズがあり、開花時期にはピンク、赤、オレンジ、白などなど様々なバラが見事に咲き誇ります。

ローズガーデン(il giardino delle rose

ローズガーデンを訪れるのに最もおすすめの時期は、やはりバラが開花する5月ですが、バラの咲いていない時期でもゆっくり庭を散歩しながらフィレンツェのパノラマを一望できるのでミケランジェロ広場観光がてら訪れたい場所です。

観光客だけでなく地元のフィレンツェ市民もこの庭園が大好きで、天気がいい日は家族連れやカップルで賑わい、庭園内で昼寝や読書をするなどしてゆっくりくつろいでいる姿があちこちで見られます。

ローズガーデン(il giardino delle rose

フィレンツェ市民の憩いの場ローズ庭園は、7月31日まで毎日8時~20時に開園しているので、お好きな時間に立ち寄れますよ。

住所: Viale Giuseppe Poggi, 2, 50125 Firenze FI
URL: https://www.visittuscany.com/en/attractions/the-rose-garden-inflorence/

アイリスガーデン(il giardino delle rose dell’iris)

アイリスガーデン(il giardino delle rose dell’iris)

アイリス・ガーデンはローズ・ガーデンより100年ほど後の1954年にできました。ローズ・ガーデンには一部日本庭園がありますが、アイリス・ガーデンでは庭園内の一番低い位置で日本のアイリスを栽培している場所があります。ローズ・ガーデン、アイリス・ガーデンともに日本ゆかりの場所があるのは、日本人としてなんだか嬉しい気持ちになりますね。

アイリスガーデン(il giardino delle rose dell’iris)

フィレンツェ市はイタリア・アイリス協会とコラボレーションして、1954年から今日に至るまで毎年、アイリス国際コンクールを開催しています。2004年には150種類の新種が記録されました。普段目にすることの無いような珍しいアイリスも多いため、アイリス・ガーデンではカメラを片手に写真撮影をする人を多く見かけます。

アイリスガーデン(il giardino delle rose dell’iris)

アイリス庭園も入場無料で予約無しで入園できますが、1年で約1か月のみしか開園していないので、訪れる前には必ず開園時期をサイトで確認して下さい。また、毎日10時~12時30分 / 15時~ 19時に開園(土日・祝日含む)の営業時間でお昼休みがありますので、時間帯にも注意しながらスケジュールを組む必要があります。

住所: Via Bolognese, 17, 50139 Firenze FI
URL: http://www.irisfirenze.it/

フィレンツェ在住者がおすすめする、新世界遺産指定ゾーンの歩き方

実は私、今回のフィレンツェの世界遺産指定区域が広がったことに誰よりも驚いた一人かもしれません。というのも、このゾーンの近所に住んでおり、このゾーンは日頃よく歩くお散歩コースなんです。このゾーンを知り尽くしていると言っても過言ではない私がここをスムーズに歩くコースをご紹介します。

①スタートはローズガーデン

サン・ニッコロ地区のサン・ミニアート門から坂を上がっていくとミケランジェロ広場へと続く階段があります。その階段の左側にローズガーデンの出入り口があります。ここからローズガーデンへ入り、庭園を楽しんだ後、ミケランジェロ広場へと続く出入り口から出ます。

②ミケランジェロ広場

ローズガーデンを出ると、すぐ目の前にミケランジェロ広場があります。階段を登って広場に出て、目の前に広がるフィレンツェのパノラマを堪能しましょう。

③サン・ミニアート修道院

ミケランジェロ広場に背を向けて右方向へ道なりに進むと、サンサルヴァトーレアルモンテ教会があります。観光の時間が限られている人は、この教会をパスしてサン・ミニアート修道院へと進みます。

④アイリスガーデン※庭園がオープンしている時期のみ

サン・ミニアート修道院を出て、もと来た道を戻り、ミケランジェロ広場を左に見ながらそのまま道なりに歩くと、広場を出てすぐ脇にアイリス庭園の出入り口があります。アイリスガーデンは一年に約1ヶ月しか開園していないので、事前にサイトで開園時期を確認してください。

⑤ランペを眺めながら階段や坂を下ってポッジ広場へ

再びミケランジェロ広場に戻り、右手にある坂を下いくと、ランペの上部にたどり着きます。まずは上から噴水を眺め、下っていくとポッジ広場へと到着します。広場からランペを見上げて全体像を眺めるとその壮大さがよくわかります。

⑥休憩やアペリティーボをアルノ川沿いで楽しみましょう

夏のシーズンにはランペの前のアルノ川沿いには沢山のオープンエアのバールやレストランが立ち並ぶので、このあたりで一息休憩したりアペリティーボ(アペリティフ)を楽しむのもお勧めですよ。

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