母の日の定番プレゼントといえば、カード・花・チョコレート。日本だとエプロンなどもありますが、イタリアではあまりエプロンのプレゼントは見かけません。
とはいえ、エプロン自体はよく見かけます。イタリアの観光地で刺繍入りや、イタリア絵画がプリントされたエプロンを見かけた方も多いのではないでしょうか。「マンマ大好き!」や「料理名人のAlessia」などオリジナルのフレーズをその場で刺繍してくれるサービスもあります。赤ちゃんが生まれると、家の入り口に刺繍で赤ちゃんの名前の入りの飾りをつけたりもします。
そんな飾りを見かけた時に気になって、「刺繍や手芸が人気ある?」と聞いてみると。自分でやるのはちょっと…と言う人ばかり。針と糸に触ったことがないという人が結構多いのです。
実は、イタリアの学校では家庭科(Il corso di economia domestica) は1977年に廃止されています。なので手芸に触れる機会は日本より少ないのです。街にズボンの裾上げやお直しの店が充実しているのにはそのためかもしれません。
ちなみにイタリアの幼稚園でもお布団入れ袋や靴の袋を持参しますが、それを親が自作するというのは聞いたことがありません。
それなのに、自分の名前を刺繍したスモックや巾着を持っている子どもはよーく見かけます。いったい、どうやって名前を刺繍しているかというと。知り合いを探して刺繍が趣味の人にお願いする。または、既製品を買って、名前の刺繍だけ業者に頼んでいます。
手作りに拘らないイタリアらしい一面でした。