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辛酸なめ子さんのイタリア案内@tokyo【第2回】お台場の真実の口「ヴィーナスフォート」

都内のイタリアをめぐる旅、第二弾は、もうオープンしてから18年という事実に年齢を痛感させられるヴィーナスフォート。17〜18世紀のヨーロッパの街並をイメージした石造り風の建物と、天井に描かれた空、噴水広場が異空間を演出します。

オープン当初から通っていますが、3Fはアウトレットにリニューアルされたり、ニーズに合わせて形態が進化しています。訪れた時、通路にはとくにヨーロッパと関係ない、京都みやげのブースやゆかた市などが出ていました。でも、このカオス感も薄暗いヨーロッパの街並に包まれるとおしゃれに見えてきます。

真実の口
※写真はイメージです(こちらはイタリア・ローマの真実の口)

イタリア人画家の複製画など各所に展示されていますが、この中で最もイタリア密度が濃いスペースが2Fインフォメーション横のスペース。ローマの「真実の口」の、復刻作品が鎮座しています。イタリアで採石した白大理石を使い、コンピュータ解析でミリ単位で忠実に再現。重さは1トンもあるそうです。もちろん、イタリアの「真実の口」と同じく手を差し入れられます。本場イタリアでは、偽りの心を持つ者は、手を抜く時に噛み切られたり、抜けなくなったりするとされています。レプリカとはいえおそるおそる手を入れましたが、何事もなく安堵。ただ、手を入れまくっていたらその後体が重くなった感が……。

ヴィーナスフォートは結構イタリアンも充実しています。そして3Fにはカジノが、2Fにはフリーメーソングッズのショップがひっそり存在していたり、かなりディープな街です。ヴィーナスフォートを制覇できたら、海外旅行以上の経験値が得られることでしょう。

真実の口 イラスト

【初出:この記事は2017年10月6日、初公開されました@AGARU ITALIA】