イタリアピザの種類はイタリア人でも知り尽くせないほど、たくさんあります。イタリアピザの代表的な種類からユニークなイタリア現地のピザまで、徹底解説いたします!
最後は、イタリア人に好きなピザをリサーチしてみました!有名なピザからユニークなピザまで、イタリアピザの世界をお楽しみください。
イタリアピザの発祥地はどこ?
ピザの発祥地であるイタリアですが、イタリアのどこでピザが生み出されたか知っていますか?ローマ、ナポリ、フィレンツェなどが思い浮かぶ方もいるのではないでしょうか。ピザが人々に食べられるようになった原点に迫ります!
イタリアピザの種類を生み出す原点ナポリ
イタリアの古代ローマでは、パンをお皿代わりにした食生活がありました。16世紀、インカ帝国(スペイン)からインカの領土であったイタリアナポリ州へトマトが伝承されます。インカで食用となっていたトマトは、ヨーロッパでは毒があるとされていて、観葉植物でしかありませんでした。しかし、18世紀、インカの領土であったナポリでは、貧しい人々がトマトとチーズをパンにのせて食べるようになったことでピザが生まれます。ナポリのピザは観光者にとって名物となり、19世紀後には、イタリア王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイア=ジェノバが気に入ったことがきっかけで、イタリア全土にピザが広まっていきます。
19世紀後半には、イタリア移民がアメリカでピザを伝承し、アメリカのピザも有名になりました。
ピザの名前の由来
ビザの名前の由来は、ピンサ(Pinsa)といわれています。ラテン語のピンサーレ(Pinsare)は平らにする、押しつぶすという意味があります。ナポリの方言では、ピンサといわれていたことから、ピッツア(Pizza)になった説が有力視されています。イタリア語ではピッツァ(Pizza)と発音しますが、日本語ではピザと発音することが多いです。ちなみに、イタリアに次いでピザが有名なアメリカではピザと発音します。
イタリアピザの種類はたくさん!
地方によって、ピザの特徴が違います。今では、種類もありふれているピザですが、日本で「〇〇ラーメン」とラーメンに種類があるように、イタリアでも伝統的なピザは地方によって異なります。作り方の違いからきているのでしょう。では、地方ごとのピザを解説していきます!
ナポリ風ピザ
ナポリ風ピザは、ふわふわモチモチした食感で、生地が柔らかく、ふちは特に弾力があります。味付けはシンプルで、具材もシンプルに作られていることも特徴的です。「マリナーラ」と「マルゲリータ」が典型的なピザです。
「マリナーラ」は、トマト、ニンニク、オレガノ、オリーブオイルの4つの具材で作られます。
「マルゲリータ」はトマト、モッツァレラチーズ、バジル、オリーブオイルの4つの具材です。
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ローマ風ピザ
ローマ風ピザは、生地が薄くパリパリした食感です。生地は薄く、長い時間をかけて焼き上げます。具材は、多い傾向にあります。ローマはイタリアの都市で裕福な地域でもあったため、具材が豪華です。典型的なピザは、「クアトロフォルマッジ」や「ディアボラ」などです。
「クアトロフォルマッジ」は、ゴルゴンゾーラ、モッツアレラ、パルミジャーノ、タレッジョなどの4種類のチーズと生乳がのっています。
「ディアボラ」は、トマトソース、チーズ、バジリコがのっています。また、サラミ、チキン、唐辛子が加わったディアボラもあります。
トマト、モッツァレラチーズ、ペコリーノチーズ、アンチョビの塩焼き、バジリコ、コショウがのったピザも典型的なピザです。
ミラノ風ピザ
ミラノ風ピザは、イタリアの中でも最も生地が薄くカリカリした食感です。そして、大きいのも特徴です。多くの具材がのっていて、ふちの部分がほとんどないため、ナイフとフォークで食べます。典型的なピザは、「ボスカイオーラ」です。
「ボスカイオーラ」は、山の幸であるきのこをたっぷりのせたピザです。
シチリア風ピザ
シチリア風ピザは、中はふわふわで、外だけをカリッとした食感に仕上げます。典型的なピザは、「ピゾーロ」や「スフィンチョーネ」です。
「ピゾーロ」は、生ハム、モッツアレラチーズ、トマト、ソーセージを詰めてから、オリーブオイル、パルメザンチーズをかけて再び焼きます。
「スフィンチョーネ」は、トマトソース、オレガノ、ペコリーノチーズ、パン粉をのせます。オニオン、アンチョビをのせる種類もあります。
その他の地域のピザ
イタリアピザの種類は、ナポリ風、ローマ風が最も代表的で、その他ミラノ風、シチリア風があります。それでは、その他の地域のピザもみてみましょう!
