LIFESTYLE 08 Oct 2020

キノコの秋の到来!トスカーナでキノコ狩り&おすすめキノコ料理

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すっかり秋の気配が深まっているトスカーナ。秋と言えば、キノコ狩りの季節です!キノコ狩りは一年を通して行えるのですが、秋にはイタリアで最もポピュラーなキノコのひとつ、ポルチーノが採れるようになり、キノコ狩りが盛んになります。休日ともなると、キノコのある山間部の道路にはキノコ狩りの人たちの車がずらりと並ぶほど多くの人がキノコ狩りを楽しみます。ちなみに日本ではポルチーノまたはポルチーニと呼ばれますが、その違いはご存知でしょうか。ポルチーノ(Porcino)は単数形、ポルチーニ(Porcini)は複数形なので一つの場合はポルチーノ、二つ以上はポルチーニといいます。

イタリアでのキノコ狩りのルールは?

日本ではキノコ狩りに行ったことが一度も無く、キノコ狩りについての知識はまるでありませんでした。それがイタリアではキノコに詳しい友人たちが周りに多いため、彼らについて行ったところ、その面白さにハマるようになり、今では時々キノコ狩りに出かけるようになりました。

イタリアではキノコはフンゴ(Fungo)単数形、フンギ(Funghi)複数形で、キノコ狩りをする人たちのことをFungaiolo(フンガヨーロ)といいますが、私のような素人がいきなり山に入ったところで見つけるのも難しく、見つかったところで種類もわからないので経験や知識のあるフンガヨーロについていく必要があります。

もし、周りの友人たちも知らないキノコを見つけた場合は、保健所にキノコを持ち込めば無料で鑑定してもらえます。キノコの中には毒性のあるものもあるため、見つけたキノコが安全である確証がない場合は、必ず保健所で鑑定してもらいましょう。

見た目にかわいいキノコですが毒キノコです!

キノコ狩りをするにはイタリアではいくつかルールがあり、州や地域によってルールが異なるので、キノコ狩りをする場所のルールに従う必要があります。私がキノコ狩りを行うトスカーナ州では、キノコ狩りをするのに住民票がある地区については無料、それ以外の地域では郵便局で半年または一年間有効のキノコ狩り許可証を受け取る手続きをします。2020年9月時点では半年で12ユーロ(1500円ほど)、一年で24ユーロ(3000円ほど)で、一日に収穫可能の量は一人頭3キロまで。イタリアの中でも特にキノコが多い北イタリアのトレンティーノ州などは、たった1日のキノコ狩りの許可証が10ユーロもするので、地域によって大きな差があります。

州によってはキノコを勉強するコースを修了しないとキノコ狩りの許可が下りない州もあり、ルールは様々です。他には、運んでいる時にキノコの胞子が蒔かれるように、籐のカゴやミカン袋のような網目のある袋が必須で、プラスチックバッグは厳禁です。

おしゃべりなイタリア人でも絶対に他人に言わないのがポルチーノのとれる場所!

おしゃべりなイメージがあるイタリア人は実際におしゃべり好きが多いのですが、キノコ全般、特にポルチーニがとれる場所だけは絶対に他言しません。家族間だけの極秘情報で、なんと友人にすら教えないほどなんです。なんでもペラペラしゃべってしまいそうなイタリア人ですが、キノコが見つかる場所に関しては非常に口が固く、カマをかけてみてもうまくいった試しがないほど。今では私もポルチーノを見つけた場所は他言しないようになりました。

日本人にも有名なイタリアのキノコはポルチーニですが、フィレンツェを含む中央から南にかけてよく食べられます。一方、北イタリアの方ではガッレットGalletto、フィンフェルロFinferlo、ガッリナッチョGallinaccio などと呼ばれる黄色いキノコが人気でよく店頭で目にするようになります。

イタリア人もキノコが大好き。秋になるとキノコが八百屋の店頭に並びます。

日本の松茸のような存在の高級キノコにOvolo(オーヴォロ)というキノコがあります。傘がオレンジ色のキノコで、値段もポルチーノより高価です。味も香りもデリケートですが、秋のこの時期は高級レストランなどでも提供され、生のままカルパッチョにしたり、スープやパスタなど様々な料理で楽しみます。

