イタリア料理に欠かせないピッツァとパスタ。伝統を守りながらも進化を続けるイタリアの食材が、FOODEX JAPAN 2025に集結しました。冷凍でも本格的な味わいを楽しめるピンサや、ナポリ伝統の製法を生かした極上のパスタなど、注目のブランドをご紹介します。日本でも注目を集めるイタリア食材の最新トレンドをお届けします。

Bontà Italia – ローマ発のピンサが日本上陸
会場でひときわ賑わっていたのが、ピンサコーナーにある「Bontà Italia ボンタイタリア」。ここで提供されているのは、本場のDi Marcoのピンサ粉を使用した、本格的な冷凍ピンサ。ピンサとは、普通のピッツァとは違い、小麦粉だけでなく米粉と大豆粉を使用しているのでカロリーが低く、表面はサクッと中はフワッとした独特の食感が特徴です。

冷凍食品とは思えないほどのクオリティでありながら、簡単に調理できるのが魅力です。特にユニークなのは、生地だけを焼き、後からトッピングを乗せるスタイル。これにより、トッピングの自由度が広がり、自分好みのピンサを作る楽しさも味わえます。
実際に試食してみると、ピンサ独特のフワッとした食感が広がり、トッピングとの相性も抜群で、生地のシンプルながら奥深い味わいが印象的。伝統的なイタリアの味わいと現代の健康志向を兼ね備えた、新たな食の可能性を実感しました。

Pastificio Marulo – ナポリ伝統の製法が生んだ極上のパスタ
本場のイタリア人も唸るほどの味を誇るパスタブランド、「Pastificio Marulo パスティフィーチョ マルーロ」。その人気ぶりは、持ち帰り購入を希望する来場者の多さからも伝わってきました。このブランドのパスタは、ナポリの伝統的な製法を受け継ぎながらも、現代の食文化に合わせて進化を遂げています。

最大の特徴は日本で使用されているパスタとは違い、表面が荒く、粒子が大きいこと。これにより、茹でた際に表面についた小麦が落ち、茹で汁がほんのり塩味を帯びるため、通常のパスタのように塩を加える必要がありません。この独特の製法が、ソースとの相性を最大限に高め、口に入れたときの食感や味のバランスを絶妙なものにしています。
パスタの存在感がしっかりあるため、どのソースでもバランスの取れた味わいが楽しめます。また、シンプルな調理法でも、まるでレストランのような本格的な仕上がりになるのが、このパスタのすごさです。

La Fabbrica della Pasta di Gragnano – 500年の伝統を受け継ぐパスタ
イタリア・ナポリの南にあるグラニャーノ地方で500年以上の歴史を持つ、伝統的な製法を守りつつも、より美味しく、より健康的な食体験を提供するための工夫が施されているパスタ「La Fabbrica della Pasta di Gragnano ラ ファブリカ デッラ パスタ ディ グラニャーノ」。
かつて120度で3日間、パスタを乾燥させていましたが、現在では45度という低温でじっくり3日間かけて乾燥させています。この低温乾燥製法により、パスタの吸水率が従来の1.8倍に向上し、食感がより良くなるだけでなく、消化のしやすさにも配慮されています。つまり、ただ美味しいだけでなく、健康面でも優れたパスタなのです。

また、150種類以上ものパスタを手がけていて、幅広いラインナップを誇ります。そのため、あらゆる料理に対応し楽しめるのが魅力的です。
展示ブースも工夫され、伝統の技を大切にしながらも、現代の食文化に適応する姿勢が感じられました。

プロフェッショナルのための本格イタリアン食材
紹介したブランドはレストランや食品業界のプロフェッショナル向けの食材で、本場の味を追求する飲食店にとって、メニューの差別化やクオリティ向上に欠かせない存在です。伝統の技術をベースにしながらも、現代のニーズに合わせて進化した食材を取り入れることで、より魅力的なイタリアの食体験を提供することができるでしょう。今後、日本市場での展開が進むことで、本場の味を気軽に楽しめるレストランがさらに増えていくことを期待しています。