濯物が乾かない時期がやってきました。
外に紐を渡して、洗濯物がずらっと干してある光景は、とてもイタリアらしくのどか!なのですが、実際に道路から見える場所に干すことが出来るのは、限られた地域だけです。
布団をアパートの壁に干して数時間おいておく光景は、日本では日常的に見られますが、こちらで絨毯をアパートの外から見える場所に干しっぱなしにするのは無理です。1度ならギリギリ許されるかもしれないですが、これを続けると絶対にアパートの住人たちから苦情がでるでしょう。
私は街なかのアパートに住んでいるのですが、私の住む地域では洗濯物を公道から見えるところに干せません。洗濯物を干して良い場所は、中庭に面したバルコニーのみと決まっているのです。このように、多くのアパートでは外から見えないところでしか洗濯物を干すことができません。
どうしてこんなルールがあるのでしょう?
イタリア人は断然賃貸より持ち家派。若いうちからローンを組んで購入したい!と思う人が多いのです。なので不動産価値にはとても敏感。
不動産価値を考える時、建物の外観はとても大事です。見える場所に洗濯物が干してあると、それだけで価値がマイナス。同じようにアパートの壁面に落書きを残すなんてもってのほか。すぐに業者を呼んで消します。落書きが残っているということは、治安の悪さ、ひいては地価の安さにつながるのですね。
高級住宅地も、なかなか大変です。「庭に畑を作ったら、『この地域は畑にするような所ではない。庭に植えて良いのは花だけ』って怒られたのよー」といった話を聞くこともあります。見た目にこだわる住人が多いのでルールが厳しいのです。
不動産は裏切らない!若くても家を買う!というイタリアですが。ここ数年は変わってきています。2000年代は、住宅ローンを借りる人の50%を26歳〜35歳が占めていましたが、ここ数年はこの年代の比率がぐっと下がっています。転職などで引っ越す人も増えているので、ずっと同じ場所にいることが難しくなっているのかもしれません。
家を買いたいけど、難しい・・・そんなときは、不動産サイトを眺めて計画を立てる時期なのかもしれませんね。
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