イタリアのピザには、日本では知られていない地域ごとの多彩なスタイルがあります。
本記事では、代表的な4大ピザ(ナポリ・ローマ・ミラノ・シチリア)の特徴から、イタリア現地ならではのユニークなピザの種類、イタリア人が好きなピザランキングまでまとめてご紹介します。
イタリアピザの発祥地

ピザの発祥地であるイタリアですが、イタリアのどこでピザが生み出されたか知っていますか? ローマ、ナポリ、フィレンツェなどが思い浮かぶ方もいるのではないでしょうか。ピザが人々に食べられるようになった原点に迫ります。
原点ナポリ
ピザの発祥地として最も有名なのが ナポリ(Napoli)。
イタリアの古代ローマでは、パンをお皿代わりにした食生活がありました。16世紀、インカ帝国(スペイン)からインカの領土であったイタリアナポリ州へトマトが伝承されます。インカで食用となっていたトマトは、ヨーロッパでは毒があるとされていて、観葉植物でした。しかし、18世紀、インカの領土であったナポリでは、貧しい人々がトマトとチーズをパンにのせて食べるようになったことでピザが生まれます。ナポリのピザは観光者にとって名物となり、19世紀後には、イタリア王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイア=ジェノバが気に入ったことがきっかけで、イタリア全土にピザが広まりました。
ピザの名前の由来
ビザの名前の由来は、ピンサ(Pinsa)といわれています。ラテン語のピンサーレ(Pinsare)は平らにする、押しつぶすという意味があります。ナポリの方言では、ピンサといわれていたことから、ピッツア(Pizza)になった説が有力視されています。イタリア語ではピッツァ(Pizza)と発音しますが、日本語ではピザと発音することが多いです。ちなみに、イタリアに次いでピザが有名なアメリカではピザと発音します。
イタリアの地域ごとのピザの種類

イタリアでは「ラーメンのご当地スタイル」のように、生地の厚さや焼き方、トッピング、食文化が地域ごとに異なるため、ピザも地方でまったく姿が変わります。
■ナポリ風ピザ
ナポリ風ピザは、ふわふわモチモチした食感で、生地が柔らかく、ふちは特に弾力があります。味付けはシンプルで、具材もシンプルに作られていることも特徴的です。「マリナーラ」と「マルゲリータ」が典型。2017年にユネスコ無形文化遺産に登録された伝統のピザ(登録:ナポリのピッツァ職人の技)です。
代表ピザ:
⚫︎マリナーラ(トマト・ニンニク・オレガノ・オリーブオイル)
⚫︎マルゲリータ(トマト・モッツァレラチーズ・バジル・オリーブオイル)
■ローマ風ピザ
ローマ風ピザは、生地が薄くパリパリした食感。生地は薄く、長い時間をかけて焼き上げます。具材が多い傾向にあります。ローマはイタリアの都市で裕福な地域でもあったため、具材が豪華です。「クアトロフォルマッジ」や「ディアボラ」が典型。
代表ピザ:
⚫︎クアトロフォルマッジ(ゴルゴンゾーラ・モッツアレラ・パルミジャーノ・タレッジョなどの4種類のチーズと生乳がのる)
⚫︎ディアボラ(トマトソース・チーズ・バジリコ。サラミ・チキン・唐辛子が加わったディアボラもある)
トマト・モッツァレラチーズ・ペコリーノチーズ・アンチョビの塩焼き・バジリコ・コショウがのったピザも典型的なピザ。
■ミラノ風ピザ
ミラノ風ピザは、イタリアの中でも最も生地が薄くカリカリした食感で、大きい。多くの具材がのっていて、ふちの部分がほとんどないため、ナイフとフォークで食べます。「ボスカイオーラ」が典型。
代表ピザ:
⚫︎ボスカイオーラ(きのこたっぷり)
■シチリア風ピザ
シチリア風ピザは、中はふわふわで、外だけをカリッとした食感。「ピゾーロ」や「スフィンチョーネ」が典型。
代表ピザ:
⚫︎ピゾーロ(生ハム・モッツアレラチーズ・トマト・ソーセージを詰めてから、オリーブオイル・パルメザンチーズをかけて再び焼く)
⚫︎スフィンチョーネ(トマトソース・オレガノ・ペコリーノチーズ・パン粉。オニオン・アンチョビをのせる種類もある)
■その他の地域のピザ
⚫︎テガミーノピッツア(トリノ。小さいが、生地は分厚く、密度ぎっしり)
⚫︎フラータ/ピンサロマーナ
イタリアには「名前がつかないローカルピザ」まで含めると、種類は数えきれません。
イタリア現地で見かけるユニークなピザ

筆者が実際に食べた現地のピザには、以下のようなユニークなものもありました(フィレンツェの田舎町シエナとローマ)。
⚫︎スシピザ(サーモン・青菜)
⚫︎フレッシュ野菜のせピザ(生野菜てんこ盛り)
⚫︎具材山盛りチェーン店ピザ
⚫︎薄生地の本格インド系ピザ
ほかに、アンチョビ、コーン、鶏肉、小魚、ズッキーニ、ナス、ウイキョウなど、さまざまな具材を使ったピザも存在。
イタリア人が本当に好きなピザ10選

ここからは、イタリア人に聞いた好きなピザの種類、10選をご紹介!(対象:イタリア人男女の友達、調査方法:SNS)
1. ピスタチオ・モルタデッラチーズ・ストラッチャテッラチーズ
2. マルゲリータ
3. ブッファラマルゲリータ
4. ディアボラ(辛いサラミ)
5. オルトラーナ(野菜ピザ)
6. モルタデッラピザ
7. モッツァレラチーズ・ピスタチオ
8. ナポリピザ(アンチョビ系)
9. サルシッチャ(イタリアンソーセージ)
10. カブの菜の花ピザ
特に人気なのはマルゲリータ。また、ピスタチオがのったピザは2度出てきました。近年はピスタチオを使ったピザも若者に人気があります。
まとめ

イタリアのピザは地域によって、生地の厚さ、歴史、使う食材が大きく異なり、その種類は地元の人でも語り尽くせないほどあります。イタリアではお求め安い金額のため、観光や留学などの際にはピザをたくさん食べられます。日本でピザを開発する際も、イタリアのローカルピザは大きなヒントになるはずです。
※記事は2022年2月23日に公開した記事を再編集しています