ディガスティブック(Degustibook。「Degust」は「味わう」という意味)というブッククラブの創設者、推奨者であるルイザ・リアトにインタビューしました。
―― ディガスティブックとは何ですか?
まず、情熱です。ブッククラブの読者が提供するプログラムは、まるでたくさんの料理が載ったレストランのメニューのようで、一年中読んで味わえることに本当に興奮します。「本を生きる」、これがクラブのコンセプトです。私たちはあらゆる面で本を生きています。読んで感想を言うだけではなく、本で取り上げられた都市を訪れて発見します。本に関連する美術展を訪れます。著者を招くとき、私たちは著者とともにその本を生きます。そして、ついにはそれを味わうのです!
ディガスティブックはグルメの会です。ホストがたくさんのおいしい料理を用意します。家やテーブルは、本にインスパイアされた映画セットのようです。毎回、心に残るイベントになります。
――ディガスティブックはどうして誕生したのですか? 現在、メンバーは何人ですか?
ちょうど10年前に誕生しました。今年はこの記念の年を祝っています! 米国のシカゴからイタリアに戻ったとき、アメリカでの健全な習慣を持って帰ろうと決めました。それがブッククラブです! 米国ではとても人気がある習慣で、私も近所のブッククラブに参加していました。イタリアのライフスタイルに合わせてスタイルを変え、情熱にあふれた敬愛する本好きたちが集まった小さなグループを作り、おいしいお茶を飲みながらすてきな本についての意見を交換することを始めました。
市内に2つめのブッククラブを設立し、すでに15人のメンバーがいます。今ではお菓子とお茶はなく、おいしいお料理とワインがあります! 読んでいるうちにお腹がすいてきます! だってエミリアの女性たちより、おいしい料理を作れる人はいないでしょう?
――本はどのように選ぶのですか?
このクラブの本当の力は私たちの中にある「違い」です。本への情熱の他に、私たちを1つにまとめているのは友情です。社会的、文化的、世代的な多様性があるおかげで、本を読む際にたくさんの解釈が飛び出してきます。このようにして会は何百もの発言で勢いづき、たいてい最後は私生活について話すことになります。自分に関係する本は必ずあります…ブッククラブの会は、今までにない面白い夜です! シーズンの初めに、ひとりひとりが何冊か本を提案します。繰り返しにならないように、あらゆる文学のジャンルを網羅しようとしています。民主的な投票によって、毎月の本を選び、会のスケジュールを決めます。全員が自宅で会を主催し、さまざまなテーマや意見を話し合います。ひとりひとりが自分の経験や感性とともに活発な議論に加わります。
――これからのプロジェクトは?
私は、クラブがクラブの中だけに閉じこもってしまうと、遅かれ早かれ行き詰まり退屈になり出すと信じています。プロジェクトが成熟すれば、どんなクラブも成長します。大切なのは、特にうまくいっている場合は、その構造をねじ曲げないことです。私たちは夜のスタイルを決して変えません。自宅での親しみに満ちた心地よい雰囲気を保ち続けることに成功しています。よい友人、よい本、そしてすばらしいワインとともに過ごすととてもリラックスします!
短期のプロジェクトにはナポリへの旅があります。あるブックソサエティ(LIBRI &CAFFE DEL TEATRO MERCADANTE)による会で、フェルナンデスが書いた啓蒙時代のナポリの音楽の起源に関する『ポルポリーノ』という古い本について語り合います。もう1つのプロジェクトは、他の都市でもディガスティブックのようなブッククラブを作り、チャリティープロジェクトを企画することです。まもなく病院で患者さんたちによい本を読んであげるという読書のクラスを開きます。私はギブ・アンド・テイク、そして自分たちの読書が困っている人の役に立つのが大好きなのです。
Thanks to Degustibook
編注:翻訳にあたり、文章の一部を抄訳にしています。
Provided by I Love Italian Food