大手町で感じたイタリアの旅の終着地はロンバルディアで

「フォーシーズンズホテル東京大手町」のイタリアンダイニング「PIGNETO(ピニェート)」では、今年4月よりマンスリーでイタリア9つの州に渡り、イタリアを旅するように楽しめるリージョナルメニューを紹介してきました。12月はいよいよ終着地。トリを飾るのは、世界的にも有名なファッションの街ミラノを州都とする「ロンバルディア州」です。

「ロンバルディア州」とえば、ミラノ風リゾット（サフランリゾット）、ピッツォッケリ（そば粉のパスタ）、ポレンタ・タラーニャ（そば粉とトウモロコシ粉）、コテキーノ（煮て食べるサラミ）、オッソブーコ（子牛のすね肉煮込み）、ミラノ風子牛のカツレツなどが有名ですが、

日本国内だけでなくイタリア各地で研鑽を積んだ木川欣宏料理長のインスピレーションによる洗練されたロンバルディア料理の数々が「REGIONI D’ITALIA(6品/15,000円)」コースで楽しめます。

＜目次＞

ロンバルディアで食べられるストラッキーのチーズを使った前菜はフランチャコルタと合わせて
名産の”かぼちゃ”は黒トリュフを加えた秋のリッチなスタイルで
山岳地帯の郷土料理”ピッツォッケッリ”は、ほうじ茶でエレガントな味わいに
ミラノの代表的なお料理は、フレッシュポルチーニとフォアグラでリッチなリゾットに
ミラノ料理の代名詞”カツレツ”は、洗練されスタイルで
ドルチェはマントヴァの伝統菓子で

ロンバルディアで食べられるストラッキーのチーズを使った前菜はフランチャコルタと合わせて

コースのスタートは、ロンバルディアでよく食べられるフレッシュチーズ”ストラッキーノ”を使った一皿。今が旬の北海道産のタラバ蟹とストラッキーノチーズを合わせています。みかんやミントバジルペーストの酸味と滑らかな口溶けは、ロンバルディア発祥のフランチャコルタとの相性が抜群。カステルフランコが添えられたエレガントな前菜で、ワクワクのスタートです。

名産の”かぼちゃ”は黒トリュフを加えた秋のリッチなスタイルで

「ロンバルディア州」にあるマントヴァ市はかぼちゃの生産地としても有名で、トルテッリやニョッキをはじめさまざまな料理で食べられています。

今回は、大振りのホタテに、かぼちゃの濃厚なソースと軽い食感のエスプーマを加え、2種の味わいが楽しめます。仕上げは、イタリア産黒トリュフ。運ばれた瞬間からその芳香にため息が出るほど。イエローとブラックのハッとするようなコントラストが美しい贅沢なお料理になっています。

山岳地帯の郷土料理”ピッツォッケッリ”は、ほうじ茶でエレガントな味わいに

山沿いのヴァルテッリーナ地区の名産であるそば粉で作られる少し短めの平麺パスタ”ピッツォッケッリ”は、サルシッチャと旬のちりめんキャベツやジャガイモを合わせて本場ならでの組み合わせに。今回はそば粉の代わりにほうじ茶を使い、軽やかな味わいでありながらも風味豊かに仕上げています。

ミラノの代表的なお料理は、フレッシュポルチーニとフォアグラでリッチなリゾットに

リゾットはメインを押し除け、我こそ主役！と言わんばかりの豪華な食材の共演。ミラノの代表的な料理であるサフランのリゾットは、香り高いサフランが使われるのが特徴ですが、高級食材のサフランを使うことで権力を誇示したともいわれ、またサフランを使うことでリゾットが黄金色に輝き富を連想することからイタリアで定着したようです。

本コースでは日本風にアレンジし焼きリゾットに仕上げています。香ばしい焼きおにぎりのような食感と、もっちりしたリゾット特有の2種の味わいが楽しめます。これにコンソメを加えることでフォアグラとポルチーニの味と香りがさらに際立つ、贅沢極まりないお料理でした。

ミラノ料理の代名詞”カツレツ”は、洗練されスタイルで

ミラノ風カツレツといえば、ミラノ料理の代表的なお料理として知っている方も多いはず。薄く伸ばしたお肉に衣をつけて揚げるお料理ですが、本コースでは、一手間加え中心にチーズを入れイタリア産の仔牛で巻き、とろけるチーズを見た瞬間、そのシズル感に思わず驚嘆の声が出てしまうようなカツレツになっています。香ばしい衣とジューシーなお肉の旨味は、ロンバルディアが発祥のアマレットリキュールでほんのり甘く仕上がり、ソースとの相性も抜群。カツレツが洗練されたスタイルで堪能できます。

ドルチェはマントヴァの伝統菓子で

デザートは、数々の受賞歴を持つエグゼクティブペイストリーシェフの青木裕介氏が担当します。マントゥバの伝統菓子であるズブリゾローナは、とうもろこしとアーモンドで作るザクザクした食感が特徴。ロンバルディア地方にはとうもろこしを使うお料理”ポレンタ”がありますが、今回はとうもろこしがドルチェで登場しました。たっぷりのアーモンドやピスタチオを混ぜたクッキーは、アイスクリームとピスタチオソースと合わせて。素朴な郷土菓子がレストランのドルチェとして楽しめます。