30歳以下の料理人世界一を決める国際料理コンクール「サンペレグリノ ヤングシェフ」。才能あふれる若手料理人の発掘と美食文化のさらなる発展を目的として、2015 年よりイタリアのサンペレグリノ社が主催しています。
第3回目となる今年は、5月12日、13日の2日間、ミラノで決勝大会が開催されました。世界各国の地区大会を勝ち抜いた21名のファイナリストたちが集結した決勝大会において、日本地区代表の藤尾康浩さん(ラシーム/大阪)が優勝の栄冠に輝きました。
藤尾康浩さんは、1987年、大阪府生まれ。15歳で英国に留学し、パリの大学に在学中にフランス料理に興味を持ち、パリのレストラン「パッサージュ53」で研修後、南フランス・マントン「ミウズール」に勤務。帰国後、大阪のフレンチレストラン「ラシーム」に勤め、現在はスーシェフ(副料理長)を務めています。
日本地区代表の藤尾康浩さんが特別賞「アクアパンナ テイスト オブ オーセンティシティ アワード」も受賞
決勝に挑んだファイナリストたちは、世界のファインダイニングシーンを牽引する7名の名高いシェフにより構成される審査員団「7賢人」の前で、シグネチャーディッシュを創作し、プレゼンテーションを行いました。各ファイナリストの一皿は、素材・技術・才能・美しさ・メッセージ性の5つの基準で審査されました。そして、日本の鮎をフランス料理の技法で仕上げた一皿を発表した藤尾康浩さんが、みごと若手シェフ世界一に選出されました。
また、特別賞「アクアパンナ テイスト オブ オーセンティシティ アワード」も藤尾さんが受賞しました。この賞は、21名のファイナリストに付いて決勝大会まで料理の指導を行う21名の「メンターシェフ」の投票で決定するものです。
栄えあるダブル受賞となった藤尾さんは「今回の挑戦をサポートしていただいた全ての方々にお礼を申し上げます。たくさんの素晴らしい同年代のシェフと出会い、切磋琢磨できたことが何よりの誇りです。このタイトルに恥じぬよう、料理だけでなく人間性もさらに高めていく所存です」と喜びを語りました。
また、藤尾さんのメンターとして決勝まで料理指導を行った東京・銀座「ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン」の総料理長ルカ・ファンティンさんも、「日本を代表してイタリアでの決勝大会に臨めたことは、心躍る経験でした。日本の文化・味を素晴らしい形でお皿に表現することができたと思います。藤尾さんが見事に世界一に輝き、私にとっても最高に幸せな一日となりました!」と、喜びを分かち合いました。
今後、藤尾さんは、サンペレグリノが主催や協賛するイベントにゲストシェフとして登場する予定。ミシュラン2つ星のフレンチレストラン「ラシーム」でスーシェフを務める藤尾さんが、世界一のヤングシェフとしてさらに成長し、これから世界に向けてどんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。