INTERVIEW
FOOD 30 Mar 2018

ブルーノ・セラート、メイド・イン・イタリアの結束


米国へ移住し、CNNからアメリカンヒーローの栄誉を授かったイタリアンシェフ、ブルーノ・セラート。2005年から、彼は自身のカテリーナズ・クラブとともに、アナハイムの恵まれない人々に食事を提供する助けをしています。

ブルーノは、アナハイム・ホワイトハウスというレストランのオーナーであり、「アメリカの子供たちに食事を(Feeding the Kids in America)」「うちへようこそ(Welcome home)」「ブルーノシェフのおもてなしアカデミー(Chef Bruno’s Hospitality Academy)」の3つのプログラムのプロデューサーでもあります。一緒に彼を知っていきましょう。

――自己紹介をお願いします(9つの単語で)。

レストラン経営者、慈善活動家、そして、CNNの、ヒーロー、シェフ、サー(Sir)、ブルーノ、セラート。

――あなたが料理に情熱を持ち始めたきっかけは?

私がまだ13歳の頃、母のカテリーナが私に学校を休ませて、家族のレストランを手伝わせてくれたことです。

子どもたちとブルーノの写真

――カテリーナズ・クラブとは何ですか? またどのように誕生したのですか?

2005年に私と母のカテリーナは、うちのレストラン(アナハイム・ホワイトハウス)の先にあるアナハイムの少年少女クラブを訪れました。そこで母は、6歳の男の子が夕食にポテトチップスを食べていることに気づきました。彼の家族には適切な食事を買う余裕がなかったのです。母は私にこの子のためにパスタを作るように言いました。

私たちはすぐにこのようにお腹をすかした「モーテル・チルドレン」がもっとたくさんいることに気づき、週に5晩、72人の子供たちのためにパスタを作り始めました。こうして「アメリカの子供たちに食事を」というプログラムが誕生しました。現在、このイベントは週に5晩、約1,800人の子供たちに食事を提供するまでに拡大しています。

子供たちに食事を提供するだけでは十分でないという苛立ちがあり、私は2つめのプログラム「うちへようこそ」を始めました。これは、モーテルという暗い環境に住み、要件を満たした家族に必要なリソースを提供し、アパートやマンションなど安全で安定した場所に移り住んでもらうものです。これまでに、カテリーナズ・クラブは96家族に永住できる家を提供する支援を行ってきました。

さらに最近、「ブルーノシェフのおもてなしアカデミー」と題した3つめのプログラムを立ち上げました。これは、ホームレスになる恐れのある高校生に仕事探しや職業訓練をしてもらうためのプログラムです。ホームレスや飢えに対する3方面からのアプローチによって、私たちは恵まれない家族の自立を促しています。

――あなたにとって海外にいるイタリアンシェフであることは、どういう意味を持ちますか?

イタリアンシェフであることは、自分の国の味や料理の習慣に気づきを提供してくれるだけでなく、それ以上に誰でも歓迎してテーブルをともにすることでイタリアの家族の心を共有することを意味しています。イタリア料理とは、地域特有のスパイスや製品を超えた、食事や生活の方法なのです。この本物のイタリアの体験を海外の人たちに提供することは、最初に母国を離れたときからの私の使命です。

ブルーノの写真

――あなたの代表的なイタリア料理のレシピは何ですか?

パスタ・アーリオ・オーリオ。普遍的な定番です!

――あなたのキッチンで欠かすことのできないメイド・イン・イタリアの製品を3つ挙げるとしたら何ですか?

オリーブオイル、パルミジャーノ・レッジャーノ、そしてパスタ!

――家では誰が料理しますか?

私は家でもシェフですよ!

――外国人がイタリア料理について抱いている最大の固定観念は何でしょうか?

イタリア人はピザとパスタしか食べないと考えられていますが、実は、最も美味しくて有名な魚や肉の料理の中にもイタリアが生み出したものがあります。

――「イタリアン・サウンディング(編注:イタリア料理や食品の海外での模倣や偽造)」という現象についてですが、これに対抗する解決策は何だと思いますか?

これは世界的な問題です。昨年、光栄にもイタリアの代議院でそのことについて多くを話し合うことができました。イタリア政府はこの件についてすでに優れた対処をしています。イタリア製品の品質は、こうした偽造品のせいで悪評を受けています。一度、プロシュット・サン・ダニエーレという名前とイタリア国旗のついた製品を買ったのですが、ひどいものでした。実際、違う国の製品であることが小さく印刷されていたのです。

――カテリーナズ・クラブの将来のプロジェクトは?

上記で述べたように、私たちにはホームレスや飢えに対処する3つの中核プログラムがあります。一番最近のプログラムである「ブルーノシェフのおもてなしアカデミー」は、30人の生徒の役に立っていますが、アカデミーに入学する生徒を年間100人まで拡大する予定です。最後に、これまでシカゴ、テキサス、ニューヨーク、メキシコ、そしてイタリアを含む世界中の都市で私たちのプログラムを再現してきました。「パスタの力――世界のための持続可能で手頃な美味しいエネルギーの源」というメッセージとともに、すべての州や国にこの拡大を続けていくのが私たちのヴィジョンです。

編注:翻訳にあたり、文章の一部を抄訳にしています。

WRITER PROFILE
アイ・ラブ・イタリアン・フード I Love Italian Food
アイ・ラブ・イタリアン・フード I Love Italian Food

本物のイタリア料理を世界中に広め、守ることを目的とした文化的非営利団体。イタリアの食文化に関するプロフェッショナル(シェフ、ブロガー、ジャーナリストなど)や、イタリア企業などとのネットワークによって国際的なプロジェクトをおこなっている。 I LOVE ITALIAN FOOD Website www.iloveitalianfood.org Facebook https://www.facebook.com/iloveitalianfood.org/