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世界が注目したコンクラーベを経て第267代教皇レオ14世が誕生

Keiko Shimada

2025.05.09

フランチェスコ教皇の逝去を受けて始まったコンクラーベ2日目午後、4回目の投票でシスティーナ礼拝堂の煙突から白煙が上がり、新教皇が誕生しました。第267代教皇レオ14世は、史上初の米国出身の教皇。ローマ・カトリック新時代の幕開けです。


コンクラーベ2日目午後、白煙が立ち昇る

日本でもヒットしている映画「教皇選挙」で描かれたコンクラーベは、いつ決まるかわからない、今日かもしれないけれど、1カ月先かもしれない。そんな緊張感に包まれ、5月7日にスタートしました。そして2日目の5月8日、ローマ時間18時7分、4回目の投票によって、新教皇が選出されたことを表す白煙がシスティーナ礼拝堂の煙突から立ち昇ったのです。広場に集まったカトリック信者たちからは大きな歓声が湧き上がり、白煙を祝福するかのように、バチカンの大聖堂の鐘楼から鐘の音が響き渡りました。

普段からたくさんの信者や観光客が集まるバチカンのサン・ピエトロ広場

第267代ローマ教皇に選出されたのは、米国出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿(69)。レオ14世を名乗り、世界14億人の信者を束ねる存在となります。米国出身のレオ14世は、司祭として約20年間をペルーで過ごし、恵まれない人や移民に寄り添う姿勢をもつ人柄が知られています。


第267代教皇レオ14世、はじめての祝福

新教皇レオ14世は、新教皇選出の白煙が昇って1時間余りが経った19時23分、バチカンの大聖堂のロッジアに立ち、ローマと世界に最初のメッセージと祝福を送りました。


「あなたがたに平和があるように。

親愛なる兄弟姉妹の皆さん、この言葉は、復活されたキリストの最初の挨拶です。キリストは、善き羊飼いとして、神の羊の群れにいのちを捧げました。

わたしもまた、この平和の挨拶が皆さんの心に入り、皆さんの家庭や、あらゆる人に、あらゆる場所の、すべての民、すべての地に届くことを願います。皆さんに平和がありますように。

これは復活されたキリストの平和です。それは武装しない平和、静かで、謙遜な、忍耐強い平和です。それは神から来るものです。神はわたしたち皆を無条件に愛されます。

まだ、わたしたちの耳には、ローマを祝福した教皇フランシスコのか細い、しかし常に勇敢な声が響いています。あの復活祭の朝、教皇フランシスコはローマを祝福し、そして全世界に祝福をおくりました。その同じ祝福をわたしも後で皆さんにおくることをおゆるしください」

新教皇レオ14世となったロバート・フランシス・プレボスト枢機卿(WIKIMEDIA COMMONS)

これはレオ14世が送った最初のメッセージと祝福ですが、逝去したフランチェスコ教皇への言及もありました。世界に大きな影響を与えたフランシスコ教皇の後を受けて、信者14億人のローマ・カトリックを新教皇がどう導いて行くのか。今後も世界の注目が集まります。