今年初となるポルチーノを発見。生ポルチーニのお勧めレシピはフライ

今年の夏は例年より涼しめだったため、8月からちょくちょくキノコ狩りに出かけるようになりました。最近では9月中旬にトスカーナでスキーが楽しめるアベトーネという山間部へハイキングを兼ねてキノコ狩りに出かけましたが、そこで今年初となるポルチーノを発見。細い下りの路地を滑らないように気をつけて歩いていたところ、ふと目に飛び込んできたのが大きなポルチーノ!ボレトゥス・アエレウス(Boletus Aereus)という種類の、傘の色が濃くて内側は白い硬めのポルチーノで、虫食いも傷もひとつもない、とてもキレイな状態に大興奮。約160グラムのどっしりした立派なポルチーノでした。

この日は同行したキノコ狩り歴の長い友人も、別の種類の傘の色が明るく内側が黄色っぽいやわらかめのポルチーノを2つ発見。合計3つで400グラムほどの収穫となり、満足のいくキノコ狩りとなりました。

さて、キノコ狩りの楽しみは帰宅後も続きます。新鮮なキノコが収穫できた時は、キノコづくしの食事を楽しまない手はありません。生ポルチーニは料理のバリエーションが豊富ですが、なんといってもフリット(フライ)が最高です。シンプルに塩だけでいただきますが、外はカリッと、中はトロリとした食感で、ポルチーノの甘みがなんとも言えない美味しさです。伝統的なフリットは、小麦粉をつけて揚げるだけですが、私のキノコ好きの友人のお勧め調理法は炭酸水を加えるレシピです。

【イタリア人直伝、ポルチーニのフリット(フライ)の作り方】

(1)小麦粉と炭酸水を混ぜ合わせる。ドロドロっとなるくらいまで炭酸水を入れるのがポイント。
(2)ポルチーニを薄切りにして、(1)にさっとくぐらせ、高温の油で揚げる。
(3)揚がったポルチーニはクッキングペーパーなどの上に載せて油を切り、最後に塩をかける。

材料は<ポルチーニ、小麦粉、炭酸水、塩>とたった4つのみ、シンプル簡単なので、生ポルチーニが手に入ったら是非チャレンジを!フライには少し古めのやわらかいタイプがお勧めです。

ポルチーニはピザの具としても人気があり、マーリ・エ・モンティ(MARI E MONTI)=「海と山」という名前のピザは魚介類とポルチーニを組み合わせたピザです。または、乾燥ポルチーニでもいいのですが、リゾットやパスタ、スープなど様々なレシピで楽しむことができますよ。

ハイキングやトレッキングを楽しみながら、宝探し気分も味わえるキノコ狩り。帰宅後は友人たちを招待してして、キノコパーティーも。まさにいいことづくめのキノコ狩りに、イタリア人たちが夢中になるのも無理はないなあと思いながら、熱々のポルチーニフライを頬張りました。

今年の秋はコロナ禍のため、ソーシャルディスタンスの徹底が呼びかけられているイタリア。ここ数年、トスカーナではキノコ狩りの人気は年々高まっているのですが、野外かつ広大な山間部でソーシャルディスタンスを守った上で楽しめるキノコ狩りはさらに注目を集める予感です。そろそろ紅葉も始まり、栗拾いも楽しめる時期に。さて、次はいつキノコ狩りに出かけようかなあ!

【併せて読みたい】
<連載「二度目のイタリア、次に行くならこんな街」まだまだ知らないイタリアの魅力を紹介!>
Vol.1 映画の舞台にもなったコルトーナ
Vol.2 紀元前300年の青銅版に偉大な歴史を感じる街グッビオ
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WRITER PROFILE
小林 真子 Mako Kobayashi
小林 真子 Mako Kobayashi

フィレンツェ在住。元静岡朝日テレビ報道記者。2012年よりフィレンツェ在局FMラジオ番組レギュラー出演。イタリアの労働ビザを取得し、イタリア製アイテムのオンラインショップ「AmicaMako(アミーカ・マコ)」を経営。2013年、イタリアのテレビ局SKYのドキュメンタリー番組に出演。「週刊新潮」等でイタリア関連の記事やコラムを執筆。 AmicaMako https://www.facebook.com/amicamako/ https://www.blog.amicamako.com/ https://www.instagram.com/amicamako/

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