イタリア料理の冷たい前菜といえば、生ハムやカプレーゼとともに人気が高い「カポナータ」。その始まりは、ちょっと意外なものでした。
地中海全域に広まったレシピ
1700年代にシチリアで初めてカポナータという名が登場してから、そのレシピはまたたく間に地中海全域を制覇しました。さらには30以上のバージョンがあります。
もともとはパンを添えて出された料理でしたが、現在では前菜やサイドディッシュとして、多くのレストランのメニューで見つけることができます。

もともとは魚料理だった!?
それは、魚の名前「カポーネ」(日本語では鱪と書いてシイラと読む)に由来します。貴族の豊かなテーブルでよく提供された貴重な魚で、甘酸っぱいソースを添えて出されました。
貧しい人々はこのレシピを真似し始めましたが、魚を買う余裕がなかったため、代用としてナスを使い、この料理のベジタリアンバージョンを作り出したのでした。
一番シンプルなナスのカポナータの作り方は、小さな角切りにしたナスを揚げ、タマネギ、オリーブ、ケッパーと合わせ、酢と砂糖を加えたたっぷりのトマトソースで仕上げるというものです。

カポナータとラタトゥイユの違いは?
ここでひとつ疑問が…カポナータとラタトゥイユってどう違うの?まず、生まれた国が違います。カポナータはイタリアのシチリア島発祥の伝統料理で、ラタトゥイユは、フランス南部プロヴァンス地方の郷土料理です。
さらにカポナータは、ナスを主役にたっぷりのオリーブオイルでナスを揚げ焼きしてから、セロリやオリーブなども加え、白ワインビネガーと砂糖を加えてしっかり煮込み。甘酸っぱいコクのある味わいが楽しめます。
ラタトゥイユは、ズッキーニを主役に、すべての野菜を鍋にまとめて炒め煮にしたもの。塩こしょうとオリーブオイルのみのシンプルでさっぱりとした味付けで、野菜本来の旨みを楽しみます。

野菜の旨みを凝縮した甘酸っぱい美味しさ。ぜひご家庭でもカポナータを楽しんでください。
*2018年4月26日掲載の記事を再編集しています。