INTERVIEW

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宮古島のチョコレート屋さん「in BLU,」|心の旅〜Tizさんと行く日本の中のイタリア Vol.1

イタリア文化のアンバサダー、ティツィアナさんが、イタリアニタ(イタリアのスピリット)を探しに日本全国を旅する連載、「心の旅〜Tizさんと行く日本の中のイタリア」がスタート!


第1回は宮古島のチョコレート屋さん「in BLU,」を訪ねます。オーナーの若林泰介さんは、イタリアのチョコレート「VESTRI」の売り上げを日本でトップにした実績の持ち主。取材を通して見えてきたのは、若林さんがカカオと海とイタリアに寄せる愛でした。


そんな若林さんのイタリアニタとは?


記事の最後では、宮古島の観光スポットもご紹介。宮古島の青い海をお楽しみください!


「in BLU,(インブルー)」オーナーの若林さん(右)

若林泰介(ニックネーム:ブラック)
1973年1月14日生まれ 神奈川県横須賀市出身
趣味:スキンダイビング、南国植物採取
株式会社プロジェット・スフィーダ社 代表取締役
VESTRIチョコレートの輸入販売、in BLU, 宮古島経営
1999年 ウンブリア州ペルージャにて 舞台俳優として活動
2008年 VESTRIチョコレートとの出会い
2009年 VESTRI日本市場デビュー
2010年 独立し、株式会社プロジェット・スフィーダ社を設立
現在に至る。

「VESTRIを日本でトップに育て上げる」という夢を持って独立

――若林さんはブラックさんと呼ばれていますね。なぜブラックなんでしょう?


若林さん: チョコレートの仕事をしているので、カカオのブラックです。


――くろちゃんね。ブラックさんは、私たちがはじめて会ったときから、イタリアの文化、特に食を日本のみなさんに体験してもらうということに情熱を持って取り組んでいらっしゃいますね。そのストーリーを教えてください。


若林さん: 2008年頃から別の会社でチョコレートを扱っていました。その後、2010年頃にトスカーナのアレッツォからからVESTRIを輸入して独立しました。今から13年前ですね。当時、日本ではまだ誰も知らなかったVESTRIを日本でトップに育て上げるという夢を持ってスタートしました。


なめらかな口どけとカカオが芳醇に香る「VESTRI(ヴェストリ)」の極上チョコレートを召し上がれ
FOOD

なめらかな口どけとカカオが芳醇に香る「VESTRI(ヴェストリ)」の極上チョコレートを召し上がれ

「ITALIANITY」編集部 / 2019.02.08


――なぜイタリアのチョコレートに興味をお持ちに?


若林さん: 私自身もイタリアに住んでいたことがあるというのもありますが、イタリア人の凄いところって、Artisan(職人)気質なところだと思います。美味しいものをつくる能力は世界一です。フェラーリやアルファロメオなど凄い車を作っているから、イタリアのチョコレートも絶対美味しいだろうなって思ったんです。だから勝負をかけました。


13年後の今、どうなったかというと、新宿の伊勢丹で行われるバレンタインの「サロン・デュ・ショコラ」というフェアで、VESTRIは売上トップを取りました。それが昨年のことで、12年かかりましたね。



宮古島で「チョコレート屋さん」を始めようと思ったワケ

――宮古島は沖縄の宝石だと思います。ブラックさんはなぜここでお店をオープンしようと思われたんですか?


若林さん: 私は海が大好きで、沖縄の本島、石垣島、宮古島、いろいろなところに行きましたが、海の美しさは宮古島がトップだと思いました。それで、住んでみたいな、ここで何かやってみたいなと。


そのときふと疑問に思ったのが、ハワイにも、インドネシアのバリ島にも、ベトナムにも、空港にチョコレート屋さんがあるのに、なんで沖縄にはないんだろうなってことです。暑い国でもチョコレートは売れるはずだというアイディアから、じゃあ宮古島でチョコレートショップをやってみようと考えました。スムージーやソフトクリーム、パフェなどを売ったら成功するんじゃないかと。このお店はまだ5年目ですが、おかげさまで人気です。



――ここに訪れる方のお話を聞かせてください。


若林さん: びっくりするのは、宮古島という沖縄から離れた離島に、VESTRIを知っている方とか、InstagramでVESTRIやインブルーを見た方が、東京や大阪、北海道から来てくれる人たちがいるということです。「ずっと来たかったんです」と言って。


――VESTRIの知名度もあると思いますが、このお店のこだわりや、チョコレートのストーリーに惹かれるのかもしれませんね。


若林さん: 「イタリア」にこだわっているので嬉しいです。イタリアのチョコレートやカフェ、ジェラートだったり、あとはカカオにもこだわっていますね。カカオって健康にとても良いんですよ。


神々の食べ物「カカオ」を宮古島で栽培したい

――カカオについてもっと教えてください。


若林さん: VESTRIと出逢ってから、ドミニカ共和国のカカオ農園を訪れたんです。カカオは“テブオロマ”ともいって、これは「神々の食べ物」を意味するギリシャ語です。それくらい魅力的なフルーツなんですね。


カカオは、中米とアジア、それからアフリカの3つで採れるんですが、日本でも作れないかなと。宮古島って暑い国じゃないですか。カカオの栽培を宮古島でやってみたいと思っています。自分のカカオを育てて、そのカカオでチョコレートを作るのが夢です。


――素晴らしいですね。チョコレートのほかに、『in BLU,』でおすすめのメニューは?


