ペペロッソ 三軒茶屋
COLUMN
FOOD 25 Jul 2018

夏を感じる手打ちパスタ シチリアのブッシャーテ【ペペロッソの冒険】

SHARE

【今井和正さんのレシピ連載「ペペロッソの冒険」シリーズ一覧はこちら】

数々のイタリアの手打ちパスタが並んだトレー

三軒茶屋のイタリア郷土料理店「ペペロッソ」総料理長の今井和正です。Webマガジン「SHOP ITALIA」で、新しくレシピ連載をスタートすることになりました。地方色豊かな「手打ちパスタ大国」イタリアの魅力を皆さまにお伝えしていきたいと思います。

記念すべき連載の第1回は、シチリア島の伝統的な手打ちパスタBUSIATE(ブッシャーテ)をご紹介します。イタリアの夏を感じるパスタということで選びました。真夏の太陽が似合う場所といえば、南イタリアの中でも、やっぱりシチリアですよね! 

ブッシャーテ・アッラ・トラパネーゼの盛り付けられた写真

メニュー名は「BUSIATE ALLA TRAPANESE(ブッシャーテ・アッラ・トラパネーゼ)」です。

ソースは定番のPESTO ALLA TRAPANESE(ペスト・アッラ・トラパネーゼ)。西シチリアのトラパニという港町の郷土料理で、ジェノヴァの船乗りからトラパニの船乗りに伝えられたと言われています。いわゆるバジルのジェノヴェーゼに、シチリアらしくトマトとアーモンドを加えたもの。港町特有の「他の地」の影響をうけたソースで、異文化コミュニケーションの賜物ですね。トラパニの郷土料理として有名ですが、お隣のエリア、マルサラでもよく食べられています。

ブッシャーテは螺旋形をしたパスタで、竹串や編み棒、園芸用の竹棒などに巻きつけて、螺旋の形を作っていきます。今回は、竹棒に巻きつけて整形しています。トラパニ地域では、羊毛や綿などの織物用の編み棒を使って成形していました。かつては、イネ科の植物の葦で作られていたそうで、一説によると、アラビア語で葦という意味のBUSという言葉が、BUSIATEの語源だそうです。

材料

◆ソース(2人分)

・トマト缶(ダイスカット) 80g
・新鮮なバジルの葉 8枚
・ニンニクのスライス(なるべく薄く) 3枚
・皮なしアーモンド(潰れやすいように細かく刻んだ物) 40g
・ペコリーノロマーノチーズ 5g
・エキストラヴァージンオリーブオイル 15g
・こしょう 適量

◆ブッシャーテ(2人分)

・強力粉 53.6g
・セモリナ粉 53.6g
・ぬるま湯(41度程度) 83.6g
・塩 1.4g

・飾り用のバジル 8枚
・ペコリーノロマーノチーズ 適量
・エキストラヴァージンオリーブオイル 適量

【作り方】

1. まず、ブッシャーテの生地の作り方です。
強力粉、セモリナ粉、塩をボールに入れて、泡立て器で混ぜ合わせていきます。
粉が均質になったら、ぬるま湯を入れて、ゴムベラで混ぜ合わせていきます。
ひとまとまりになったら、ビニール袋に入れて、冷蔵庫に入れて一晩寝かせます。

2. 冷蔵庫から取り出して、常温で90分置き、生地の温度を室温に戻します(冷蔵庫から出したてだと、生地が硬すぎて作業しづらいです)。
生地を鉛筆サイズ、つまり太さ6mm程度、長さ6cmくらいの棒状に切り分けます。
生地が乾燥しないように、強く絞った濡れた布を生地にかぶせるなどのケアをしてあげると作業がしやすいです。
切り分けた生地を、3mmの厚さになるようにコロコロと伸ばしていきます。
このとき、長さよりも厚さが大事なので、長さは気にしないでください。

3. 次は、ソースです。
動画では、イタリア産の乳鉢であるモルタイオを使っていますが、市販の乳鉢や、ジュウサー、ミキサーでも代用できます(モルタイオはなんとネットで購入できますので、本格的な物をご希望の方はご検討ください)。
まず、乳鉢に塩、ニンニクのスライスを入れて潰していきます。
潰れてペーストになったらバジルを入れます。
潰れてペーストになったらアーモンドを入れます。
潰れてペーストになってから、という工程を繰り返していくことが上手なペーストを作るポイントです。
チーズ、トマト、オリーブオイル、こしょうの順番に上記の工程を繰り返して潰してペーストにしていきましょう。
1つの均質なペーストになれば完成です。

