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料理の感動を求めて:ファビオ・ピッキの方程式

ファビオ・ピッキはイタリア有数のシェフであり、食の達人です。フィレンツェ出身で、この都市で最も有名なレストランの1つであるチブレオのオーナーです。

私たちのイタリアンフード・アンバサダーであるフランシーン・シーガンによって、ファビオ・ピッキの興味深い話を聞くことができました。このインタビューでは、イタリア料理に対する彼の強い愛と情熱がどのように始まったかを語ってくれています。

ファビオ・ピッキ。フィレンツェで最も有名なレストランの1つであるチブレオのオーナー

――自己紹介をお願いします(9つの単語で)。

私は食いしん坊で、大食いで、大食漢だ。人生への喜びと敬意を持って料理を食べている。

――あなたのキッチンで欠かすことのできないイタリア製品を3つ挙げるとしたら何でしょう?

エキストラバージンオイルは絶対だし、ニンニクも絶対だし、パンも! 古来の穀物で作られた美味しいパン。

――海外のイタリア料理を説明してください。

イタリア料理は、夕日、咲き誇るアーモンドの花、偉大な愛のようにワクワクさせてくれる…。人生で初めて恋に落ちるときと同じだよ!

――メイド・イン・イタリアのイタリア料理が重要な理由は?

イタリア料理は、人々を恋に落ちさせ、共感させるからだよ。パルミジャーナ・ディ・メランザーネを食べているとき、「宇宙と調和している」と感じるのは、すばらしいことだ!

フィレンツェの街

――あなたが料理に情熱を持ち始めたきっかけは?

それは、イタリアのトスカーナ、しかもフィレンツェに生まれたからだ。もしヒマラヤで生まれていたら、ヒマラヤの料理に情熱を持っていただろうね。私には料理への大きな情熱がある。きっと神様が私をシェフにするために、トスカーナのフィレンツェに住んでいてお金をすべて食べ物に使う父親と、とても料理上手な母親という家族のもとに生まれさせたんだろうね。

――あなたの代表的なイタリア料理のレシピは何ですか?

パルミジャーナ・ディ・メランザーネ。これはアイデアやモノの流通を伝えている料理だ。パルミジャーナ・ディ・メランザーネのナスはどこから来たか? おそらく東、北京からバグダッドへ、バグダッドからイスタンブールへ、イスタンブールからコンスタンティノープルへ、そしてコンスタンティノープルからパレルモへ到着し、ナポリでパルミジャーナ・ディ・メランザーネになった。パルミジャーナ・ディ・メランザーネは、シンプルな食べ物の錬金術だと思う。揚げたナス、フィオール・ディ・ラッテ・モッツァレッラ、トマト、そしていいバジル…よろこんでレシピを提供するよ!

パルミジャーナ・ディ・メランザーネ

――外国人がイタリア料理について抱いている最大の固定観念は何でしょうか?

幸いなことにスパゲティ・アル・ポモドーロだ! それは本当に美味しいからね! 固定観念が必ずしもまちがっているとは限らない。ときには正しいこともあるんだ。

――「イタリアン・サウンディング(編注:イタリア料理や食品の海外での模倣や偽造)」という現象についてですが、これに対抗する解決策は何だと思いますか?

自分が食べているものに注意を向けることだ。本物の夕日や本物の咲き誇るアーモンドの花を前にすれば、自分の魂が本当に震える。もしニセモノを前にしたら、せいぜいこう言うだろう。「まあまあだよ」。そこには感動がない。料理に感動を求めることだ。なにしろそれは原初的な体験なのだから。

このインタビューについて、イタリアンフード・アンバサダーのフランシーン・シーガンに謝意を表明します。

編注:翻訳にあたり、文章の一部を抄訳にしています。

Provided by I Love Italian Food

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