若林さん: スムージーがおすすめです。イタリアのものももちろんやりますけど、ここは宮古島なので、宮古島のドラゴンフルーツとかマンゴーとかバナナとか、そういうスムージーがすごく美味しいです。スペシャルミックスになってます。カカオニブっていうカカオの豆を砕いたものを最後にかけます。


――お店の内装も素敵ですよね。


若林さん: 僕がやりました。天井はもともとグレイだったんですが、曇り空みたいで好きじゃないので青に塗りました。店名の『インブルー』は、宮古の海の碧の中に潜った海中から空を眺めた異景色」、というテーマなんです。


イタリアと宮古島を結ぶ「青い海」

――ブラックさんはとても明るくて、海が好きで、自由ですが、もしかしたら南イタリア人と似ているところがあるかも。イタリアの海がある場所ではどこが一番好きですか?


若林さん: まだ行ったことはないんですが、気になっているのはプーリア州とか、シチリアのランペドゥーサとか。サルデーニャ島は行きましたね。


――他に住みたいところは?


若林さん: 大好きな街があるんです。チンクエ・テッレのヴェルナッツァが綺麗だなと思っていて。


僕はスキンダイビングやスキューバダイビングをするので、もし(チンクエ・テッレでも)潜れるなら行ってみたいなと思っています。フリーダイビングの免許も持っているんですが、それで有名なのがシチリアですね。僕は最高24メートルくらい潜れるので、そういうのもやってみたいな。ダイビングの器材は、実はイタリアのブランドが多いんです。


ブラックさんの“イタリアニタ”は、パッション、スタイリッシュ、物作り

――日本の方にシェアしたいイタリアの考え方は?


若林さん:「真面目に考えすぎない」。


――我慢しない?


若林さん:我慢しない。それもあります。仕事しすぎない! イタリアのいいところは、力が抜けているところ。でも集中するときは集中する。


日本で僕があまり好きじゃないのは残業です。6時過ぎたらもう頭が働きませんから。でもずっと残業しているし、休みも取りませんしね。仕事するときは仕事する、遊ぶときは遊ぶ、寝るときは寝るのが大事だと思います。


――イタリアの我慢しない文化ということでしょうか?


若林さん:いえ、イタリア人はもっと我慢したほうがいいです(笑)。日本人とイタリア人をMIXしたらいいかもしれない。僕はミックスです。


――ブラックさんにとっての、イタリアニタ(イタリアのスピリット)とは?


若林さん:パッション、そしてスタイリッシュ、物作りだと思います。


店舗情報

in BLU,
営業時間 : 12 : 00 〜 19 : 00
(土・日は8:00〜12:00モーニング)
店休日:水曜日
住所:沖縄県宮古島市平良字東仲宗根427-7 1F
TEL : 0980-79-9696
http://inblu.okinawa/
運営:株式会社アイランドスタイル



旅の目的地:青い島、宮古島

今回Tizさんが訪れたのは宮古島。沖縄本島の南西方およそ300kmにあり、沖縄からはもちろん、本州からも飛行機でアクセスすることが可能です。


宮古島では、海と空、そしてサトウキビ畑の色が繊細に混ざり合った、青と緑のあらゆるバリエーションをすべて楽しむことができます。


マモルくんはこのユニークな島の静かな守護者であり、おそらく世界でもっともフォトジェニックな警官です😁


島を巡る最良の方法は電動自転車です。毎日40-50 kmも漕げば、健康的に運動を楽しみながら、文字通り島中を見て回ることができます。


隅々まで美しい宮古島ですが、水中に潜るとそこは魔法の世界です。シュノーケリングが最高ですよ!

八重干瀬(やびじ)の珊瑚を探索するには、ボートに乗る必要があります。100を超える珊瑚礁でできた日本最大の珊瑚礁グループです。



宮古島、伊良部島、池間島、下地島、大神島の島々に点在するビーチのすべてで、素晴らしい水泳とシュノーケリングを体験できます。


米浜でリラックスしたり、ウォータースポーツを楽しんだり、新城(あらぐすく)でカメと一緒に泳いだり、吉野と中之島でシュノーケリングを楽 しんだり……。


あてもなく歩き回ると、それぞれの島のユニークさに気づきます。


ビーチが暑すぎるときは、洞窟を探索してください! 私のお気に入りのパワースポットは、ヌドクビアブです。


入り口はフィールドに隠れています。見逃さないように!


島々の放浪について語ったらキリがありません。 最後に忘れられない2つだけ追加しましょう。2つの池が水中でつながっている通り池の旧石器時代の風景、そしてアドレナリンたっぷりの、下地島空港17エンドに着陸する飛行機のランディングです!