トスカーナが誇るブランド牛「Chianina(キアニーナ)」とは
トスカーナが誇るブランド牛「Chianina(キアニーナ)牛」は、世界一大きく、イタリアでは最も古い歴史をもつ品種の牛です。
ポンペイ遺跡の壁画にも描かれているキアニーナ牛は、2000年以上前、古代ローマ人やエトゥルリア人が農耕や運搬といった労働力として飼育していた他、白毛の巨体が高貴で神聖なイメージを醸し出しているため、神を祀る行事にも使用されていたと言われています。
名前の由来は、トスカーナ州南東部からウンブリア州方面に広がる「Val di Chiana (ヴァル ディ キアーナ)」。言うまでもなく、「Val di Chiana (ヴァル ディ キアーナ)」はキアニーナ牛の唯一の生息地です。
赤身の旨味を存分に味わうキアニーナ牛のタルタル
キアニーナ牛は筋肉質で脂質が少なく、肉そのものの甘みや旨味、コクを存分に味わうことができます。
赤身肉の真の味を確かめるには、生でいただくのが一番。
フィレンツェにはキアニーナ牛の品質管理を確実に行い、生肉を安全に提供できる精肉店が数多く存在し、また、生肉をいただけるレストランが沢山あります。
生肉の調理方法として代表的なものが「タルタル」。中央アジアの遊牧民タタール族が生の馬肉を刻んで香味野菜と混ぜて食べていたものがヨーロッパに伝わり、普及しました。キアニーナ牛を細かく切った後、アンチョビ、ケッパー、玉ねぎ、マスタードを混ぜ、好みによって卵黄やソースを加えていただきます。
「タルタル」を美味しくいただけるレストラン
フィレンツェに4店舗あるステーキハウス「Trattoria dall'Oste」は上質なキアニーナ牛を気軽にいただけるレストランです。シンプルにカットされた生肉を自分好みの味付けでいただけることが特徴でトリュフをトッピングすることも可能です。店内は世界中からキアニーナ牛を味わうためにやってくる人たちでいつも賑わっています。
Trattoria dall'Oste
HP: https://trattoriadalloste.com
日本では生肉を食べることが少なくなった昨今。赤身の旨味をしっかり味わうことができる「キアニーナ牛のタルタル」は、是非、地元トスカーナで召し上がっていただきたい一皿です。
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