「テガミーノピッツア」は、トリノの典型的なピザです。小さい一方で、生地は分厚く、密度的にもぎっしり詰まっていることが特徴です。
残念ながら、地域の典型的なピザは、今回ここまでしか掘り起こせませんでした。しかし、イタリアには本当にたくさんのピザの種類があります!
イタリア現地で見たピザの種類に迫る!
イタリア現地で、私が実際に食べたピザをご紹介します。私は、フィレンツェの田舎町シエナと、ローマでピザを食べました。
シエナに住む日本人がお勧めしてくれたピザ屋は、酵母の生地で作るピザ屋です。モチモチした生地ですが、発酵しているので消化が良いと人気でした。そこでは、スシピザという、サーモンと青菜をのせたピザが売っていました。日本の文化を取り入れて開発したユニークなピザです。
シエナの街の中心地では、水々しい青菜やトマトがのったフレッシュ野菜のピザが売っていました。生野菜がのっているイメージで美味しいピザでした。
ローマには、日本でいうドミノピザのようなチェーン店のピザ屋もありました。そこのお店はとにかく具沢山!厚い生地に、具材がたくさんのっているあまり、何がのっていたか思い出せないくらいです。パイナップルがのっているピザもありました。
私の行きつけは、語学学校の通学路にある、インド人のピザ屋さんです。インド人が経営するピザやさんは、薄めの生地にシンプルな具材ですが本格的な味でした。
イタリア現地には、アンチョビ、コーン、鶏肉、小魚、ズッキーニ、ナス、ウイキョウなど、さまざまな具材を使ったたくさんのピザが存在していました。
イタリア人に聞いてみた!オススメのピザ10選
イタリア人に、好きなピザの種類をリサーチしてみました!私は、執筆現在は日本にいますが、SNSでイタリア人の男女の友達に聞いたらみんなすんなり答えてくれました。
1、ピスタチオ、モルタデッラチーズ、ストラッチャテッラチーズのピザ
2、「マルゲリータ」
3、ブッファラ、モッツァレラチーズの「マルゲリータ」
4、トマトソース、チーズ、辛いサラミの「ディアボラピザ」
5、いろんな野菜がのった「オルトラーナピザ」
6、モルタデッラピザ
7、モッツァレラチーズ、ピスタチオのピザ
8、ケッパー、アンチョビ、オレガノの「ナポリピザ」
9、サルシッチャのピザ
10、カブの菜の花のピザ
圧倒的にマルゲリータが多く、マルゲリータは何度も出てきました。そして、ユニークなピザもあるなか、ピスタチオがのったピザは2度出てきました。日本ではピスタチオがのったピザは見かけませんが、イタリアでは珍しくないようです。イタリアではピスタチオがよく使われる食材でもあるため、ピザであっても違和感がないようです。
まとめ
イタリア現地のピザの種類は、イタリア人でも知り尽くせないほどあるため、食文化が違う日本人でも充分に楽しめます。日本では高価なピザですが、イタリア現地ではお求め安い金額で、観光や留学などの際にはピザをたくさん食べられます。日本でピザを開発する際にも、イタリアのユニークなピザの種類に着眼するのも良いでしょう。