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辛酸なめ子さんのイタリア案内@tokyo【第3回】都心のイタリア「汐留シオサイト5区イタリア街」

汐留イタリア街は発展しそうでしないのが気になって、たまに訪れてしまいます。線路を超えると、そこには石畳が広がっていました。ヨーロッパ風のビルが並ぶ中、ウインズ汐留の重厚感ある建物が目立ち、財力を見せつけられます。

お店は少なめで、カフェが数軒、イタリアンレストラン、革製品の店、オーダーメイドスーツ店、スーパーなどがちらほらあるくらいです。中心の円形広場が広くて空いていて穴場スポット。仕事の合間に休憩している会社員の方々も結構います。

広場周辺は、ロケ地としても使われています。行った日は、ちょうどカタログか何かの撮影か、おじさんモデルがポージングしていました。

また、ここは車が映える撮影スポットとしても有名で、見ていたら赤い車が威圧的なエンジン音を響かせて入ってきて、若者が愛車を撮影していました。イタリア車ではなく、マツダの車でしたが……。


※写真はイメージです(こちらはイタリア・ローマの広場)

イタリア街の一角にあるスーパーには、ピーマンと卵、イチゴでイタリアの国旗のような色をデザインしたポスターが貼られていて、おそらくイタリア食材も豊富なのだろうと期待して入店。すると……普通のスーパーでした。「イタリアのお菓子とかありませんか?」と店員のおばさんに聞くと「さあ。あんまり聞かないよ。あるにはあると思うけど……」と漠然とした答えが返ってきました。この脱力感が、汐留イタリア街の魅力です。都心にありながら、リラックスできる街。抜け感が気持ちよく、イタリアのシエスタ文化に通じるものを感じました。

辛酸なめ子

【初出:この記事は2017年12月3日、初公開されました@AGARU ITALIA】