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オルネッライアに就いた凄腕、バルシメッリ氏の初ヴィンテージに要注目

地中海沿岸のテロワールと人間の哲学が融合。トスカーナ地方の名醸地、ボルゲリを代表する名門ワイナリーがオルネッライアです。今春、凄腕のワインコンサルタントであるマルコ・バルシメッリ氏が生産管理マネージャーに就任したことが話題になりました。氏の初ヴィンテージとなる2024年はどのようなものになるのでしょう。


秋、黒ブドウの収穫は真っ只中

「ボルゲリの奇跡」とも言われるオルネッライア。このハイクオリティーワインを生み出すエステートで、2024年の黒ブドウの収穫が9月2日にスタートしました。今年の収穫は、10月上旬まで続く予定で、今まさに真っ只中です。

畑では、健全で成熟した房だけが選ばれ、細心の注意を払いながら15キロの小型ケースに入れられます。その後は、1時間以内に醸造施設まで運搬。光学式選果台で2度目の選果を実施し、異物が取り除かれてから、醸造が始まります。


新たに就任した凄腕コンサルタントの横顔

ボルドーの数々のシャトーでコンサルタントとして長年活躍してきた、マルコ・バルシメッリ氏。そんな凄腕が、今年からオルネッライアの生産管理マネージャーに就任しました。

2024年の収穫について、氏は次のように述べています。


「収穫はいつも心が躍りますが、ブドウにとって極めて重要な期間です。2024年のヴィンテージは非常に良い年ではありますが、春からの長期間にわたる降雨のため試練の年でもありました。しかし、6月の後半が夏が訪れ、ブドウの木にとってすべてが素晴らしいコンディションになったのです」

マルコ・バルシメッリ氏

ボルゲリに到来した夏、その終わりを振り返る

ボルゲリの夏は、6月末に突然訪れました。それからの2カ月間あまり、日照と乾燥した天候が続き、ブドウの成育にとって最適の条件が揃いました。


「暑くなり、ようやく困難な状況から逆転でき、素晴らしいヴィンテージの基礎を作りました。特に7月中旬から8月上旬にかけて、20日間猛暑が続きました。この軽度のウォーターストレスによって成長が止まり、ブドウの実が熟し始めるのが確認され、糖分、アロマ、そしてポリフェノールが凝縮していきました」と、バルシメッリ氏は語ります。


8月を過ぎると、完璧な夏の気候を締めくくるように、オルネッライア特有の微気候によって畑に涼しい風が吹き、夜間の気温は19~22度になりました。そして、イタリアの真夏の祝日である8月15日には10~20ミリの雨が降り、ブドウは一息つくことができたのです。


「絶妙のタイミングでの雨となり、ブドウは再び熟し始め、オルネッライアらしいブドウに仕上がりました」(バルシメッリ氏)。この発言から、2024年もこのエステートらしさを表現したワインになるであろうことを示しています。

すでに白ブドウは発酵中

オルネッライアを所有するフレスコバルディ社のランベルト・フレスコバルディ社長は、毎年、オークションの売り上げをマインズアイ・プログラム(視覚が不自由な人々にアートの楽しさを体験してもらうプログラム)に寄付し、ノブレス・オブリージュ(直訳すると「高貴な者の責務」。社会貢献を重視する欧米の価値観のひとつ)を実践することでも知られています。


フレスコバルディ社長は、今年のヴィンテージについてこうコメントしました。


「2024年のブドウの出来に非常に満足しています。収穫したブドウは、とても健康で熟しています。黒ブドウとは別に、8月12日から30日に収穫した白ブドウのソーヴィニヨン・ブランは、すでにセラーで発酵中です。その他の白ブドウと黒ブドウも、順調に収穫を進めています。毎年1ヘクタールあたり700時間以上もの人手を投入し、細心の注意を払って注意深く畑に手を入れることで、オルネッライアの特徴的なテロワールを表現し、ヴィンテージと完璧にシンクロしたブドウができるのです」

写真は2021年のヴィンテージボトル

すべての収穫終了は、10月上旬に

収穫は10月上旬まで続き、カベルネ・ソーヴィニヨンの最後の房を摘み取って、収穫が完了する見込みです。凄腕バルシメッリ氏の初ヴィンテージとなる2024年。リリースされる時を、今から首を長くして待ちたいと思います!