4. 塩(全体の1%くらいの量)を入れて100度に沸騰したお湯に、ブッシャーテを入れて茹でていきます。
茹で時間は、できあがったブッシャーテの太さによって変わってくるので、茹でながらちょっとだけパスタを食べてみて、硬さをチェックしてください。
今回は茹で上がりに8分程度かかりました。
程よく柔らかく、芯まで火が入っていれば大丈夫です。
茹でる時に使う塩は可能なら、シチリア島の塩を使う事をオススメいたします。
より現地感が出ますね。

5. 茹で上げたパスタをペスト・アッラ・トラパネーゼと合わせていきます。
途中で、ソースがパスタに絡まりすぎたら、お湯を入れて濃度を調整してください。
仕上げにエキストラヴァージンオリーブオイルをひと回し入れて味を引き締めます。
ソースが絡まって温まったら完成です。
この時に、手早く混ぜ合わせることがポイントです。
加熱しすぎると風味をそこないますので、注意してくださいね。
パスタを盛り付け、飾りとして、バジルとペコリーノロマーノチーズを削りかけたら完成です。

熱い夏のこの時期に、イタリアで最も熱いエリアのシチリア島に想いを馳せて、お召し上がりいただければ幸いです。 BUON APPETITO!!

イタリア郷土料理店「ペペロッソ」総料理長の今井和正シェフ

【メッセージ】
イタリア人特有の「CAMPANILISMO(カンパニリズモ)」という強い郷土への愛着に敬意を表して、ペペロッソがある三軒茶屋という場所が「今のイタリア郷土料理を体験できる場所」となるように、お店のアイデンティティを磨き上げていきたいと思っています。

伝統は守るだけではなくて、たゆまぬ革新の中にこそあるもの。まだ日本に入ってきていない、歴史あるイタリアの食文化の数々を、より掘り下げて一つでも多く普及していきたい。
その町やその村には、現地の人が愛してやまない守るべき食文化があります。その想いや現地で感じたテンションを、ここ三軒茶屋で表現していきます。ぜひ、お店にもおいでください。お待ちしています!

【今井和正さんのレシピ連載「ペペロッソの冒険」シリーズ一覧はこちら】

ペペロッソ

2015年7月、イタリア郷土料理店として新規リニューアルオープン。
手打ちパスタを中心に、イタリア各地の料理とワイン、チーズなどの食材が豊富に揃っています。
また、料理教室など楽しいイベントももりだくさん。
くわしくは、公式サイトをご覧ください。
https://www.peperosso.co.jp/
東京都世田谷区太子堂1-12-23 第一ゴールドビル1階

メールマガジン登録はこちらをクリック
WRITER PROFILE
今井 和正 Kazumasa Imai
今井 和正 Kazumasa Imai

東京・池ノ上「ペペロッソ」 総料理長。1984年、千葉県四街道市生まれ。エコールキュリネール国立辻調理師専門学校卒業後、広尾「イルブッテロ」、南麻布「インカント」副料理長を経て、2015年、「ペペロッソ」総料理長に就任。年に2度、イタリアへ渡り、鮮度の高い❝今❞のイタリア郷土料理の風を三軒茶屋に吹かしている。❝粉❞を愛し、手打ち生パスタやイタリア郷土のパン作りを得意とする。イタリアの地方の小規模生産者さんを大切に想い、イタリアの地方産業の活性化を日々こころがけている。 ❝ペペロッソにしかないイタリアの食材❞シリーズはその活動の賜物である。 www.instagram.com/kazumasaimai/

PR

時計ジャーナリスト・並木浩一氏がおすすめする、注目の腕時計7選ーー価格を超えた“腕時計以上のスーパーウォッチ”とは?

Mondo Alfa
PR

ひと味ちがう。イタリアンなキャンプごはん

fiat magazine CIAO!
PR

ふわふわオムライスが看板メニューのカフェ&デリ「オッキアーリ」|愛車と楽しむおすすめカフェ巡り(岐阜)

SCORPION MAGAZINE
PR

イタリア流エスプレッソの楽しみ方

fiat magazine CIAO!
PR

イタリアのライフスタイルそのものを伝えたい。老舗チョコレート店「ヴェンキ」の挑戦

Mondo Alfa
PR

本場イタリアも驚く、絶品ナポリピッツァ 東京の名店

fiat magazine CIAO!