FOOD

FOOD

【Series】甘党男子もイチ推し! 高級シチリア産ピスタチオの世界

スイーツ情報サイト「AMADAN(甘党男子)」のヒキノトオル編集長。近年ではピスタチオを使ったスイーツにどハマりして、自ら専門店をオンラインで開店したほどです。ヒキノさんがこだわる原料がシチリア島産の高級ピスタチオ。その魅力を“ピスタチ王子”として、たっぷり語ってもらう短期連載です!


その名も、直球の「ピスタチオ祭り」

こんにちは。ピスタチオ大好きヒキノトオルです。
ピスタチオが好きすぎて、現在ピスタチオスイーツブランドをプロデュースしています。


特にピスタチオのなかでも、イタリア・シチリア産ピスタチオの美味しさに惚れ込んでいます。
昨年(2023年)は実際に現地まで行ってピスタチオの農園を訪問。ブロンテ市で催される恒例の「ピスタチオ祭り」も見てきました。


ブロンテ市のサインボードには、かわいいピスタチオがあしらわれていました

今回は、そのお祭りの様子について、ピスタチオ好きな皆さんにご紹介したいと思います。
ピスタチオ祭りは、毎年9月下旬から10月上旬ごろに開催されるイベントです。2023年はピスタチオの収穫時期のずれにより、10月上旬〜中旬に開催されました。


ブロンテ市のピスタチオは2年に一度収穫されるため、今年の収穫はお休みですが、ピスタチオ祭り自体は毎年開催されています。


ブロンテで毎年秋に催される「Sagra del Pistacchio(サグラ・デル・ピスタッキオ)」。直訳するとピスタチオ祭り

実際のお祭りの様子は?

ピスタチオ祭りでは、市内の中心にあるおよそ1kmのメインストリート沿いに、ピスタチオグルメを販売する露店がずらっと並びます。
おなじみのジェラートやソフトクリーム、クレープ、パンに塗ったりパスタに混ぜたりするペーストなど、実にたくさんの種類があります。


さまざまなピスタチオグルメが売られるピスタチオ祭りの露店
ジェラート屋のショーケースは全部のバットにピスタチオ。このお祭りに、ほかのフレーバーの選択肢はありません!

そしてこのイベントがすごいのは、さまざまな店舗でそれぞれオリジナルのピスタチオペーストをつくって販売しているところです。


日本ではまずこんなにたくさんの種類を見たことがないです

また日本では、ピスタチオというとジェラートなどスイーツ系を思い浮かべる方が多いと思いますが、シチリアではパスタやお食事系クレープなど甘くないピスタチオグルメも数々存在しています。


こちらはシチリア発祥と言われるカンノーリ。ピスタチオとリコッタチーズを合わせたクリームを使うのが定番です。


さすがピスタチオの産地だけあって、ふんだんにピスタチオを使っています。ピスタチオ好きとしては感動しちゃいます。


ちなみにカンノーリは、シチリアの様々な所で販売していて、空港内でも販売している、地元では定番のグルメです。


日本での流通量は、わずか1%

シチリアのブロンテ市で収穫されるピスタチオは、香りの豊かさや味の濃厚さから、最上級のピスタチオと言えます(そのぶん、お値段も高い)。


エトナ山の麓、溶岩の土壌で育つため、栽培エリアはシチリアの中でもこのブロンテ地方に集中しています

この限られたエリアで育てられるピスタチオは、日本国内の流通量も少なく、輸入ピスタチオ全体の1%にも満たないほど(ちなみに、ほとんどはアメリカ産)。それほど希少でクオリティも高いピスタチオなのです。


また、ブロンテでは収穫の管理が徹底されており、しっかりと生育させてから収穫させるために、上述の通り、2年に1度しか収穫しません。
そうして品質・生産量が管理されたピスタチオをブロンテ市が認定しており(DOP認証)、街をあげてピスタチオという財産を守っているのです。


シチリア・ブロンテは、ピスタチオの聖地と言っても過言ではないかと思います。ピスタチオ好きな方は、ぜひブロンテの「ピスタチオ祭り」をチェックしてみてください!