知らない土地へ行くとたくさんの発見があります。しかし、リサーチせずに行くと、後々「ここへ行っておけばよかった！」「あれを食べておけば良かった！」と後悔する場合も。
シチリアへ行く前にリサーチをして、充実した旅を楽しみましょう。今回はシチリア料理を中心にご紹介します。
＜目次＞
異色のシチリア文化は必見！
シチリア料理を知る前に、シチリアとはどんな場所かを簡単に解説します。
シチリアってどんなところ？ 異文化が入り混じった独特の世界観
シチリアでは、ローマ人のみならずギリシャ人、イスラム教徒、スペイン人、ノルマン人など、さまざまな地方や国の人々が歴史を刻んでいきました。異文化が入り混じった独特な世界観を楽しめる、魅力的な島なのです。
シチリア観光地の中でも、カルタジローネのスカーラはオススメのスポットです。マヨルカ焼きのタイルが一段ずつあしらわれた大階段は、実際に目にすると圧巻です。
もちろん他にも素晴らしい景勝地がたくさんあります。ぜひチェックしてみてくださいね。
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シチリアが位置する場所
シチリアはイタリア領の中でもっとも南に位置し、かつもっとも面積が大きい州です。夏は乾燥して、冬は降水量が増えます。シチリア島の周辺にも5つの小さな島々が点在しています。
- エオリア諸島
- ウスティカ島
- エガディ諸島
- パンテッレーリア島
- ペラージェ島
シチリアといえば豊かな食文化！
シチリアには魅力的な食材が溢れています。
山の幸と海の幸に恵まれ、レモン、オリーブ、オレンジ、アーモンド、チーズ類、ワインなど多くの名産品があります。そのため、旅の道すがら食事を楽しめるのも魅力です。
日本でも知られているシチリアの伝統前菜
日本で知られているイタリア料理というと、日本ではパスタやピザが主流ですが、これらは一部に過ぎません。そのほかに日本で知られている伝統的な前菜には、シチリア料理も含まれているのです。
カポナータ（Caponata）
野菜のトマト煮込みです。トマトソースと野菜や豆などたくさんの具材を煮込みます。日本でも簡単に作れますが、本場シチリアの味をぜひ味わってみてください。栄養価もバッチリです。
オレンジのサラダ（L’insalata di arance）
オレンジに香草を添えたオレンジメインのサラダです。フィノッキオと一緒にサラダにする場合も多く、その日の食材や気分で、オレンジと一緒にする具材や味付けを変えられます。
ナスとパルミジャーノのオーブン焼（Parmigiana di melanzane）
こちらは、パルミジャーノチーズを使用したナスのグラタンのようなものです。グラタンで例えるなら、マカロニなどのショートパスタをナスに置き換えた料理とイメージしてみてください。
日本ではあまり知られていないシチリア料理
ここからは日本ではあまり知られていないシチリア料理をご紹介します。
生のアンチョビとレモン（Alibi crude al limone）
アンチョビにレモンを添えた前菜料理です。シチリア名産のレモンを使用したさっぱりした味。ビタミンを配合し栄養価の高いレモンは、旅先での体調管理にもぴったりですね。
カタツムリのスープ（Babbaluci）
驚いてしまうかもしれませんが、南イタリアではカタツムリを食べる習慣があります。もちろん好き嫌いはありますが、大好きな人も多くいるくらい（美味しくなかったら誰も食べません…！）。
日本では牛タンや砂肝を食べますが、イタリアでは牛の舌や鳥の肝はあまり食べません。食文化の違いを楽しむチャンスかも？
野菜のフライ（Verdure in pastella）
野菜を揚げた料理です。日本の「天ぷら」ですが、もともと天ぷらはポルトガルから広まったものです。シチリアの野菜のフライは使用している油などが日本と違うので、違った味を楽しめるでしょう。日本の味に慣れていると、シチリアの天ぷらは慣れない味かもしれません。
冷たいシチリアオムレツ（Frittata fredda alla siciliana）
イタリア全土にオムレツがありますが、シチリア特有のオムレツもあります。現地で見つけたらぜひ食べてみてくださいね。
シチリアの肉や魚料理
シチリアを代表する肉や魚料理もたくさんあります。その一部をご紹介します。意外と知られていない、シチリアの原石とも言える伝統料理も見どころです！
現地で「Posso mangiare il civo tradizionale siciliano?（ポッソマンジャーレ イル チーボ トラディツィオナレ シチリアーノ？：伝統料理を食べられますか？）」と声をかけてみると食べさせてくれるかもしれません。
肉巻き（Involtini di carne）
チーズの肉巻きです。チーズだけではなく、他の具材を入れてもオッケー。衣を付けて焼いたり揚げたり、楽しみ方はさまざまです。ファルソルマグロと似ています。
サルデーニャの串焼きベッカフィコ（Sardines a beccafico）
シチリア名産のイワシを使った串焼き料理です。伝統的なイタリア料理のリスト（PAT）にも正式に登録されています。
シチリアのドルチェ（スイーツ）
シチリアはドルチェ（スイーツ）も有名。代表的なドルチェをご紹介します。
カッサータ（Cassata siciliana）
シチリアのドルチェといったら、カッサータ。シチリアでもっとも有名なスイーツです。スポンジケーキにリコッタチーズ、アイシング、砂糖漬けのフルーツがのっています。
カッサテッレ（Cassatelle）
羊のミルクでできたリコッタチーズ、砂糖、チョコレートチップを油で揚げたドルチェです。ラビオリ（餃子）の形をしているので、何が入っているか食べてみないとわかりませんね。特にイースターでよく食べられますが、日常でも食べるシチリアドルチェです。
リコッタチーズラビオリ（Raviola di ricotta）
リコッタラビオリはカッサテッレと似ています。しかし中身が違うので、確認してから試すのをオススメします。
カンノーロ（Cannolo）
日本でも人気のカンノーロはシチリア発祥です。中は甘く、外側の生地はサクサクしたドルチェ。日本のカンノーロと本場のものを比較してみるのも良いでしょう。
イタリアドルチェは日本よりも甘めなので、覚悟しておいてくださいね！
シチリアの特産品｜レモン、ワイン、オリーブなど
シチリアは、レモンやワイン、オリーブなどにも恵まれています！シチリアのレモン、ワイン、オリーブの特徴をご紹介します。
レモン
シチリアではレモンを丸ごと使います。日本ではあまり使われない皮や葉の部分も、料理と一緒にグリルで焼いたりして有効活用します。シチリアのレモンは、皮は柔らかくて苦味が少なめで、果実はよりジューシーなため、さまざまな料理に使えるのです。
ワイン
シチリアは地中海のほぼ中心にあり温暖です。一方で、標高が高い火山付近は比較的涼しく、気候の変化に富んだ土地です。そのためワインの製造に適しており、シチリア産のワインはもちろん料理との相性もバッチリです！
オリーブオイル
オリーブオイルの種類はさまざまで、品種によって味が異なります。シチリアでは、代表的なオリーブオイルのほか、レモンフレーバーのオリーブオイルなどもあり、お好みで選べます。日本で売られているオリーブオイルにもイタリア産のものは多くありますが、こだわり抜いたオリーブオイルの風味や味は格別です。ぜひ本場のオリーブオイルを試してみてください。
独特なシチリアの料理や風土をぜひ楽しんで
今回ご紹介したシチリア料理は、ほんの一握りに過ぎません。魅力的なシチリア料理は他にもたくさんあります。
イタリアの中でも、イタリア半島とは少し違う景色を見せてくれるシチリア島。ぜひ足を運んで、料理や風土を楽しんでみてくださいね。
