名だたるブランドが技と輝きを競い合うイタリアのハイジュエリー。その中でも、独創的なデザイン、希少価値の高い原石の美しさで際立つブランド「SCAVIA スカヴィア」。3代目のオーナー兼デザイナーのフルヴィオ・マリア・スカヴィア氏が来日し、その作品の数々が一堂に集うラグジュアリーなイベントが開催されました。
まばゆい煌めきに満たされた帝国ホテルの空間
6月19日、陽射しがまぶしい梅雨の晴れ間の午後、帝国ホテルのランデブーAWAは、華やいだ気分に包まれました。クラシック音楽が流れる空間には、エキゾチックな花々とともに圧倒的な輝きを放つハイジュエリーの数々がディスプレイされ、会場を巡ると、一つとして同じものがない唯一無二の輝きがまるで絵物語のように広がり、夢のようなscaviaの世界観に包まれました。


フランチャコルタでの乾杯に先立ち、来日したフルヴィオ・マリア・スカヴィア(Fulvio Maria Scavia)氏があいさつ。スカヴィアが初めての海外進出先として選んだのが日本であったこと。日本が大好きでインスピレーションを得ていることなどが語られました。

イベントのフィナーレにはミラノを拠点に活躍するオペラ歌手、小野友葵子さんのミニリサイタルも開かれ、会場の熱気は最高潮に。
実際にリングとブレスレットを身につけて初めて知ったのは、思った以上に重いということ。「スカヴィアは金属を薄く加工することなく、最も美しい状態で使っているので、ずっしり重みがある」とうかがいました。
一点一点がストーリーを感じさせるハイジュエリーを眺め、実際に身につけ、その魅力を体感する。訪れたゲストにとって、価値ある特別なひとときとなりました。


衝撃のデビューから58年にわたってジュエリーデザインを牽引
ミラノの中心地にアトリエを構えるジュエリーメゾン「スカヴィア」。その名は100年以上にわたり、イタリアンジュエリーの世界で独自の輝きを放ち続けてきました。
来日したフルヴィオ・マリア・スカヴィア氏は、創業者一族であり、現在もブランドを率いる3代目のオーナー兼デザイナーです。1968年、De Beers主催のコンテスト「Diamond Today」で1位、2位、3位を独占し、19歳にして記録的な快挙でジュエリーデザイン界にデビューしたフルヴィオ氏は、“ジュエリー界のオスカー”と言われる「Diamond International Award」において、15回以上の受賞を重ねる巨匠。
そんなジュエリーデザインを象徴する存在に、ITALIANITYが独占インタビューを行いました。

フルヴィオ氏がジュエリー制作を始めた1960年代、彼はファッション業界やマーケットについて深い知識を持っていたわけではなかったと言います。
「当時はファッションの世界のことなど何も知りませんでした。ただ、自分が本当に創りたいものを創ろうと思ったのです」
彼が目指したのは、一般的なジュエリーとは異なるものでした。
「私は彫刻のような立体感のある作品を創りたかったのです。ジュエリーでありながら、芸術作品としても成立するような存在です」

その独創性は時代の空気とも重なり、多くの人々の注目を集めました。革新的なデザインは高く評価され、数々の賞を受賞し、スカヴィアは世界の王族やセレブリティたちに愛されるジュエリーとして確固たる地位を築いたのです。

そんなジュエリー界の巨匠でも、現在のジュエリー市場については複雑な思いも抱いているそうです。
「いまは非常に商業的な時代です。多くのブランドが市場や流行を優先し、消費者もその影響を受けています」
だからこそ、スカヴィアは創業当時から変わらない価値観を守り続けています。
「私たちはトレンドを追うために作品を作っているのではありません。一人ひとりの個性を引き出すために作っているのです」
世界に一人しかいない、その人のために
スカヴィアの大きな特徴は、「パーソナル」であることです。
フルヴィオ氏は長年にわたって世界中を旅しながら、さまざまな文化や価値観に触れてきました。
「日本、中国、ヨーロッパ…世界中で多くの女性に出会いました。同じ国の中でも、一人として同じ人はいません」。
骨格、顔立ち、ライフスタイル、価値観。そのすべてが異なるからこそ、似合うジュエリーも異なります。
「たとえば、あなたと隣にいる人では似合うものが違います。それは当然のことです。だから私たちは、その人自身を理解することから始めます」 顧客との対話を重ねながら、その人の個性や人生に寄り添う作品を生み出していく。そこには大量生産の発想は存在しません。
「スカヴィアには定番コレクションがほとんどありません。一つひとつがアート作品のような存在なのです」

愛や人生の物語をジュエリーで表現する
スカヴィアの作品には、いつも人生の物語や感情が込められています。作品の一つとして、フルヴィオ氏は娘のために創った、蝶をモチーフにしたジュエリーを紹介してくれました。
「娘の誕生は、私の人生に大きな喜びをもたらしました。その愛情と幸福を形にしたかったのです」
蝶は生命の美しさや変化、成長の象徴。大粒のダイヤモンドを用いたその作品は、単なる高級ジュエリーではなく、家族への想いを表現した芸術作品でもあります。
「ジュエリーは単なる装飾ではありません。人生の記憶や感情を形にするものだと思っています」

次世代へ受け継がれる創造性
現在、ブランドの未来を担う存在として、息子のアレッサンドロ氏も創作に参加しています。彼は彫刻家でもあり、これから本格的にジュエリーデザインの世界へ歩みを進めていくとのこと。
「私は彼にブランドそのものではなく、哲学を受け継いでほしいと思っています」
芸術性を追求すること。流行に流されないこと。そして何より、人間の個性を尊重すること。それこそが、スカヴィアが100年以上守り続けてきた価値観だと言えるでしょう。

日本の女性へのメッセージ
インタビューの最後に、日本の女性たちへのメッセージをお願いすると、フルヴィオ氏は少し考えた後、静かにこう語りました。
「日本の女性には、独自の美しさがあります。どうかその美しさに誇りを持ってください。西洋を真似する必要はありません。自分自身の個性を大切にしてほしいのです」

日本には独自の文化があり、独自の美意識がある。その価値を理解し、自信を持って表現すること。それこそが本当のエレガンスにつながると彼は語りました。
流行が目まぐるしく移り変わる時代だからこそ、自分らしさを見失わないこと。
スカヴィアのジュエリーが100年以上にわたって愛され続ける理由は、その普遍的なメッセージにあるのかもしれません。

SCAVIA公式サイト https://www.scavia.it/en
SCAVIA公式Instagram
https://www.instagram.com/scavia.official
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