近年、世界中でブームとなっている「オレンジワイン」をご存じでしょうか? 赤、白、ロゼに続く第4のワインとして、ワイン業界をはじめ、ワイン愛好家の間で現在よく飲まれているワインなんです。
オレンジワインとは?
オレンジワインとは、その名の通りオレンジ色をしたワインですが、実はオレンジから造られているのではありません。オレンジワインは白ワインの一種で、赤ワインと同じ製法で作られたものを指します。赤ワインは赤ワイン用のブドウ品種を使って、果皮や種子、果肉のすべてを絞って発酵させるのが一般的です。今回ピックアップするオレンジワインは、白ワイン用のブドウ品種を使って、赤ワインの製法で作られたもの。オレンジワインは、醸造の過程で色合いがオレンジ色になるのが特徴で、その味わいも、赤ワインや白ワインとは異なっています。
オレンジワインは、ここ最近生まれたワインカテゴリーとして認識されていますが、実はオレンジワインの起源は約8000年前だとされています。ヨーロッパとアジアの境に位置する国ジョージアにおいて、エッグ型をした大きなかめである「クヴェヴリ」の中で白ブドウを発酵させ、オレンジワインを造っていたことが始まりだと言われています。
では、なぜ今オレンジワインが人気を博しているのでしょうか? イタリアワインを日本へ直輸入するインポーターの株式会社 仙石の仙石恭子取締役によると、
「ワイン業界では原点回帰という観点から、昔ながらの作り方に注目が集まっています。ビオディナミ農法をはじめとする有機農法や自然酵母を使った昔ながらの醸造方法などが挙げられます。
そういった流れの中で、白ブドウの皮を除去してから発酵を行う現代的な色合いが明るい白ワインとは対照的に、オレンジワインは白ブドウの皮も含め、醸して造るという昔ながらの醸造方法で作られますが、ブドウ造りにこだわっている生産者にとってみると、丹念にせっかく作ったブドウの皮を、破棄するのではなく丸ごと使いたいという想いも重なり、ブドウのすべてを楽しめるオレンジワインを造る生産者が増えてきています。
しかし、手間暇は通常のワインより掛かることと、通常のワインと比べ日本までの長旅で劣化してしまう危険性も高く、造り手の腕が試されるワインです」とのこと。
おすすめオレンジワイン
次に、株式会社 仙石が運営する直営ワインショップ「BIANCOROSSO(ビアンコロッソ)」で販売しているおすすめオレンジワインを3点ご紹介します!
コンテ・ルーチョ ピノ・グリージョ’16
元々灰色がかったブドウ品種である「ピノ・グリージョ」を使ったオレンジワイン。色合いがより黄金色に近く、地元ではラマート(=黄金色)と呼ばれています。キャラメルやナッツ、栗、蜂蜜、バタースコッチ、紅茶などの複雑で高い香りを持っており、口当たりは柔らか。しっかりした味わいと風味があります。
カンピリオーレ トスカーナ・ビアンコ’21
トスカーナで伝統的に作られる2つのブドウ「トレビアーノ」と「マルヴァジア」を、70年代に作っていたような皮を醸す手法に、ほんの少し現在の技術を用いて醸造したオレンジワイン。その結果、美しいオレンジがかった黄金色になり、今までの白ワインの概念を覆すような、フルボディで官能的な味わいに。
エウレカ テッレ ビアンコ・テッレ・シチリアーネ’19
シチリアの最南端で造られる「シャルドネ」のオレンジワイン。海の塩気がワインの中にも感じられ、一気にシチリアに飛び立ったような感覚に。綺麗な酸が口の中に広がる、エレガントなライトボディで、ワイン初心者におすすめです。
以上、今注目したいオレンジワインについてご紹介しました。ぜひ、オレンジワインを嗜んで、優雅なひとときをお過ごしください。
店舗情報
BIANCOROSSO東京店
東京都中野区中野4-7-8 1F
Tel. 03-5942-6058
営業時間:平日 ・土14:00~22:00
日・祝 12:00~20:00
定休日:月・火曜日
BIANCOROSSO和歌山店
和歌山県和歌山市岡山丁83
Tel. 073-421-8885
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜日