「R+D LAB.(アールアンドディーラボ)」をご存知の方は、ファッション&インテリアに通じている方と思います。コンセプトは「日常生活で使える純粋でモダンなアイテムを、熟練した職人技と新しい視点の融合によって生み出す」。今という時代を映し出す、機能美に溢れるテーブルウェアコレクションを中心に展開しているブランドです。
国内ではファッションと雑貨が共存するハイセンスないセレクトショップを中心に取り扱いがあります。ヨーロピアンスタイルのクラシックダイニングから、和モダンなダイニングテーブルも溶け込む美しいデザインは、普遍的な美意識が潜んでいるからこそ、どんな席にも馴染むものです。
ディレクターのジェイ・ヴォッスージはかつてラルフローレンで研鑽を積み、その後、イタリアのファッションメゾンで活躍した経験の持ち主です。彼を中心としたデザインチームがアイデアを生み出し、伝統的な技術を持つ工房の職人たちとのコラボレーションという形式でコレクションが生み出されています。
最初に取り組んだのは、ポプラの木材を用いたトレイ。14世紀のフィレンツェに伝わる伝統工芸をリモデルしたもので、日本の民芸品や伝統色からインスパイアされた繊細な色彩を纏って、レトロモダンなトレイを完成させました。
グラスウェアは、イタリア北東部の街、マロースティカで三代続くガラスメーカーと手を組んだコレクションです。ほんのり色付くエレガントかつタイムレスなデザイン性が特徴的で、軽量で耐久性に優れながら、どこか温かみを感じるそのデザインは、職人が一つひとつ型(モール)に息を吹き込んで成形する「吹きガラス・モールグラス」で作られています。手仕事の味わいを洗練のデザインに昇華する手腕は、イタリアモダンの真骨頂ともいえるものです。
このグラスコレクションの代表的なモデルは「ルイーザ」。ミラノの近代建築家・ピエトロ・ポルタルッピの作品からインスピレーションを得たものだそうです。直線を多様する彼の作風に倣い、縦ラインが施されたグラスにアールヌーボー風の脚が付くことでエレガンスとモダンが共存するデザインです。このグラスの縦縞は「ミレリーゲ」と言われる模様です。内側にひだがあることにより、お酒を注ぐときに空気が含まれ香りが引き立つのだそうです。
ほかにもラグやブランケットなど様々なアイテムが展開されています。熟練した職人の手の温もりを活かしながら現代的なデザインに仕上げる手腕は、今後、様々なアイテムに拡大していきそうです。