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メーデーとデモ!イタリアのデモの話

5月1日はメーデー(労働者の日)です。

この日は、イタリア各地では労働組合などを中心とした、祝賀行事やデモが行われます。

メーデーとデモ!イタリアのデモの話

例年イタリア各地で、過去に犠牲になった労働者への黙祷のあと政治家、大司教、経済界の代表によるスピーチが行われます。私の住むトリノでもトリノ市長や経済団体の参加のもと、中心地にある広場で毎年セレモニーが行われます。


セレモニーのあとは、労働組合が街をパレードします。動画は1970年代のパレードの様子です。かっこいいスーツを決めて歩く人々に、お祝いの空気が漂っていますね。パレードといいながら、てんでバラバラに歩くのがイタリアらしいです。


イタリアのデモ

2000年代のデモは、1970年代のようにエレガントな時ばかりではないので、もし遭遇するなら注意が必要です。


いつもではないのですが。「デモで街が大混乱!」という海外ニュースで見るような光景になることもあります。2021年のトリノのメーデーでも、デモ隊と警察が一瞬即発となる場面がありました。デモで行進するルートは事前に決められているのですが、それを外れて別のルートに行こうとしたデモ隊を警察がとめようとして揉める、という状況になったのです。


全てのデモが危険というわけではないのですが「この団体が参加するデモは荒れやすいぞ」というのは、実際にあります。なので、街中でデモに遭遇したさいは気をつける必要があります。


デモの時の注意

デモの時は、デモの予定を知らなくても、街の中心地を歩いていると分かります。「警察が多いぞ?」とか「道路が閉鎖されているぞ?」となるのです。


イタリアのデモは、街の中心の広場を起点としてぐるっと広い道を行進することが多く、そのルート以外は通ることはできません。警察がそのルートを外れないよう、他の道路に行かないように通行止めをしているのです。そのための、交通規制も行われます。


デモの参加者が多いと予測される場合は、警察やカラビニエリ(軍隊)が道路に入れないように、デモのルート以外の道をすべて閉鎖します。デモの日には交通機関が麻痺するので、移動の際には注意が必要です。


メーデーとデモ!イタリアのデモの話

つい先日も、エッセンシャルワーカーへの経済的支援を求めるデモが行われていました。イタリアではこのようにデモが盛んです。権利のために、立ち上がった人たちがいるから今の状況があるのだなと思います。とはいえ、旅行で来られた際には、十分に注意してくださいね。